2021/9/13
宇治市内の公立小中学校オンライン教育開始の見通し(令和3年9月13日文教福祉常任委員会)
本日(令和3年9月13日)に開催された宇治市文教福祉常任委員会に報告をされました、一人一台端末(iPad)の家庭学習での使用を目的としたモバイルルーター(ポケットWi-Fi)の整備に関する質疑の中で明らかになりました、宇治市の今後の新型コロナウイルス感染症感染拡大下における家庭でのオンライン教育の見通しについてお知らせします。
9月定例会招集日に提出予定の一般会計補正予算のうち、家庭でのオンライン教育を実施するため、Wi-Fi環境がないご家庭に貸与するモバイルルーター1,400台の取得予算1700万円が計上されています。
これまでも、新型コロナウイルス感染症対応に係る教育ICT化、特に休校や、濃厚接触者となり登校できない生徒たちへのオンライン教育実施のため、一人一台端末早期取得予算(令和2年6月)や、学習支援ソフト導入予算(令和2年10月)を、議会も一丸となって早期可決してきました。
このように一人一台端末や学習支援ソフトは約一年前に早期に整備されたものの、Wi-Fi環境がないご家庭への対応が必要なため、これまでオンライン教育は実施をされていませんでした。
私も令和2年9月定例会一般質問、令和2年決算委員会、令和3年3月定例会一般質問で確認をしてきましたが、宇治市においてはオンライン教育も含めて、教育ICT化に関して、何をいつまでに実施をするのかを示す計画やロードマップがなく、オンライン教育に限っても、保護者や現場の教員にとって、新型コロナウイルス感染症感染拡大下でいつ、どのようなオンライン教育が行われるのか全く分からない状況でした。
今回の委員会での私の質疑に基づいて、宇治市のオンライン教育実施スケジュールを整理すると、
・令和3年2学期、一人一台端末を家庭に持ち帰り、Wi-Fi接続を家庭ごとに試行
・令和3年12月、モバイルルーター取得。
・令和4年1月以降、モデル校(宇治小3年生、南部小1年生、岡谷小6年生、西小倉中2年生、黄檗中特別支援学級)での一人一台端末家庭持ち帰り運用実証を開始、 同時に、全小中学校で新型コロナにより出席停止となる児童に対し、家庭内にWi-Fi環境がない場合はモバイルルーターを貸与し、オンラインによる課題付与・提出などの対応を、それぞれの学校、教員の判断で実施可能。
・令和4年4月以降夏季休暇までに、全小中学校で一人一台端末の持ち帰りによって、ホームルーム、課題付与・提出が家庭にてオンラインで実施可能になる。
・オンライン対面授業に関しては実施できるめどは立っていない。
とのことでした。
しかしながら、現場の先生方にこうしたモバイルルーターの取得やオンラインでの家庭教育を開始すると知らされたのは8月末であり、必要となる研修(内容・時期未定)もこれから行うとのことで、3学期から、新型コロナで休まざるを得ない児童生徒にオンラインで学ぶ機会を保障していくというのはかなり現場の負担が大きそうです。
そもそも、これまでに何度も計画の作成・提示を当局には求めてきましたが、オンライン教育を含めた教育ICT化に関して、いつまでに何をするかの見通しを示さない中で、場当たり的にハードを取得したり、施策を実施するのは無理があるのではないかと思います。感染急拡大に対応するため、極めて短期間に矢継ぎ早に施策(本来、オンライン教育実施はそうあるべきかと思いますが…)を打ち出しているならともかく、一人一台端末取得が令和2年の6月、学校現場への導入が令和3年年明けの3学期、オンライン教育実施のためのモバイルルーター取得が今年の12月、市内小中学校での端末持ち帰りでの活用が、令和4年の1学期からと約2年を要しているのですから、この間に十分に計画・ロードマップを示すことはできたのではないでしょうか?
今回の委員会での質疑もかなり混乱したものになりましたが、教育ICT化に関する計画や見通しを示していない中では、議員と当局での認識が度々食い違ってしまったのもやむを得ないかと思いますし、今後、オンライン教育だけでなくICTの教育への利活用について、教育委員会と現場の教員、また保護者の間で混乱が起きないよう、やはり、教育ICT化についての計画を早期に整備する必要があります。
今回の文教福祉常任委員会での質疑についてはこちらのYouTube動画からご覧になれます。私は1時間14分ごろから発言しております。
どのような環境であっても子供たちの学ぶ機会を保障していけるよう、私も様々に提言してまいりますので、ご意見をお聞かせください。
宇治市議会議員 かどや(角谷)陽平 https://yohei-kadoya.com
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