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大統領選の討論がもし関西弁でめっちゃカジュアルやったら…。

2016/10/3

徐 東輝

徐 東輝

この記事は、9月26日に行われた大統領選挙の公開討論会について、npr.orgの全文書き起こしを元に、特に言い合いになった部分を関西弁かつカジュアルに訳したものです。意訳している部分もあったりしますが、公開討論の面白さ(いや、不毛さ?)を知ってほしいためですので、ご了承ください。
※司:司会、トランプ:トランプ、ヒラリー:ヒラリーです。

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<経済政策について>

司:どうやったらアメリカで仕事増えますかね?なんで自分の方が大統領なったほうがいいと思いますか?
トランプ:お金持ちと会社がいま国外に逃げよるから、引き止めるためにあいつらの税金を下げます。そしたらアメリカの経済が成長して、仕事が増えます。
ヒラリー:いや、そんなん言うて金持ち優遇したせいで2008年の意味不明なレベルの経済危機起きたんやろ。金持ち優遇でそんなんできひんねんて。
トランプ:はぁー?お前逆に金持ちからお金取るとかいうてるけど、30年間政治家やってきて、そんなん言うて解決してへんやん。おれは初めて政治家するからできる。
ヒラリー:うちの旦那(ビル・クリントン)まじそのやり方で1999年にいい感じにしたやん。NAFTAのおかげで製造業の人たちのお給料過去最高になったんやよ?
トランプ:NAFTAにお前の旦那がサインしたせいでアメリカの製造業はぐちゃぐちゃになったんや。
ヒラリー:いや、もう、そんなんデータ無視の個人的意見やん…。

 

 

<TPPについて>

トランプ:お前ほんであれやろ、TPP(環太平洋自由貿易協定)承認するつもりやろ。NAFTAくらいやばい条約やのに。TPP賛成やもんなーお前。
ヒラリー:は、当初反対しとったやん明確に。ほんで現政権で交渉が成立したけど、まだ承認するって言ってないやん。
トランプ:いや、お前は「最高レベルの貿易協定やー!」って騒いどったで。
ヒラリー:言うてへん。
トランプ:「史上最高に良い条件や〜」って言うとった。
ヒラリー:…言うてへんていうt
トランプ:ほんで急に「反対しまーす」っていい出した。w
ヒラリー:まぁ妄想の世界で生きとったらええわ。とりま私が言うたんは、好条件やったら承認するってこと。ほんで交渉が蓋開けてみたら到底承認できるような内容やなかった。だから反対するって言うてん。
トランプ:…と、いうことはー?オバマ大統領のミスってことですねー?
ヒラリー:あのねぇ…
トランプ:オバマ大統領のミスってことですねー?
ヒラリー:ほんましょうもないから、ちゃんと議論しよ。この国にとって何がいいかどうかを。

 

 

<国の債務について>

ヒラリー:トランプはお金持ちを減税し、でも社会保障はちゃんとするって言うて、アメリカの借金が5兆ドル増えるって計算されてる。これ大問題やろ。
トランプ:お前の政策も結局1.3兆ドル借金増えるやろ。しかもそれどうせISISの戦いに注ぎ込むんやしな。だってお前のWebサイトいったら「ISISと戦います〜」言うてるしな。ダグラス・マッカーサーはそんなの許してくれるんですかねぇ。
司:ちょっと次の質問行きたいんでいっていいですか。
ヒラリー:(無視)少なくともあんたよりはISISとの向き合い方わかっとるわ。
トランプ:敵に作戦ばらしてどないすんねんw
ヒラリー:ばらしてへんやん。
トランプ:はぁああ、大変どすなぁ人生かけてISISと闘う人は。

 

 

