2024/7/3
宇治市議会令和6年6月定例会における一般質問のご報告第6回です。
能登半島地震では地震による揺れにより大きな被害、犠牲者が出るとともに、輪島市朝市通り周辺では大規模な火災が発生しました。犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、被災地の一日も早い復興のために私もできることをして参ります。
総務省消防庁の「輪島市大規模火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会」を参考に、この地震・火災を教訓として、宇治市でも防災や消防の体制を改善していく必要があります。
この検討会では「悪条件下での進出・活動を可能にするための、車両の小型化、資機材の軽量化」や、「発災当初、道路損壊や土砂崩落等により、大型車両による陸路での被災地への進出が困難であったことから、普通車クラスの消防車等」の配備を提言されています。これは、民間の有識者からもSNSなどで多く指摘があったところです。
また、地震・津波発生時は地域住民が避難することで火災等の覚知が遅れることから、消防本部が災害状況を的確に把握するため、火災等の早期覚知や情報収集を行なうドローンや、高所監視カメラ等の整備も提言されていますが、宇治市でも防災無線配備など災害時の情報発信方法について現在検討しているところですので、併せて災害時の情報収集手段についても研究が必要かと思います。
第1回の報告は、キャッチアップ接種の早急な普及啓発が必要 かどや陽平一般質問報告1(R6.6宇治市議会)
第2回の報告は、ダブルケア・ヤングケアラーなどケアラー支援を要望 かどや陽平一般質問報告2(R6.6宇治市議会)
第3回目は廃棄リチウムイオン電池収集場所を増設!かどや陽平一般質問報告3(R6.6宇治市議会)
第4回は高齢者・障碍者意思決定支援のため権利擁護センター設置!かどや陽平一般質問報告4(R6.6宇治市議会)
第5回は就職氷河期世代の福祉的側面からの支援 かどや陽平一般質問報告5(R6.6宇治市議会)
報道(「消防計画策定4割弱 木造密集地域向け、震災時 全国の消防本部」日経新聞R6.5.29)によると「全国で火災リスクが大きい『木造密集地域』を考慮した震災時の消防計画を策定している消防本部は4割弱にとどまる」そうです。
この調査を行ったのは上記、総務省消防庁の「輪島市大規模火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会」ですが、この検討会は既に3回開催されており、輪島市大規模火災の調査結果、地震・津波災害時の消防活動の調査結果や地震・津波災害に備えた取組み、また今後の取組の方向性の案について取りまとめをされているところです。
そこで、宇治市において、木造密集地域を考慮した震災時の消防計画について策定をしているのか、また未作成であれば該当箇所がないのかとともに、能登半島地震で発生をした火災を教訓として、今後どのように取り組んでいかれるのか質問しました。
市の答弁は
「木造密集地域を勘案した震災時の消防活動計画ですが、計画策定の対象となる地域は、一つ目として、消防車両の進入が困難な地域や包囲体制が取れない地域、二つ目として、水槽付消防ポンプ自動車の進入可能道路から地域の中心までが50メートル以上の地域、三つ目として、中心部から140メートル以内において水利部署が困難な地域、これらについて、実情に応じ指定することとされており、本市には存在していないため、地域を指定した消防活動計画の策定は行っていない」
「しかしながら、一般的に木造建築物が密集し、かつ、道路が狭隘な街区内における火災は、延焼拡大の危険性が高く、防御・阻止活動が困難であることから、消防本部では、密集街区で火災が発生した際の活動要領を策定し、消防活動計画と同等の対応を行うこととしているところ」
「大規模火災では、周囲の建物へ次々と延焼拡大していくことから、延焼阻止のための路地、通路又は道路等を延焼阻止線として設定し、あらかじめ筒先を配置し、火災を迎え撃って消火する戦術で、早期に消防隊の包囲体制が必要となる」
「こうした戦術を遅滞なく行うためには、消防職員・団員の非常招集を速やかに行い活動人員を確保しつつ、消防本部、消防団が一丸となって、それぞれが保有する車両や資機材を最大限活用して災害の対応に当たるとともに、本市のみでは対応が困難であると判断される場合には、他の消防本部などに応援要請を行い対応していきたいと考えている」
とのことでした。
宇治市においては計画策定の対象となる木造密集地域は存在していないとのこと、また、密集街区における火災発生時の活動要領を策定し、消防本部・消防団が一丸となって対応するべく備えておられるとのことで、大変ありがたいことだと思います。
上記検討会が取りまとめをした今後の取組の方向性案では「今回発生した能登半島地震では、限られた進出経路が地震により寸断され、陸路進出が制約されたことから、狭隘な道路を走行できる小型・軽量化された消防車両等を、緊急消防援助隊の部隊編成に組み込んでいく必要がある。」との認識から、「悪条件下での進出・活動を可能にするための、車両の小型化、資機材の軽量化」や、「発災当初、道路損壊や土砂崩落等により、大型車両による陸路での被災地への進出が困難であったことから、普通車クラスの消防車等により、被災地へ人員・資機材を搬送できるよう、資機材や体制を整備することが必要である。」との認識から、「小型車両を含めた先遣部隊の編成、ピストンによる進出」を提言しています。
宇治市も発災当初から現地に救助隊員を派遣され、大変なご苦労があったとお聞きしております。そうした現場での活躍・活動された隊員から直接聞き取られた事例・教訓を基に、今後どのように取り組みを進めていくのか、確認しました。
市の答弁は
「本市から緊急消防援助隊として出動した部隊は、地震の発災直後に出動し、奥能登方面を目指したが、道路の損壊や土砂の崩落等がいたるところで発生しており、現地に入るまでに多くの時間を要した」
「また、現地での活動時も、被災地に向かう道路が寸断され大型車などが通行できず、応急的に進入路が確保されるまで救助に着手できないこともあった。本市においては、平成24年に発生した京都府南部地域豪雨災害の経験や、道路が狭隘な地域があることなどを踏まえて、小型化し、かつ、悪路走破性の高い四輪駆動の水槽付消防ポンプ自動車を平成25年度から導入するとともに、資機材の軽量化を計画的に進めているところ」
「また、今回の緊急消防援助隊の現地派遣を踏まえて、大規模災害に有効な車両・資器材や活動の手法などについて引き続き研究し、今後の消防教助活動がよりスムーズに行えるよう反映していきたいと考えている」
とのことでした。
緊急消防援助隊の現地派遣を踏まえて今後の大規模災害に有効な車両・器資材や活動の手法について研究されるとのことでしたので、大いに期待しています。また、国全体の動向を踏まえ、新たな補助金や有利な地方債などが用意された際は、いち早く活用できるよう、先行的な研究・検討を要望しました。
また、検討会では地震・津波発生時は地域住民が避難することで火災等の覚知が遅れることから、消防本部が災害状況を的確に把握するため、火災等の早期覚知や情報収集を行なうドローンや、高所監視カメラ等の整備を促進していく必要があると提言されています。災害時おける市民への情報伝達システムの検討とあわせて、情報収集のシステムの構築も、部局横断的に検討することも併せて要望しました。
これまでの防災減災に関する政策提言は、
クラウドシステムによる宇治市の防災力向上について(宇治市議会令和4年12月定例会一般質問その1)
消防団の大規模災害対処能力向上を提言(宇治市議会12月定例会一般質問その2)
避難所環境改善(簡易ベッド、情報端末充電用バッテリーの導入)
引き続き「対決より解決」、宇治市民が直面する課題に対して、具体的な政策提言に取り組んで参ります。
宇治市議会議員 かどや(角谷)陽平 公式ホームページ
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