第50回衆議院議員総選挙が10月27日に投開票され、小選挙区289議席、比例代表176議席の全465議席が確定しました。今回は1344人が立候補しており、多くの落選者が出たことになります。中には当選した人と落選した人が獲得した票の差がわずか100票の選挙もありました。このコラムでは、今回の衆院選で僅差で当落が分かれた選挙をまとめて紹介します。
今回の選挙結果は、自由民主党と公明党が大幅に議席を減らした一方で、立憲民主党や国民民主党が議席を大幅に伸ばし、新興政党のれいわ新選組や参政党、日本保守党も議席を増加・獲得しました。票数が拮抗する、いわゆる「接戦区」が多く、最後まで情勢が見通しづらい選挙でした。
それでは、実際に僅差だった選挙区はいかほどあるのでしょうか?選挙ドットコムは小選挙区の結果を独自に調べたところ、以下のようになりました。
0~500票差以内:5選挙区
501~1000票差以内:4選挙区
1001~5000票差以内:25小選挙区
5001~1000票差以内:26選挙区
僅差だった選挙区はどこでしょうか?
もっとも僅差で当落が分かれた選挙区は「和歌山1区」で、当選した自民党新人の山本大地氏と、次点の維新前職の林ゆみ氏の票差はわずか124票差でした。この選挙区には他に、立憲民主党、日本共産党、参政党、政治団体「心の党」から合わせて6人が立候補しました。
票差が500票差を下回った選挙区は他にもあります。愛知10区には維新前職の杉本和巳氏に対し、自民新人の若山しんじ氏、立憲新人の藤原のりまさ氏が挑む三つ巴の構図でした。結果は、小選挙区で当選した藤原氏と次点の若山氏の票差が162票、さらに藤原氏と三番手だった杉本氏の票差も6734票差と大接戦に。若山氏と杉本氏は比例当選しました。
もう一つ、票差が200票差以内だったのは「栃木3区」です。前職の自民党・簗 和生氏が派閥の政治資金パーティー収入不記載問題を受けて比例重複立候補を認められない背水の陣で臨んだ中、次点の無所属新人・渡辺 しんたろう氏に178票差で競り勝ちました。ちなみに、この選挙区では無所属新人の渡辺氏が立憲公認のいが 央氏を抑えて、やな氏に迫ったことでも話題となりました。
衆議院議員選挙の小選挙区当選には数万票以上を獲得する必要がありますが、投票箱を開けてみると、僅差の選挙は意外に多いのです。
現職議員の不正が相次いだことで話題になった「東京15区」には5人が立候補し、前職の立憲・酒井 菜摘氏が再選。2番手の無所属新人・須藤 元気氏との票差は1125票差でした。酒井氏との票差が4020票差だった自民新人の大空 こうき氏は比例復活しました。
「福岡11区」では不記載問題で非公認となった武田良太氏が落選しましたが、当選した維新新人の村上 とものぶ氏とその票差はわずか2235票でした。
北海道10区は立憲前職の神谷 ひろし氏と公明党前職のいなつ 久氏との一騎打ちでしたが、2372票で神谷氏が競り勝ちました。
わずかな差で当落が分かれる選挙があることを紹介してきましたが、最後に圧勝した選挙区もご紹介します。最も票差をつけて当選したのは「宮城5区」の自民党政調会長を務める小野寺 五典氏で次点の維新新人候補に10万5859票もの大差をつけて当選しました。
なお、自民党の前選対委員長の小泉進次郎氏は「神奈川11区」で共産党と参政党新人を寄せ付けず10万4929票差もの大差をつけて、投票箱のふたがしまる投開票日の午後8時に「当確」が出ました。
今回は衆院選で僅差だった選挙を振り返ってみました。あなたの1票が勝敗をわける1票になるのです。ぜひ投票の機会を活かしてください!
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