<税制政策について>

司:ヒラリーさん、主張する税制について説明してください。
ヒラリー:今晩終わったら、今日の討論会で起きたことでめっちゃ怒られそうやわ。
トランプ:そりゃそやろw
ヒラリー:まぁ、せやな。だからせいぜい意味不明なこと言って盛り上げてくれやディベート。
トランプ:海外に逃げてる企業を国内に呼び戻すことの何が意味不m
司:トランプさん、ちょっと黙ってください。ヒラリーさんの2分ですから。
ヒラリー:司会、2分もっかい計りなおしてな。ほんでな、トランプ。あんたの税制読ましてもろたけど、海外にいるアメリカ企業呼び戻すような税制ちゃうやんこれ。だってその部分の税制いじる気ないやん。
トランプ:おまえちゃんと読んでへんやろ俺の政策!(怒)
ヒラリー:ちゃうちゃう。海外にいる企業呼び戻すんは賛成できるねんけどな、あんたの税制はそこじゃなくて、もっともっと超ド金持ちへの税制優遇やねん。つまりな、あんたへの税制優遇やねん。そこでこれを「トランプ・ループホール(抜け穴)」と名付けましたよーん。
トランプ:誰がそんな名前つけてん!(怒)
司:おい!ヒラリーの2分や言うてるやろ(激怒)

 

 

<トランプの脱税疑惑について>

トランプ:脱税疑惑がうるさいから、まぁ監査終わるまで待てや。監査終わったらちゃんと納税申告書見せるから。あ、ちょいまって。やっぱこうしよ。ヒラリーが例の疑惑のeメール見せるんやったら、わいも納税申告書見せるわ。
司:つまり交換条件だと…?
トランプ:あいつにeメール出させぇや。なんで3万3000件もメール削除してんねん。
司:と、トランプさん言ってますが?
ヒラリー:出た出た、トランプのお得意技。あのなあ、40年間歴代大統領は納税申告書を提出してきてんねん。なんで金持ちのお前がそれ出せへんねん。理由は、そんな金持ちじゃないか、寄付してないのがばれんのが嫌なんか、それとも実は脱税してるんがバレるんが嫌なんか。どれかやろ?
司:ちなみに、eメールのことも何か話します?
ヒラリー:あぁせやった。私は個人的なメールの扱いでミスを犯してしまいました。
トランプ:そらせやろ。
ヒラリー:もう一度やり直せるんやったらあんなミスは犯せへん。でも言い訳はできひん。責任はとらなあかん。
トランプ:ちゃうおまえ絶対わざとやん。ミスとかちゃうやん。絶対わざとやってるやん。お前らみんな黙秘権で逃げよったけど。ほんでな、俺の納税申告書の件やけど、まぁ見とったらええわ。俺は金持ちやし、ちゃんとやってることわかるし、なーんもやましいことあらへんからな。

 

 

<人種差別問題について>

ヒラリー:なんやアフリカ系アメリカ人コミュニティとかヒスパニックコミュニティとかが危険いうて、警察のStop and Frisk(警察の職務質問に関する対応。対象が圧倒的に黒人、ヒスパニック系が多く、問題視されていた)は割と有効やったとかいうてるけど、明確にもうこれはあかん政策やったって言われてるんやから。何がコミュニティにとって良くて、あかんかはちゃんと考えやんと。警察のためにもな。
司:えー、では人種問題について、引き続き質問を続けます。
トランプ:ちょっとヒラリーに返答してもいい?
司:あ、どうぞ。
トランプ:アフリカ系アメリカ人のコミュニティっていうのはほんまかわいそうでなぁ。政治家に失望させられてんねや。選挙前になったら「良くしたるでー」言うて、選挙終わったら「ほなさいなら」や。特に都心部のアフリカ系アメリカ人コミュニティなんて、委員会作らされて、民主党の票になるための活動させられて。100年も操られとんねや。
司:あのー、トランプさん…。
トランプ:ほんで今回な、キャンペーンでデトロイトとかフィラデルフィアの都心部の街にいってんけどな、ほんまそういうコミュニティの人らが政治家の言うてることとやってることが全然ちゃうって困っとったわ。
司:あのー、トランプさん…。
ヒラリー:たぶんトランプは怒ってんねん、ディベートの準備をしてきた私に。さらっときれいにまとめて言われるから。せやで、もちろん準備してきたで。その間あんたは何してきたんやろなぁ。私は大統領になるために準備してきたっていうのに。

 

 

