2025/1/31
宇治市議会令和6年12月定例会における一般質問の内容、政策提言についてご報告します。
第5回のご報告は、現代社会において行政が担うべき新たな福祉の分野である孤独・孤立対策についてです。国においても、令和6年4月1日に孤独・孤立対策推進法が施行されました。
前回の一般質問においては、就職氷河期世代の福祉的側面からの支援について質問・要望しました。国の雇用政策の失敗によって生み出された就職氷河期世代には、生活困難を抱える独身不安定就業者・無職者が多く、単に所得の低さだけでなく「社会的なつながりが弱い人」であることから、日本の家族を前提とした社会保障制度ではうまく支援を受けられていない、また将来、高齢者となったときに現行制度のままでは福祉制度のはざまに落ち込んでしまう人が出てしまうのではないかと懸念されます。現在はもちろんのこと、10年後、20年後を見据えた、この世代を取りこぼさず福祉的な支援を行うための先行的な取り組みについて市の当局に要望をしています。
今回は孤独・孤立対策支援法における市町村の役割と、宇治市の国・京都府と連携したこれからの取組について質問しました。
第1回の報告は、Ujiふれあい教室の移転と機能拡充 かどや陽平一般質問報告その1(R6.12宇治市議会)2025/1/30
第2回は、宇治市の人口戦略について かどや陽平一般質問報告2(R6.12宇治市議会)
第3回は、宇治市の子ども支援医療制度の高校生までの拡充 かどや陽平一般質問報告3(R6.12宇治市議会)2025/1/31
第4回は、宇治市の日本版DBSへの対応について かどや陽平一般質問報告4(R6.12宇治市議会)2025/1/31
孤独・孤立対策推進法は、少子高齢化や核家族化等の社会の変化により、人と人とのつながりが希薄化し、孤独・孤立の問題が顕在化、深刻化してきた状況を踏まえて、孤独・孤立の状態となることの予防や孤独・孤立状態にある者への支援等について、国、地方公共団体等の責務及び施策の基本となる事項を定めること等により、総合的な孤独・孤立対策に関する施策を推進することを目的として制定されました。
内閣府からの通知にもあるとおり、「福祉制度などの既存の各種支援施策は、具体的に起こる問題に対応する、いわゆる「課題解決型の支援」に重点が置かれているものである一方、孤独・孤立対策は、こうした対応のみならず、孤独・孤立の問題やそれらから生じ得るさらなる問題に至らないようにする「予防」の観点からの取組が重要である」とされ、また、「広域的な地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの設置や広域調整は都道府県が行い、孤独・孤立対策地域協議会の設置や当事者等へのきめ細かな支援は基礎自治体で行うといった役割分担を行うことなども考えられるが、これにとらわれることなく、各自治体の実情に応じて対応することが重要である」とかなり基礎自治体の裁量の余地があるような通知がなされています。
こうした通知を踏まえ、宇治市としてどのような孤独孤立支援対策を国・府と連携して取り組んでいかれるのか、質問しました。
当局の答弁は、
「孤独・孤立対策を進めるためには、孤独・孤立の状況を把握し、その人の状況に応じた支援や見守りにつなぐことが必要であると考えている」
「これまで宇治市においては、高齢者に対する地区社会福祉協議会、学区福祉委員会の訪問活動や、地域包括支援センター等の関係部局との連携による支援、ひきこもり相談窓口の開設など、一人一人の課題や状況に応じた相談・支援を行ってきている」
「しかし、実際に孤独・孤立状態にあっても、「ためらい」などで、支援を求められない方が存在することから、孤独・孤立の問題を抱える方が、支援を求める声をあげやすくし、周りの方が気づきや対処できるような環境を整えることが必要であると考えている」
「そうしたことから、孤独・孤立に対する市民の理解を深めるための啓発や、相談機関の周知を行うとともに、地域の支援者や支援機関との連携を深めることによって、地域の見守り・声かけが広がるようにすることが重要であると考えている」
「宇治市としては、今後とも国や京都府と連携するとともに、他の自治体の取組みを研究して、孤独・孤立対策に取り組んでいきたいと考えている」
とのことでした。
孤独孤立対策においても、これまで政策提言してきた、福祉の担い手を増やしていく地域福祉の取組、重層的、包括的な相談支援体制拡充などが必要になってきます。就職氷河期世代が高齢となる将来を見据え、これから孤独孤立対策はさらに重要な施策となってくるので引き続きの取り組みを要望しました。
包括的な相談・支援体制、重層的支援体制整備事業についてのこれまでの政策提言は
・就職氷河期世代の福祉的側面からの支援 かどや陽平一般質問報告5(R6.6宇治市議会)2024/7/2
・高齢者・障碍者意思決定支援のため権利擁護センター設置!かどや陽平一般質問報告4(R6.6宇治市議会)2024/7/1
・ダブルケア・ヤングケアラーなどケアラー支援を要望 かどや陽平一般質問報告2(R6.6宇治市議会)2024/6/27
・精神保健福祉法改正に伴う宇治市の体制整備 かどや陽平一般質問報告その4(R5.12宇治市議会定例会)
・宇治市の地域共生社会実現に向けた取り組み(宇治市議会R5.6定例会一般質問その8)
・複雑化・複合化する福祉ニーズ・生活課題への包括的相談支援体制(宇治市議会12月定例会一般質問その6)
・包括的・重層的な相談・支援体制構築のための庁内協働・多機関協働(令和4年3月定例会一般質問その3)
・第3期宇治市地域福祉計画(初案)についてのパブリックコメント実施
・令和4年2月文教福祉常任委員会での重層的支援体制整備事業についての発言
宇治市議会議員 かどや(角谷)陽平 公式ホームページ
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