昨日、全米が注目するR-1グランプリ、じゃなかった、大統領候補による公開ネタお披露目ディベートが行われました。
僕は激戦州であるオハイオ州に来まして、パブリックビューイングで観覧させていただきましたが、終始オーディエンスは爆笑の嵐真剣な表情で両者のふざけた真剣な討論に耳を傾けていました。今回はそんな真面目な議論を関西弁でカジュアルに再現するという記事の第2弾です。（第1弾はこちら）
どうぞお楽しみください。

※本記事は大統領候補の公開ディベートの内容を関西弁っぽく意訳したものです。が、不本意ながら非常に見苦しく、また中には吐き気を催すような内容もございますので、スクロールする際はその点ご理解の上よろしくお願いいたします。
関連：【スライドで見る】大統領選ディベートまとめ − 何が語られ、何が語られなかったのか >>
関連：討論会90分で14個！ トランプ氏がついた嘘とは？  >>

▼トランプの女性蔑視発言について

司会：
トランプ候補、質問は「青少年にとって適切で健全な模範的行動をとれていますか」です。今週露見した新たなビデオテープを思い出してください。あなたは「女性器を掴みながら同意なしにキスをしてやった」と言っているのです。これは女性に対する性的暴行だということを認識してください。

トランプ：
いや、言うてへんそんなん。お前ほんまわかってへんな。あれは番組の裏のロッカールームでやってた会話や。はいはい、わかりました。恥ずかしい話やと思ってます。家族にもアメリカ国民にも謝りました。恥ずかしい話ですわ。でもな、ロッカールームやで？いまアメリカどんな状況か知ってる？ISISと戦ってるわけや。中東でとんでもない戦闘が繰り広げられて、みんな怖い映像見て、向こうではみんな戦ってくれてんねん。わいはISISと戦いたい言うてるのに、お前らはロッカールームの話や。暇なんか。

司会：
トランプ候補、あのですね…。

トランプ：
もっと大事ででっかい仕事あるやろ！

司会：
11年前の記録によると、あなたは女性の同意なしにキスをし、女性を掴んだと言っています。これは本当ですか。

トランプ：
わいは心の底から女は尊敬してんねん。わいより女に敬意はろてる男なんておらんで。

司会：
では、後の記録のために聞きますが、あなたは決してそんなことはしていないとおっしゃるんですね。

トランプ：
正味な話な、お前らが見聞きしたこと、ほんま恥ずかしい話やねん。でもわいはほんまのほんまに女のことは尊敬してんねん。

司会：
そういうことをしてきたんですかと聞いているんです。

トランプ：
ほんで女もわいのことを尊敬しとる。答えはNoや。やってない。ほんで今からわいはこの国を安全にしまっせ。国境強くしまっせ。ほんまどんどん中東とかそのへんから人が流れ込んできよる。わいはアメリカをもっかい偉大な国にすんねん。偉大な国にすんねん。安全な国にすんねん！！
（なお、New York TimesとCNNの調査で、2人の女性がトランプ氏に同意なくキスをされたと証言しています。）

司会：
トランプ候補、ありがとうございました。

トランプ：
他の国がわいらから仕事と金を取り上げとんねんで！

司会：
あ、り、が、と、うございました！！！！

▼ヒラリーのEmail問題について

司会：
ヒラリー候補、あなたは過去のEmailの取扱について「過ちだった」と言っています。しかし、FBI捜査官の「極度の重過失である」との意見に同意してきませんでした。110の機密情報のやり取りがなされ、そのうち8通はトップシークレットとされているものでした。これは「極度の重過失」ではないですか。

ヒラリー：
もう何度も言うてますけど、はい、あれは過ちでした。二度としませんあんなこと。責任は私にあります。でもな、一個だけ言わせてもらうと、FBIがめっちゃ念入りに捜査した結果、誰からもハッキングされてないって出てるねん。私、国務長官してたんやから、それくらい機密情報はきちんと把握して扱ってるっていうてるやろ。

トランプ：
たぶんヒラリーには機密情報表す”C”（Classifiedの頭文字）の文字が読めへんかったんやろ。頭悪いから。ほんま、なんかほんまらしいこと言うてるけど、嘘ばっかりやからなぁ。3万3千通のもメール削除したことのどこが問題あらへんいうんや。プライベートなやり取りばっかりやったやと？よっしゃ、娘の結婚式のメールにー、ヨガ教室の予約のメールに、あとはなんかそういうメールがどばーっとあってー、、、ってんなわけあるかい！！3万3千通もそんなメールあるはずないやろ（一人ノリツッコミ）。しかもこれなにが問題って議会の召喚令状出てからの話や。あーあ、ほんま議会も裁判所もへっぴり腰やのー。

