2025/12/15
災害や新型感染症、化学物質による健康不安、誤情報の拡散など、現代の危機は複雑化しています。12月定例会では、宇治市が考えるリスクコミュニケーションの定義と、今後の体制整備について確認しました。
近年、災害対応、新型感染症対策、PFAS・PFOAといった化学物質への健康不安対応、さらにはデマや誤情報への対策まで、リスクコミュニケーションの重要性が指摘されています。危機時に情報が不足したり錯綜したりすると、市民の不安は一気に拡大し、適切な行動が取れなくなります。
私は質問の中で、国内外の定義を踏まえ、リスクコミュニケーションは単なる情報発信ではなく、「市民との信頼関係を築く民主的な対話のプロセス」であることを確認しました。
市は、リスクコミュニケーションを「国や京都府と連携し、根拠に基づく正確な情報を迅速かつ分かりやすく提供するとともに、丁寧な対話や意見交換を通じて、市民の理解や関心を把握・共有する双方向のコミュニケーション」と定義しました。
その目的は、リスク情報や見方の共有を進め、市民の不安を解消し、適切な判断と行動を促しながら、効果的な対策につなげることだとされています。
現在策定中の「宇治市新型インフルエンザ等対策行動計画(第2版)」では、コロナ禍の経験を踏まえ、リスクコミュニケーションが新たに明記されます。SNSの動向や相談窓口に寄せられた声を把握し、情報の受け手の反応を踏まえた双方向の対応ができる体制を整備すると答弁がありました。
これは、危機発生時に一方向の情報提供だけでは不十分であるという、重要な認識の転換です。
私は要望として、平時から
・関係部署の役割と指揮系統の明確化
・訓練やマニュアルの継続的整備
・誤情報を抑制するチェック機能
・ホームページ、SNS、防災無線など多媒体による発信
・相談窓口やFAQの充実
を行う必要性を強調しました。危機は突然訪れます。平時の設計こそが、市民の命と暮らしを守る鍵です。
リスクコミュニケーションは、行政への信頼そのものです。宇治市が危機に強い自治体となるよう、計画の実効性を引き続き注視し、改善提案を続けていきます。
参考資料
平川秀幸・奈良由美子編著「リスクコミュニケーションの現在ーポスト3.11のガバナンス」2018 放送大学教材
福田充「リスク・コミュニケーションとメディア:社会調査論的アプローチ」2010 北樹出版
これまでの地域医療・健康情報の発信については、
・HPVワクチンの男児への接種補助を要望 かどや陽平一般質問報告その2(R7.6宇治市議会)2025/6/21
・宇治市のR7年度新型コロナウイルス感染症定期接種 かどや陽平一般質問報告1(R7.6宇治市議会)2025/6/20
・オーガニック給食と市による適切な医療・健康情報の発信 かどや陽平一般質問報告9(R6.6宇治市議会)2024/7/8
・キャッチアップ接種の早急な普及啓発が必要 かどや陽平一般質問報告1(R6.6宇治市議会)2024/6/26
・宇治市で子宮頸がんワクチン啓発月間実施 かどや陽平一般質問報告その3(R5.12宇治市議会定例会)
・宇治市の子宮頸がん9価ワクチン、成人の風しん抗体検査・予防接種について(予算委員会部局別審査4日目)
・宇治市で子宮頸がん(HPV)ワクチンのキャッチアップ接種開始
・宇治市のHPV(子宮頸がん)ワクチン定期接種(令和3年3月定例会一般質問報告その3)
・HPVワクチンについての市政報告
これまでの防災減災に関する政策提言は、
・能登半島地震を教訓とした将来の消防対策 かどや陽平一般質問報告6(R6.6宇治市議会)2024/7/3
・クラウドシステムによる宇治市の防災力向上について(宇治市議会令和4年12月定例会一般質問その1)
・消防団の大規模災害対処能力向上を提言(宇治市議会12月定例会一般質問その2)
・避難所環境改善(簡易ベッド、情報端末充電用バッテリーの導入)
引き続き「対決より解決」、宇治市民が直面する課題に対して、具体的な政策提言に取り組んで参ります。
宇治市議会議員 かどや(角谷)陽平 公式ホームページ
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