2026/6/24
令和8年6月定例会一般質問において、「権利擁護・意思決定支援及び重層的支援体制」について質問を行いました。
少子高齢化や単身世帯の増加、地域とのつながりの希薄化が進む中、高齢者や障害のある方、生活に困難を抱える方々を取り巻く課題は複雑化・複合化しています。
そのような中で重要となるのが、一人ひとりの意思を尊重しながら支援を行う「意思決定支援」と、自らの権利を守ることが難しい方々を支える「権利擁護」の取組です。
私はこれまで、包括的相談支援体制や重層的支援体制整備事業の必要性について継続して提言してきましたが、今回の質問では、権利擁護と意思決定支援により、誰もが住み慣れた地域で住み続けることができる仕組みづくりについて取り上げました。
近年、成年後見制度については制度利用の硬直化や本人意思の反映不足などが課題として指摘されてきました。本年6月には成年後見制度の見直しを含む民法改正が成立し、本人の状況に応じた柔軟な制度運用へ向けた改革が進められています。
こうした制度改正の趣旨を踏まえれば、単に制度利用を促進するだけでなく、本人の意思や希望を丁寧に確認しながら、行政が支援を行う仕組みがより重要になります。
今回の質問に対し、市長からは、令和8年度から設置される「包括的支援連携会議」について答弁がありました。
この会議は、高齢者、障害者、子ども、生活困窮などの分野ごとに存在する相談支援機関や関係部署が連携し、制度の狭間に落ち込んでしまった、複合的な課題を抱える方や家庭への支援を検討する場として位置付けられています。
従来は、それぞれの制度や専門分野ごとに対応していたため、複数の課題を抱える方や家庭ほど支援が届きにくいという課題がありました。
包括的支援連携会議は、こうした縦割りを超えて関係機関が情報共有を行い、必要な支援を組み合わせながら対応するための重要な仕組みです。
また、権利擁護や意思決定支援の観点からも大きな意義があります。
判断能力の低下した高齢者や障害のある方への支援は、福祉分野だけで完結するものではありません。医療、介護、地域福祉、生活支援、成年後見制度など、多くの関係者が連携しながら本人を支えていく必要があります。
包括的支援連携会議が機能することで、本人の意思を中心に据えた支援体制の構築や、早期段階からの権利擁護支援につながることが期待されます。
誰もが住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる社会を実現するためには、「制度を利用する人」ではなく「一人の生活者」として支援を組み立てる視点が欠かせません。
今後も、宇治市障害者・高齢者権利擁護センターの機能強化や成年後見制度の適切な活用、そして包括的支援連携会議をはじめとする重層的支援体制の充実について提言を続けてまいります。
制度の壁を越え、人と人とのつながりを生かした支援体制の構築に向けて、引き続き取り組んでまいります。
包括的な相談・支援体制、重層的支援体制整備事業についてのこれまでの政策提言は
・包括的相談支援体制(重層的支援体制整備)について2026/3/22
・宇治市のダブルケアラー支援について かどや陽平一般質問報告7(R6.12宇治市議会)
・宇治市の孤独孤立対策について かどや陽平一般質問報告5(R6.12宇治市議会)2025/1/31
・就職氷河期世代の福祉的側面からの支援 かどや陽平一般質問報告5(R6.6宇治市議会)2024/7/2
・高齢者・障碍者意思決定支援のため権利擁護センター設置!かどや陽平一般質問報告4(R6.6宇治市議会)2024/7/1
・ダブルケア・ヤングケアラーなどケアラー支援を要望 かどや陽平一般質問報告2(R6.6宇治市議会)2024/6/27
・精神保健福祉法改正に伴う宇治市の体制整備 かどや陽平一般質問報告その4(R5.12宇治市議会定例会)
・宇治市の地域共生社会実現に向けた取り組み(宇治市議会R5.6定例会一般質問その8)
・複雑化・複合化する福祉ニーズ・生活課題への包括的相談支援体制(宇治市議会12月定例会一般質問その6)
・包括的・重層的な相談・支援体制構築のための庁内協働・多機関協働(令和4年3月定例会一般質問その3)
・第3期宇治市地域福祉計画(初案)についてのパブリックコメント実施
・令和4年2月文教福祉常任委員会での重層的支援体制整備事業についての発言
宇治市議会議員 かどや(角谷)陽平 公式ホームページ

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