司会：
次の質問に移りたいと思います。ヒラリー候補、2分だけ返答の時間を与えます。

トランプ：
議会の召喚令状出てからも、ほーったらかしや。（司会遮る）

司会：
ヒラリーさん、返答の時間を与えますが、その後次の質問に移ります。

ヒラリー：
わかってもろてる通り、全部嘘ばっかりやから、次の質問いってくd

トランプ：
あーあ、ほんまなんちゅうやつや

司会：
トランプ候補、彼女に返答させてください。

ヒラリー：
公的なものやなくて、私的なやつやって言うてるやろ。3万5千通開示したやんk

トランプ：
残りの1万5千通どないしたんや！

司会：
トランプ候補！！ヒラリー候補に返答させてください。あなたが話したら彼女が話せなくなるでしょうが。

ヒラリー：
ほんまそれ

トランプ：
だってお前何も話せることないからやろw

ヒラリー：
あのな、私は第1回も今回も、頑張ってこの話題をなるべく抑えようとしてんねん。なんでかっていうと、有権者が聞きたいことを話さなあかんからな。次に行くっていうときは次にいくねん。

トランプ：
ほんでこの質問から逃げんねやろ。

ヒラリー：
はいはい、もうわかったから。あんたは今日は例の動画の話をなるべく避けたいんやろ。なるべく味方の共和党員がどんどん離れていったりしてるんをなんとか話題にしたくないんやろ。でもな、少なくとも有権者が聞きたいっていう質問にはちゃんと答えていこうや。

司会：
では次の質問に移りまs

トランプ：
おうおうおう、ちょー待ちいな。おい司会。なんでEmail問題はもっと深掘りしやんねん。全然終わってへんやろ。

司会：
次の質問は、オーディエンスからの質問です。（キッパリ）

トランプ：
おー、無視やん。すてきすてきー。今日は1対3でっか。（ヒラリーと司会2人で3人の意味か）

▼トランプの「イスラム教徒入国禁止発言」について

司会：
トランプ候補、あなたはかつて「当局が事態を把握するまで、アメリカ合衆国に入国するすべてのイスラム教徒の入国を完全に拒否する」と述べていました。しかし、今週の副大統領候補の討論会で、あなたの伴走者であるマイク・ペンス氏はもはやそれはあなたの主張ではないと言っていました。これは本当ですか。宗教テストを行うというのは誤りだったのでしょうか。

トランプ：
まず何よりもキャプテンカーンは英雄やった（イラク戦争で殉死したムスリム教徒のアメリカ兵）。これだけは言うとこ。ほんでもしわいが当時の大統領やったら、カーンがまだ生きとったやろうに。だってヒラリーみたいに、自分が何やってるかもわからんまま戦争に賛成票投じるような輩と違（ちご）て、わいはイラクに派兵なんかせんかったからなぁ（なおイラク戦争に賛成していた記録は消せない）。イラクは大惨事やほんま。イスラム教徒入国禁止政策っちゅうんは、ちょっと形変えてなあ、ある一定の地域から入国する奴らに対する厳格な入国審査ということになった。ヒラリーが何十万人もの…

司会：
なぜそのように政策が変わったのですか。質問に答えていません。なぜ…

トランプ：
なんでわいのときだけそんなに入ってくんねんお前。めっちゃ割り込むやんけ。

司会：
お願いですから、イスラム教徒入国禁止という政策がまだあるのかどうか教えてください。

トランプ：
厳格な入国審査や言うてるやろ。ほんま。シリアの難民をな、あいつらが何考えてるんかもわからんまま何十万人も受け入れられるはずないやろ。（なおアメリカが受け入れているのは1万人）

司会：
では、ヒラリー候補、返答してください。

ヒラリー：
宗教テストとか思想テストとかいう、できもせえへん入国審査なんか言うな。お前がそうやってムスリムにヘイトスピーチしてる動画が、むしろISISの戦士の募集動画に使われてるやんけ。それが狙いなんや。ほんで、なんっべんもいうけど、お前イラク戦争賛成してるから。動画残ってるねんから、無駄なあがきすんなや。全部バレバレやねん。