<オバマ大統領のアメリカ出生を長年認めなかったことについて>

:トランプさん、あなたは5年もの間、わが国初の黒人大統領について国内で生まれていないという間違った主張をしてきました。しかし、ここ数週間でその事実を認めました。アメリカ国民がずっと認めてきたことを認めるのになぜそんなに長くかかったのでしょうか。
トランプ:答えは簡単やでー。もともとこれはむかーし、ヒラリーとオバマが戦ってたときに、ヒラリー陣営のやつがオバマの出生を疑い始めて、それからわいも疑い始めたんや。出生証明書が出てこやんかったからな。でも出てきたから満足や。オバマはアメリカ生まれや。
司:それ2011年の話なんですけど。
トランプ:わいはISISを倒したいんや。雇用を作りたいんや。国境を強くしたいんや。わいと国にとって必要なことに注力したかっただけの話や!
司:ここは非常に重要なので議論をずらしたくありません。オバマ大統領の出生証明書は2011年には存在しました。にもかかわらずあなたは今年1月まで引き続き出生地への疑念を主張し続けた。何があなたを変えたのでしょうか。
トランプ:だって誰も気にしてへんかったし、わいに何も圧かけてこやんかったし。っていうかおれがあいつの出生証明書を出させたんやで。その功績讃えろや。昔はヒラリーも疑っとたったのになぁ(白目)
司:すみません、整理させてください。ここでは人種間の溝をどう埋めるかという議論をしています。あなたはアメリカ国民に対して何を
トランプ:何も言うかいや。あんな、わいがオバマに出生証明書出させたんや。ほんまやったら自分でもっと前に作っとくべきや。ほんでな、人種間の溝の話でいうとな、わいはここ最近ほんまアフリカ系アメリカ人とええ関係つくってきたんやで。
司:えー、クリントンさん何かありますか。
ヒラリー:いえ。もうただ今の言葉を皆さん聞いてもらえれば。(会場爆笑)

ヒラリー:まぁ付け加えるんやったら、トランプは人種差別主義者っていうことを言わせてもらうわ。まずトランプは、1973年に人種差別が理由で司法当局に訴えられてるわな。自分のアパートには絶対アフリカ系アメリカ人住まわさんかったから。2回も訴えられとんねんで。まぁでもオバマ大統領とミシェル夫人が言うとったんが偉いわ。「あいつらが低俗にいくなら、わいらは高貴にいこうや」って。最高やわ。

 

 

<安全保障について>

ヒラリー:この辺から「Fact Check」機能(ヒラリー陣営がWebサイトに取り入れたサービスで発言の真偽を事実ベースでチェックする)ちゃんと回してなー!ほんま好き勝手言い寄るから。まず第一に、オバマ政権のイラク政策めちゃくちゃ批判しよるけど、お前もともとイラク侵攻賛成やったやん。
トランプ:は、誰がやねん。
ヒラリー:いや、もう何回も言われてんねんからええやん。
トランプ:は、誰がやねん。
ヒラリー:お前リビア政策、イラク政策に賛成しとったやんけ。あと言うとくけど、イラク侵攻決めたんオバマ大統領じゃなくてブッシュ大統領な、お前のとこの党の。

(中略)

ヒラリー:ほんでテロ防ぐためにはNATOとか同盟国とか中東諸国と協力してやっていかなあかんねんけど、お前そういうの絶対無理やろ。あれだけ海外の国バカにして。
トランプ:NATOとかと協力しなあかんのはわかっとるわ。問題はあいつら全然カネ払わへんやん。NATOなんてコストの73%がアメリカ持ちやで?なんでなん。ちゃんと決められた額払わんかい。

(中略)

司:トランプさん、あなたはイラク戦争に賛成していましたよね?
トランプ:してへんわ。
司:いやしていたと残っています。
トランプ:それはマスゴミが勝手に作ったやつや。ほんまあれやな、ヒラリー陣営の最優秀賞は、このマスゴミどもやな。イラク戦争には反対しとったんや!
司:では、なぜあなたの判断は…
トランプ:イラク戦争には反対でした!ちゃんとインタビュー遡らんかい。ショーンってやつに2004年にインタビューされとって、イラク戦争賛成派のショーンに「お前反対派やねんなぁ」って言われるやろ。わいはショーンのインタビューでちゃんというてんねん。ショーンに聞いてこんかい。ショーンやショーン。その前のインタビューはようわからんけど、ショーンに反対っていうてんねん。
司:私が言及しているものは2002年の発言です。そして質問は、どうしてヒラリー氏とあなたとで意見が異なるのでしょうかというものです。
トランプ:ふぁーーー、そんなもんそもそもがな、人格的にヒラリーよりわいのほうが優れた気質持っとるからや。わかるやろ。ヒラリーは何億ドルも使ってわいの悪口言うCM流しまくっとんねん。わいはそんなんせぇへん。
司:ヒラリーさん、何かありますか。
ヒラリー:お、おうふ。

