2023/12/19
宇治市内小中学校教育DXの状況について かどや陽平一般質問報告その2(R5.12宇治市議会定例会)
宇治市議会令和5年12月定例会での一般質問の内容、政策提言についてご報告します。
今回は第2回、前回の教育DX推進計画策定についてのご報告にも関連する、宇治市の教育ICT・DXの学校ごとの状況についてご報告します。
第1回のご報告は教育DX推進計画を年度内に策定!かどや陽平一般質問報告その1(R5.12宇治市議会定例会)
市内小中学校における一人一台端末の活用状況について学校間格差が生じる可能性、また学校ごとの教育DXの状況について市教委としてどのように把握をし、格差是正を図っているのかについてこれまで幾度となく質問要望してきました。
下図を見ていただきたいのですが、これは当局が作成した資料に基づき、令和4年夏季休業中の状況と今年の10月末のWi-Fiルーターの貸出率の状況を比較しています。どちらの貸出率も低調とはいえ、低い中でも学校ごとに差があることが見て取れるかと思います。また、同じ画像にある家庭への持ち帰り頻度についても、学校ごとに格段の差があります。
Wi-Fiルーターの貸出率、一人一台端末の家庭への持ち帰り頻度がそのまま各校の教育ICT化格差、教育DX格差であるとは申しませんが、やはり学校ごとの進捗の差をいくばくかは反映しているのではないかと思います。
教育ICT化格差の一例として、新型コロナ禍による休業期間中にオンライン教育を受けたかどうかは、世帯収入や親学歴及び地域といった子ども本人が変えられない「生まれ」、いわゆるSESによって、格差があることが指摘されています。ICT機器に触れられる時間、ネット環境に出身階層による格差が残る可能性、出身階層とICT機器利用の親和性利用意欲に差があることにより、教育用タブレット・一人一台端末を家庭教育で活用できない環境を放置すれば、教育ICT化、教育DXがむしろ児童・学校ごとの教育格差を拡大する懸念があります。
そこで、直近のWi-Fiルーター貸出率、各小中学校における一人一台端末の家庭持ち帰り状況とそれらを踏まえた、宇治市における家庭学習での一人一台端末活用状況についての市教委の見解を質問しました。
また、併せて、子どもたちの学びを止めないために、また教育DXを途絶させないためにも適切にICT機器・ハードウェアを更新していかなければなりません。そこで、子どもたちが使用している一人一台端末の更新時期の目安及び、市が保有する端末の故障率についても確認しました。
市の答弁は
「Wi-Fiルーターは、令和3年5月に実施した家庭の通信環境調査に基づき整備し、通信環境がない場合に貸し出している。貸し出した家庭でも、その後、通信環境を整備したという理由で返却されており、現在の貸出件数は全校で33件という状況。 端末の持ち帰りの頻度としましては、主に週1回や月1回程度だが、ルーターの貸出がない学校においても、毎日持ち帰り、ドリル教材を活用して、児童生徒の学習の進度に応じた家庭学習に取り組む学校や、重点的に取り組む学年を決めて、毎日、持ち帰る学校もある。 市教委としては、取組事例を全校で共有するほか、!CT授業アドバイザーによる全国的な事例紹介を通じて、端末を日常的に活用し、子どもたちが主体的に家庭学習に取り組めるよう進めて参りたい。 次に端末の更新について、市教委としては、タブレット端末の耐用年数は、バッテリーの消耗も考慮して5年程度と見込んでいる。現在、導入から3年を経過する中で、OSのサポート終了時期など、更新に必要な情報の収集に努めている。また、10月末時点での故障状況は、全体の1.2%にあたる 170台という状況で、今後の故障台数の推移や、今般、国の補正予算案で示されました補助金の動向も踏まえ、計画的に更新して参りたい」
とのことでした。
12月5日に公表されましたOECDの学習到達度調査によると日本の学校におけるICTリソースの利用しやすさは随分と改善が進んだようですが、一方でその環境については活かしきれていないとの指摘があります。
市の答弁を聞いていても、家庭学習におけるICT機器活用については教育格差・学力格差の是正のために、かなり改善の余地があるかとおもいますので、積極的な格差是正の取組み、また学校間格差を生じさせないための現状把握と施策の実施を要望しました。
これまでの教育DX、教育ICT化についての政策提言については、
教育政策のデジタルトランスフォーメーションを提言(宇治市議会12月定例会一般質問その4)
低調な教育用Wi-Fiルーター貸出率(宇治市議会12月定例会一般質問その3)
宇治市公立小中学校のタブレット活用の現状(令和3年3月定例会一般質問報告その4)
宇治市の教育ICT化の点検・評価・検証と教育格差(令和3年3月定例会一般質問報告その5)
宇治市内の公立小中学校オンライン教育開始の見通し(令和3年9月13日文教福祉常任委員会)
宇治市の教育施策立案時におけるEBPMについて(宇治市議会令和4年3月定例会一般質問報告その6)
宇治市教育DX推進計画策定の必要性について(宇治市議会R5.6定例会一般質問その5)
宇治市教育DX推進計画の検討内容について(宇治市議会R5.6定例会一般質問その6)
をご参考下さい。
今後作成される「(仮称)宇治市教育DX推進計画」が、教育ICT・DX格差、学校間格差是正のためにも意義のある計画となるように、引き続き建設的な政策提言に努めてまいります。
宇治市議会議員 かどや(角谷)陽平 公式ホームページ

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