トランプ：
バレバレちゃうわ！！

ヒラリー：
みんな、HillaryClinton.comいったらわかるから、いってなー！

トランプ：
イラク戦争には「は・ん・た・い」でしたー！バレバレちゃうねん。お前はイラク派兵に賛成票投じたもんな。最悪の投票や。

司会：
もうそこに関してはたくさんの事実確認がされていますから。次の質問にいきましょう。

▼税制について

トランプ：
せやでー、わいはたくさん節税してきましたー。だって法律がそうやって作られてるんやもん。ヒラリーはわいのこと批判しよるけど、そんなんやったら上院議員として法律変えて規制すればよかったやんけ。結局お前はそれはできひんねん。なんでか教えたろか。ウォーレン・バフェットとかな、ジョージ・ソロスとかみたいな、ウォール街の友人たちがお前にはぎょうさんおって、たくさん寄付してくれるから、まさかそいつらから税金取るようになんてできひんわいな。わいはできるでー。わいは今までのどの大統領候補よりも税制に詳しい候補者やからな。

司会：
何年間税金を払い続けていないのか教えていただけますか。

トランプ：
税金は払う。払うって言うてるやろ。あ、でも減価償却繰り返してるからな。あれはええ制度や。使わしてもろてる。ヒラリーがそのままにしてくれてるんや、わいらが使えるように。ほんまヒラリーは最悪なやつやで。問題はいうくせに、なんもしよらへん。バーニー・サンダースも言うとったわ。あいつは最悪な審判やって。そのいい例が、イラクからの撤退とその空白にできたISISやな。ええ仕事したなぁヒラリー。

司会：
ヒラリー候補、何か返答があれば。

ヒラリー：
はいはい、また始まったわ。税制改革はニューヨーク州の上院議員の頃からずっと取り組んできた言うてるやろ。

トランプ：
じゃーなんで変えてこなかったんですか。なんで変えてこなかったんですかー？？

司会：
ヒラリー候補、答えていいですよ。

ヒラリー：
だって、共和党の大統領やったからやろ、私が上院議員のときは！（ブッシュ大統領）私が大統領なったらすぐ変えたるわ。（会場拍手）

トランプ：
それでも能力ある上院議員やったらできたはずや。能力あったらできんねん。さてはお前無能やな。

ヒラリー：
お前大統領の拒否権も知らんのか・・・・

▼良きリーダーの条件について

司会：
トランプ候補は2008年に自著で「良きリーダーのもっとも重要な条件は、自制心である」と書かれています。あなたは第1回の公開討論会のあとの日々で、朝3時～5時に連続してツイートをしています。ちなみに例のSex Tapeに関するツイートもここに含まれています。これは「良きリーダーの自制心」なのでしょうか。

トランプ：
誰もSex Tapeなんて言うてませんけどー。それに近いニュアンスやったけどー。

司会：
いえ、Sex Tapeと言っています。（きっぱり）

トランプ：
おまえ朝3時の話するんやったら、ベンガジの話も出すで。ヒラリーは朝3時に起きてる言うて、ツイートもしとったんやなぁ。やけどベンガジのスティーブン大使が600通も救援連絡出してんのに、ヒラリーはSidneyに話しかけただけや。せやから、ヒラリーは朝のツイートの話で何もいうべきことはないはずや。

司会：
ヒラリー候補、トランプ候補は良きリーダーとしての自制心を持っていますか。

ヒラリー：
んなわけあるかい。

トランプ：
えー、ちょーショックー

＝＝＝＝＝

以上、吉本新喜劇大統領候補のディベート現場からでした。
次は10月19日最後の公開漫談ディベートでお会いしましょう！

▼「民主主義はどこから来て、どこへ行くのか」をテーマに、現地に飛んで大統領選挙を追っています。情報発信はすべて応援してくださる方に支えてもらうという、少し珍しい「ジャーナリズム型」クラウドファンディングを行っています！目標達成まで残りわずかですので、よろしければぜひ覗いていってください^^
https://camp-fire.jp/projects/view/11415

★マガジンはこちらです：『ホラ吹き爺さん、嫌われ婆さん』（https://note.mu/tonfi/m/m872c35f65f12）
★Twitter：@tonghwi17
★NewsPicks：https://newspicks.com/user/266764/