(中略)

ヒラリー:あのな、核問題の件やけど、お前は他の国が核武装してもええって言うてるねん。日本とか韓国とかサウジアラビアとか。これはな民主党も共和党も平和を維持しようと頑張ってきた政策に明確に反してんねん。核を減らして、なるべく持たないようにしようっていう。そういうことも理解できひんやつにはな、核爆弾もたせられへんねん。ちょっと挑発的なツイートされたくらいでブチ切れるような輩に、核爆弾のコードは指一本触れさしたらあかんねん。
トランプ:俺が言うてるんはな、日本も韓国もドイツもサウジアラビアも、どいつもこいつもちゃんと守ってる分金払えやいうことや。もし日本がカネ払わへんねやったら、もうアメリカは日本守りませんよいうこっちゃ。
司:次の質問に移りましょう。
トランプ:ちょい待ちいな。大事なとこやねん。おれが言うてるんは、アメリカさんが逃げてもいいんですかいうこっちゃ。こんなに強いアメリカがどっか行ってもいいんかいな。それが嫌やったらカネ払わんかい。

(中略)

ヒラリー:あのな、言葉ほんまに気つけえよ。大統領になるっていうのは、ほんまに一言一言大事やねん。日本とか韓国みたいな同盟国侮辱すんなよ。一緒にアメリカの平和を守ってくれるアメリカの同盟国やぞ。讃えんかい

 

 

<大統領っぽく見えない>

トランプ:一個だけ言わせてくれ。ヒラリーはな、大統領になるとか以前に基本的な能力がないように思うんや。だってそうやないかい、過去何年も政治家してきて、何もできてへんねんで?能力ないんやろ、基本的に。
司:トランプさん、ヒラリーさんは民主党の大統領候補に選ばれた方ですが、その方が大統領っぽくないと?
トランプ:せや、大統領っぽく見えへんねん。スタミナないやろあいつ。
司:とのことですが。
ヒラリー:120カ国と外交をし、停戦合意も行い、11時間も議会で議論してきてんねんけど、それでスタミナないとか言われたらもうあかんわ。
トランプ:せや確かに経験あんねんけど、ぜーんぶあかん経験や。イランとの合意も全部あかん経験。こんな経験あと4年も大統領なってされたら困りますわ〜。

ヒラリー:あんなぁ、ほんならいわしてもらうけど、そういうお前は女のことを豚とか犬とか言うし、妊娠は経営者には不都合とかほざいとるよな?
トランプ:言ってへん(なお言っている模様)
ヒラリー:ほんでお前がミスコンでかつて豚って言うた子、あの子なあちゃんと名前あんねんぞ。ほんでラティーノやったけどちゃんとアメリカ人なって今回投票行きよるわ。

トランプ:人格についていわしてもらいましょ、ほんなら。ヒラリーさんとこは何億ドルもかけてTV広告でわいの悪口の広告流してるやろ。何回も何回もわいとわいの家族侮辱してなぁ。あれわいも別にできるんやけど、人格がそれを許せへんのや。大統領なる人間はこれくらい人格よくなかったらあかんわけや。あー怖い怖い。こんな品格も何もない人に大統領なんてなってほしないわ。

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特に政策論争にはならなかったり、ただの言い合いになったところだけをピックアップして意訳しています。2人はちゃんと討論もしておりますので、そちらのまとめ記事も先に書きました。気になる方はそちらもご覧ください。

※本記事は転載となります。オリジナル記事をご覧になりたい方はこちらからご確認ください。

 

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徐 東輝

徐 東輝

選挙ドットコム副編集長 京都大学法学研究科に在籍中、ivote関西を創設。「若者と政治」をテーマにした事業を展開し、2年間で1万人以上の学生らにアプローチする。2015年に世界経済フォーラム(ダボス会議)グローバルシェイパーに選出。同年、『在日韓国人京大生が教える、憲法の視点からの日韓問題』を出版。まもなく渡米し、大統領選挙に関する情報発信を行う予定。

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