
2月26日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、選挙ドットコムとJX通信社が独自に調査した指標「政党拒否率」を元に各党の支持構造分析を紹介。有権者が「どの政党を支持するか」ではなく「どの政党にだけは絶対に入れたくないか」というデータから、驚きの実態が浮かび上がりました。日本共産党や中道改革連合が高い拒否率を示す一方で、国民民主党やチームみらいが持つ驚異的な「伸びしろ」とは。JX通信社の米重克洋氏が、最新の調査結果を基に野党一本化の難しさと日本政治の深層を鋭く解説します。
MC鈴木:政党の拒否率ランキングという、今まであまり表に出ていないようなデータですよね。
米重氏:そうですね。いわゆる「政党を支持する」というのはみんな取っているわけですけれども、「拒否する」「絶対投票したくない政党」を挙げてもらう。これは、投票を決める大きなポイントになっていますので、そういった部分が分かってくる、あまり見たことのないデータを今日はご紹介したいなと思います。
MC鈴木:早速行きましょうか。まずこの、先週末ですね、選挙ドットコムとJX通信社さんで実施をさせていただいた調査による「政党の拒否率」を政党別にランキングしたものです。この拒否率の定義から含めて、米重さん、ご説明いただいてもいいですか?

米重氏:はい。これはですね、政党を支持するという「支持率」の時には、やはり「どこに投票したいか」「支持するか」というポジティブな気持ちで答えていただくわけですけれども、そうではなくて「絶対投票したくない政党を選んでください」と。一応、複数選べるようにしているので、一択ではなくて、1人が2つも3つも選べるような形で答えていただいた「拒否する政党の割合」ということになります。
ですから、例えばこれで言うと、一番上に日本共産党が出ていますけれども。共産党に関しては、大体全体の4割近い方が「投票したくない」とおっしゃっている。こういう見方ですね。
MC鈴木:共産党の拒否度が高いというのは、昔やった調査でも少しこういう傾向はあったかなと思うんですけども。意外だったのは中道改革連合ですね。
米重氏:そうですね。結構高いですよね。30%ぐらいあるということになりますから。新しく発足した政党としてはかなり高いと。今回の選挙結果も影響しているのかなと思いますが、特に公明党の拒否率というところが、実は以前から結構高い傾向があるので、世間一般には、そういうところを引き継いでいる可能性はあるのかなと思います。
MC鈴木:この拒否率をどう見るかですけれども、例えば、中道改革連合が3割の拒否率があるとすると、実質的に中道が取れるボリュームというのは、もう(残りの)7割。この3割の人たちは多分無理で、7割がマックスになっちゃうという。
米重氏:そういうことになりますね。ですから、「鼻をつまんでも投票できる」みたいな人はせいぜい7割ということになるので、その意味では結構ディスアドバンテージがあるということになりますよね。
MC鈴木:これ、例えばなんですけど、自民党が今2割弱じゃないですか。これって昔からこのぐらいの値なんですか? それに対して中道が3割ぐらいなのは、どうなんでしょうか。
米重氏:例えばですね、「政治とカネ」の問題が取り沙汰されていたような時、裏金だとか不記載だとか、いろんな言い方はしますけれども、この問題が喧しい時には、自民党の拒否率が3割を超えたりして、共産党を超えるような時期もあるわけですよね。ですから、そういった時にはかなり高くなります。
ただ、直近は高市政権の発足直後、ある意味期待感があって選挙でも勝ったというタイミングなので、比較的、自民党にしては低い水準になってきていると見ていただいた方がいいです。
MC鈴木:そうなんですね。自民党にしては低いんですね。
米重氏:そうなんです。やっぱり、歴史が長い政党は比較的(ランキングの)上に来やすいっていうところがあるんですよね。共産党とかもそうですし、公明党も選択肢にあれば結構上の方に来ているはずです。
とはいえ、今はやっぱり比較的、自民党の支持構造も若い人も含めて高い水準で戻ってきている部分があるので、この拒否率っていう面では下の方に来たな、というのが私の感覚ですね。
MC鈴木:これで見ていくと、逆にこのチームみらいと国民民主党は拒否率が10%以下。凄まじいですよ。
米重氏:そうですね。拒否されていないということは、その分、逆に支持する理由みたいなものが世間に浸透すると、まだ支持率が上がっていく可能性があるアップサイドがあるいう風に見ることもできると思います。
国民民主にしてもやはり拒否率が一番低いし、チームみらいもそれに次ぐぐらいの水準があるわけですから、今後の行方次第では他の政党支持層から支持を奪っていくとか、そういうポテンシャルもあるという風に見ることもできると思います。
MC鈴木:例えばその、拒否率の要因っていうのは、例えばですけど、結構賛否が分かれるようなイシューに対して明確なスタンスを取っていて、それが有権者にどうしても受け入れられないとか、そういう要因なんですか?
米重氏:そうですね。あとはやっぱり一番分かりやすい部分で言うと、やっぱりイデオロギーということだと思いますね。そうですね。

