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今の被選挙権年齢のシステムに合理的な根拠なんてなかった

2016/7/7

OPEN POLITICS

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(本記事は、OPEN POLITICSによる寄稿記事の第2弾です(全4回))

前回の一般論を受けて、今回は被選挙権の現行制度を改めて振り返り、なぜ変えるべきなのかというお話をしたいと思います!数分で読めるのでお付き合いください!

 

今のシステムってどうなってるの?

被選挙権の取得年齢を引き下げるべきという提案をするためには、まずいまの制度を知り、なぜそのような制度になったのかを知る必要があります。簡単に今の制度を振り返ってみましょう。

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というわけで、日本の政治家には25歳未満の人がいないことがわかりました。ここから先は、細かい議論になってしまう地方議会・首長を一旦横において、国会議員(衆議院議員と参議院議員)の制度の遠隔にフォーカスしてお話ししたいと思います。

 

どうしてこういう年齢になったの?

国会議員の選挙制度は戦後、昭和20年にまず衆議院について公職選挙法が改正されて、被選挙権年齢25歳で衆議院議員選挙がスタートしました。それを受けて、参議院議員は昭和22年に被選挙権年齢30歳でスタートしました。この2つの議院で被選挙権年齢が異なるのは、日本が「二院制」という制度を取っているためです。二院制というのは、異なる選挙制度から選ばれた議員が、それぞれの役割を担って政治を動かしていく仕組みです。簡単にいうと、選ばれ方が違うので、その選ばれ方に合ったお仕事が求められるということ。
たとえば、衆議院は4年を任期としていますが、任期途中で「解散」がありえるので、何か大きな問題が起きた時に「解散」をして国民の直接的な意見を反映できる制度になっています。
これに対して参議院は、「良識の府」といわれ、任期は衆議院より長い6年間、そして解散はないので、6年間ずっと議員として活動し続けます。つまり、衆議院がコロコロと議員を入れ替えたとしても、すぐに政治が不安定にならないように、「良識」をもって参議院議員が国政に対応することが求められているのです。だからこそ、参議院議員は、衆議院議員よりも人格的に完成されていること、知識や経験、知恵を有することが期待され、したがって被選挙権年齢が衆議院よりも高い30歳に設定されているとされています。

 

ということは年齢そのものに確固たる根拠はない

もう勘の良い方はお気づきかもしれません。
そう、こうやって制度を振り返ってみると、「25歳以上」や「30歳以上」という数字に確固たる根拠はないんですよね。ただ単に「それくらいの年齢だったら、政治家になる能力あるんじゃない?」というだけなんです。「23歳以上」とか「28歳以上」じゃだめなの?って言われても、それを否定できないほどに、年齢そのものにそんなに合理的な説明はないんですよね。
実は、今回、OPEN POLITICSが国会図書館から取り寄せた資料でも、「歴史的経緯」という言葉で被選挙権年齢が説明されていました。つまり、今の年齢は「歴史的にそういう流れだったので、今も残っています」という説明だったということです。

 

そもそも、政治家を選ぶのは主権者である国民のはず

もっと根本的なことをいうと、年齢制限ってナンセンスなんだという意見もあります。なぜなら、政治家は国民が選挙で選ぶべきであって、立候補の前に年齢制限をしてしまうことで候補者を排除してしまうなんてダメだろうと。
たとえば、10歳の子が参議院議員選挙に立候補したとしましょう。国民は彼を選ぶでしょうか。おそらく選びません。しかし、もし彼が当選したとすれば、それこそが「民意」であり、国民が選んだのは彼なのだから、彼を国会に立たせるべきではないかというのがこの意見です。
一切の年齢制限をなくすというのはとても極端な発想で、難しい議論になりますが、この発想の仕方は重要です。被選挙権年齢の制限というのは、選挙で国民の意見を聞く前に、一定の候補者を排除できるということなのです。たとえば政治以外の分野の企業やNPOなどでは、25歳未満の若者も大活躍しています。ですが、なぜか国会や地方議会には25歳未満は立ち入ってはならないとされてしまっているのです。

今日は日本の制度を振り返ってみました。明日は、海外の制度をみてみましょう!

 

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<選挙ドットコム連載記事>
1.なぜ「被選挙権年齢」を「いま」引き下げるべきなのか
2.今の被選挙権年齢のシステムに合理的な根拠なんてなかった
3.海外では3パターンに分かれる被選挙権年齢
4.争点ですらない与野党一致の「引下げ」、その具体的なプランは?

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多様な世代の声がより政治に反映される社会の実現を目指す、若者による有志団体。まずは「被選挙権の取得年齢引き下げ」を目指して活動している。

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