小池百合子都知事(64)が都政に転出したことに伴う衆院東京10区補選(10月11日告示、23日投開票)が、間近に迫ってきました。
注目を集めるのはやはり、都知事選では小池氏を支援、公募の結果自民党の公認を得る事となった若狭勝(わかさまさる)氏です。
今回は、そんな若狭氏の人柄・学歴・経歴をご紹介します。
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若狭氏は、下町の東京都葛飾区で生まれ、小学校から隣の東京都足立区に移り、そこで暮らすこと50年以上の下町っ子。幼少期から高校生まで、父の町工場の手伝いをすることも多かったとのことです。
高校卒業後は中央大学法学部に入学し、法曹の道へ進みます。1983年、東京地検へ検事として任官の後、東京地検特捜部検事などを歴任。2009年に弁護士になります。2013年の参院選に自由民主党の比例区から立候補し惜しくも落選しますが、翌年2014年の第47回衆議院議員総選挙では、比例東京ブロックから立候補し、初当選しています。
若狭氏の検事時代に多くの功績を残していますが、最も大きな功績の1つに特捜部班長として携わった「日歯連事件」があります。
「日歯連事件」は2004年に起こった、日本歯科医師連盟による診療報酬を巡る汚職事件や、政界に絡む選挙買収や政治家へのヤミ献金が発覚した事件です。日歯連関係者に加え、自民党所属議員にも有罪の判決が下りました。
この事件で見事政治家の汚職を明らかにした若狭氏は、政治に絡む利権や汚職の仕組みを理解し、政治の裏の世界を知り尽くしている政治家だと言えます。
若狭氏は、2016年東京都知事選では、自民党が推薦した増田寛也ではなく、小池百合子の応援に入り、小池の街頭演説第一声から行動をともにしました。
党は事前に「党公認の候補者以外の候補者を応援した場合は除名などの処分対象になる」という警告文書を配布しており、それに基づいて、都知事選挙終了後に都連のホームページから若狭氏を含む他議員の情報は削除。
若狭氏は厳重注意で事なきを得ましたが、他7議員には離党勧告が行われ、除名も検討されています。
これに対し若狭氏は、「著しくバランスを欠く」として都連に処分の撤廃を求めた上で、撤廃されなかった場合は、補選に当選しても離党するとの意志を明らかにしました。
自分の信じることに照らし、間違っているものには間違っていると言い切れる姿には、検事出身ならではの正義感を感じますね。
都知事選を経て党も無視できなくなった小池氏の存在。それに次いで今回の東京都第10区補選の公認候補としての選定。穿った見方をすれば、若狭氏の中には、まっすぐ愚直に進むだけではない、計略も伺い見る事ができます。
除名覚悟で小池百合子氏を応援した姿勢をもって同氏に「男の中の男」と言わしめた内面もさることながら、その要旨も注目されています。
59歳にして醸し出される清潔感と紳士的な口元の髭。まさに、雑誌に出てくるチョイ悪オヤジそのものです!!
その端正な容姿と、法律・政治の両面から物事にアプローチできる両側面を武器にTBS「みのもんた朝ズバッ!」やフジテレビ「スーパーニュース」など多数のテレビにコメンテーターとして出演しています。
今後是非注目してみて下さい。
若狭氏はかねてから①テロ対策②性犯罪の重罰化③少子化対策・家族法改正④公職選挙法改正などを政策としてあげ、そこに「法律家」「政治家」両方の視点から、国民のための政治を行うことを主張してきました。
その上で、今回の補選では選挙区内ではないものの、築地の移転問題が争点の1つとして取り上げられる可能性が見えてきました。
この難しい判断を前に、若狭氏はどのように立ち向かうのでしょうか。
また、野党共闘にどのように立ち向かうのでしょうか。注目です。
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