米重氏:有権者の多くは未だにイデオロギーというのが結構重要な判断材料になっていて「自分は保守だ」と思っていたら左寄りの政党をまず投票対象としては拒否する、絶対入れない。その逆もしかりということで、非常に有権者の「政党のあり・なし」を判断する上で重要な軸になっているっていうことなんですね。

MC鈴木:ええ。それをじゃあ具体的に、ちょっと政党ごとに見ていきますか。
米重氏:そうですね。
MC鈴木:はい。これが、衆院選比例投票先どこに入れたかと、自民党を拒否しているかどうかを掛け合わせたものですね)。
米重氏:そうですね。だから左側の一覧のところは、基本的にどの政党に投票したかという。で、今回の場合はその「自民党を拒否している人」の割合が、投票先の中でどれぐらいいるか。例えば「中道改革連合」に投票したっていう人は、上から4行目なわけですけれども。ここに関しては、自民党を拒否している人が半分近くいるっていう。

MC鈴木:ああ、結構多いんですね。
米重氏:多いですよね。
MC鈴木:逆に、当然(自民党に投票した人には)自民党を拒否している人はほとんどいないわけですよね。
米重氏:そういうことですね。それは自民党に投票しているわけだから、自民党を拒否しているのはおかしいってことなんで、ほとんどいないのはそうなんですけど。一方で、日本共産党とかれいわ新選組、社会民主党とかは(拒否率が)高いですよね。
一方で他の野党の中でも相対的に、国民民主党とか参政党とかチームみらいとか、この辺は拒否度が低いと。日本維新の会なんかは連立与党ですから当然低いですよね。
MC鈴木:そうすると、今回の選挙に限って言うならば、例えば自民党の候補とか、あるいは比例でその投票先になるとしたら、中道に入れた人の中でも、5割ぐらいしかそもそもそのポテンシャルがなかったっていう。
米重氏:そういう捉え方もできるかもしれないですね。いずれにしても、やっぱり自民党を拒否するという特徴で得票を集めているのが、特にこの中道だったと。で、日本共産党とかれいわ新選組は、よりエッジを立てたような投票先になっていると見ることができると思います。
MC鈴木:なるほど。そして次が注目の「中道」ですね。また全然違うグラフになってますね。

米重氏:そうなんですよ。これやっぱり自民党に投票した人とか、あと参政党に投票した人とかは、特に(中道への)拒否度が高いんですけど、日本保守党はもう8割以上が拒否してるということでそれはかなり立場が違うと。特にはイデオロギー的にやっぱり全く相入れないというところの影響が非常に大きいのかなと思います。
ポイントなのは、国民民主党なんですよね。これ比較的高いと思うんですよ。やっぱり4割近づいてるぐらいありますので。国民民主党も日本維新の会も同じぐらいありますよね。国民民主の支持層がやっぱりこれだけ中道を拒否している割合が高いということは、いかに野党で棲み分けて、要は「中道の候補に一本化したら、国民民主党の支持層が投票してくれる」という期待が淡いものかということを示している。
MC鈴木:いやぁ、そうですね。ま、これはちょっと見方ありますけど、ざっくり言うとマックスでも6割しか乗らないってことですよね。仮に中道に一本化したとしても、なかなか乗らない。参政党(支持層)は5割も乗らないわけだから。これは結構えげつないですね。
米重氏:そうなんです。だからやっぱり中道が解決しなきゃいけない問題はここです。多分、何らかの方法でこの高い拒否度っていうのを、特に野党支持層に関しては緩和していかないといけない。緩和できるような何かを打ち出すのか、解消するのかしていかないと、そもそも投票対象にならない。
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