2026/6/27
令和8年6月定例会一般質問において、「防災備蓄・避難所DX」について質問を行いました。
近年、全国各地で地震、豪雨、台風、山火事などの大規模災害が相次いでおり、災害への備えの重要性はますます高まっています。
台風7号・8号同時接近による大雨にて、京都府下でも各地で被害が発生しました。
災害時には、まず命を守るための避難行動が最優先となりますが、避難後の生活環境が十分に整っていなければ、避難生活の長期化により心身の健康を損なうおそれがあります。
特に、高齢者、障害のある方、乳幼児、妊産婦、持病のある方など、配慮を必要とする方々にとって、避難所環境の質は命と健康に直結する重要な課題です。
私はこれまでも、防災・減災対策の充実、とりわけ避難所環境の改善について継続して提言してきました。
避難所では、食料や水の確保だけでなく、プライバシーの確保、衛生環境、睡眠環境、暑さ寒さへの対応、感染症対策など、多面的な備えが必要です。
今年4月に発生した岩手県大槌町の山火事では、避難されている高齢の方がテレビ報道のインタビューで、避難所で雑魚寝をしなければならないと話されていました。
この報道を見て、避難所環境の改善は決して遠い地域の課題ではなく、どの自治体にとっても真剣に向き合うべき課題であると改めて感じています。
宇治市においても、南海トラフ地震や豪雨災害、土砂災害など、さまざまな災害リスクが想定されます。
そのため、防災備蓄については、単に数量を確保するだけではなく、実際の避難生活を想定した内容となっているか、要配慮者への対応が十分か、保管場所や更新管理が適切かという視点が重要です。
今回の一般質問では、宇治市における防災備蓄の現状と備蓄管理のあり方について確認しました。
市からは、防災備蓄について、食料や飲料水、毛布、簡易トイレなど、避難所運営に必要となる物資を計画的に備蓄していること、また、使用期限や数量の確認を行いながら、必要に応じて更新・補充を行っているとの答弁がありました。
また、避難所環境の改善に向けて、段ボールベッドやパーテーションなどの整備も進めているとのことでした。
令和7年度補正予算では、避難所環境整備として、パーテーション420張、段ボールベッド730台、防災倉庫5校分の整備が盛り込まれており、避難所でのプライバシー確保や睡眠環境の改善に向けた取組が進められています。
雑魚寝状態は、睡眠環境の悪化だけでなく、エコノミークラス症候群や生活不活発病、感染症拡大のリスクにもつながります。
避難所においても、できる限り人としての尊厳が守られ、安心して過ごせる環境を整える必要があります。
さらに今回、私は「避難所DX」についても取り上げました。
災害発生時には、避難者の受付、人数把握、要配慮者の確認、物資の配布、支援ニーズの把握など、多くの業務が短時間に集中します。
これらを紙ベースや手作業だけで行うと、現場の負担が大きくなり、情報共有にも時間がかかります。
市からは、避難所運営において、避難者情報の把握や物資管理、関係部署との情報共有の重要性を認識しているとの答弁がありました。
また、災害時には通信環境や停電なども想定されることから、紙による運用も確保しつつ、デジタル技術の活用について検討していく必要があるとの考え方が示されました。
私は、避難所DXは単なる業務効率化ではなく、災害時に一人ひとりの命と健康を守るための基盤整備であると考えています。
避難者の状況や支援ニーズを正確に把握し、要配慮者への支援や物資の不足状況を早期に把握するためには、避難所ごとの情報を迅速に集約し、必要な対応につなげる仕組みが重要です。
もちろん、災害時には停電や通信障害も想定されるため、デジタルだけに依存することはできません。
しかし、紙とデジタルを適切に組み合わせ、平時から訓練や運用確認を行っておくことで、避難所運営の効率化と支援の質の向上につなげることができます。
防災備蓄の充実と避難所DXは、別々の取組ではありません。
必要な物資を適切に備え、その情報を正確に管理し、災害時に必要な場所へ迅速に届けるためには、備蓄管理と避難所運営を一体的に考える必要があります。
私は今回の質問を通じて、備蓄品の数量確保だけでなく、避難生活の質を高める備蓄内容への見直し、要配慮者に配慮した物資の充実、備蓄管理の高度化、そして避難所運営のデジタル化を一体的に進める必要性を提言しました。
災害はいつ発生するか分かりません。
だからこそ、平時から具体的な備えを積み重ね、市民が安心して避難できる体制を整えていくことが重要です。
避難所における段ボールベッドなどの簡易ベッドや情報端末・医療機器充電のための充電池の配備は数年間にわたり政策提言・予算要望してきたものが実現しました。
今後も、避難所環境の改善、備蓄管理の高度化、要配慮者への支援体制の強化、そして避難所運営のデジタル化について、継続して提言してまいります。
これまでの防災減災に関する政策提言は、
段ボールベッド・パーテーション備蓄による避難所環境改善について2026/2/27
能登半島地震を教訓とした将来の消防対策 かどや陽平一般質問報告6(R6.6宇治市議会)2024/7/3
クラウドシステムによる宇治市の防災力向上について(宇治市議会令和4年12月定例会一般質問その1)
消防団の大規模災害対処能力向上を提言(宇治市議会12月定例会一般質問その2)
宇治市議会議員 かどや(角谷)陽平 公式ホームページ

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