2024/11/13
宇治市の人口転出超過について(R6決算委員会総括質疑報告その1)
令和5年度の宇治市一般会計などの決算を審査する、決算特別委員会が部局別審査、実地調査などを経て、令和6年11月11日に市長が直接答弁する総括質疑の後、提出されたすべての決算報告を認定し、無事に終了しました。
国と同じく、地方自治体においても予算よりも注目されることが少ない決算ですが、事業評価や適切な予算の執行が行われているかを検証し、次年度の市の事業や予算に対する要望や政策提言のためにも極めて重要です。
今回は私が行いました総括質疑についてご報告します。
決算特別委員会総括質疑において、地方自治体の宿痾ともいえる人口転出超過をテーマに当局の危機感とその対策について確認しました。
人口転出超過についてはこれまで幾度となく質問・要望、政策提言をしてきたところです。
子育て世代に訴求する総合的な政策実施や戦略的広報(宇治市議会令和4年3月定例会一般質問報告その7)
子育て世代を地域や社会全体で支えていく取り組み(宇治市令和5年予算特別委員会総括質疑ご報告その3)
宇治市の人口転出超過対策の政策評価(宇治市議会R5.6定例会一般質問その3)2023/6/22
宇治市長の人口転出超過対策(宇治市議会R5.6定例会一般質問その4)2023/6/26
令和5年6月の一般質問において宇治市の人口転出超過、人口の社会減について確認したところ、「宇治市における令和4年度の社会動態については、依然として転出超過の傾向ではあるが、転入出の差は、創生総合戦路の策定以来、最も小さくなったところ」とご答弁がありました。
また、依然として転出超過の状態ではあるものの改善の傾向がみられた令和4年度人口転出入の現状と市の取り組みの分析を踏まえて、今後さらなる転出抑制、さらに言えば転入促進を図るため、今後どのような戦略を持って臨むのか、松村市長の構想をお聞きしたところ、持続発展できる強い市内産業づくりに向けた産業基盤整備や、道路ネットワークの強化などの都市基盤整備、子育てにやさしいまちプロジェクトの全市的展開、また、これらの施策の推進と軌を一にした、若者や子育て世代への戦略的・積極的広報を対策の要として取り組んでいると答弁がありました。
しかしながら、近年の状況(下画像のグラフー第3期宇治市人口ビジョン初案よりー参照)をみると、宇治市の人口動態は人口の社会減が自然減を上回る状況であったのが、人口の自然減が急速に増加して社会減を上回る状態となり、これまでの20年とは異なる局面を迎えたのではないかと思っています。とはいえ、日本全国で少子化が予想をはるかに上回るペースで進行する中で、一定規模以上の地方自治体にとって人口転出超過は引き続き、ないしはより深刻な課題となっています。
そこで改めて宇治市がどのような危機意識を持ち、今後10年間を見据えた、人口転出超過対策に取り組んでいくのか、松村市長に質問しました。
松村市長は、私の前回質問への答弁であった取り組みにより、わずかではあるが人口転出の状況は改善しているとしたうえで、令和7年度を開始年度とする、第3期治市まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定する中で、継続的な施策評価や人口減少の要因分析を行いながら、新たな目標とする人口ビジョンを定め、若者や子育て世代が真に求める施策をしっかりと見極めるとともに、これまで以上に誇りと愛着を感じることのできる宇治のまちの創造に向け、全庁挙げて取り組むと答弁されました。
国全体の少子化対策も待ったなしの政策課題である一方、地方自治体である宇治市の人口転出超過の改善は宇治市にとって、焦眉の急を要する政策です。子育て世代に子育てをする場所として選んでもらえるまちづくり、そしてそれによって、全ての世代が引き続き、今と同じように、10年・20年・30年住み続けられるまちづくりに引き続き取り組むことを要望しました。
令和6年12月1日に宇治市長選挙が告示されますが、すでに松村あつこ市長も2期目を目指して出馬を表明されています。人口転出超過をどう改善するのか、どうやって子育て世代や若年層に宇治市を住む場所として魅力を感じてもらうのか、私も引き続き市民の皆様のお声を聴きながら、政策提言に努めてまいります。
宇治市議会議員 かどや(角谷)陽平 公式ホームページ
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