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2024年8月3日に公開された動画のテーマは「自民党から見た立憲民主党代表選」
元衆院議員の豊田真由子氏は、「代表選は内輪の話でしかない」と断じます。政権交代が起こりうる野党として切磋琢磨し、国民に期待される党になってほしいし、国民も評価基準をアップデートするべきと厳しく、熱く語ります!
【このトピックのポイント】
立憲民主党の代表選の注目ポイントは?という質問に、豊田氏は、少し角度を変えたところからお話を始めました。
それは、政権交代が起きるという緊張感が政治の質を高めるというもの。
アメリカやイギリスのように、本当に政権交代が起こりえて、それぞれの党が政権を担う責任と実力を兼ね備え、常に切磋琢磨する状況が必要だと訴えます。
豊田真由子氏「これだけいろいろなことがあっても政権が変わらないと思っているから、やり過ごせばなんとかなるって思ってしまうわけじゃないですか」
豊田氏「ここまで国民に不信感をもたれてしまったら、下野するんだ、政権交代されるんだって、全然覚悟や改め方が違うんだと思うんですよ」
「日本の政治の不幸、国民にとっての不幸は、政権交代で政治がよくなっていく力学が働かないことだなあと思う」とつぶやく豊田氏。
ご自身は自民党で衆院議員を務められましたが、野党に対しても「野党に任せてみようと思われる、信頼される党になろうと思ってがんばることが絶対に必要」と訴えます。
豊田氏「誰が代表になるかも大事なんだけど、どういう政党として活動をして、きちんと政策にも寄与して国民の役に立つ政党になるかを、切磋琢磨して考えるようにしないと。政権は、取るぞといったから取れるものではない。与党がダメでも野党もダメだと思われるから政権交代が起こらない」
代表選や総裁選の実施方法についても語られます。
MC伊藤由佳莉「代表選や総裁選は、党の方たちで投票されるから」
豊田氏「そうなの!オーソライズを経たからといって、国民はあなたやその政党を支持しているのとは全然話が違うのよ、ということ」
しばしば、代表選を「選挙の顔として勝てる人」という観点で選びますが、所詮は党内の力学によるものにすぎず、国民の支持ではない、という視点を意外と忘れがちだと指摘します。
また、代表選挙に「自分が代表になれば、党が選挙に勝てるから」というモチベーションだけで立候補することに対しても「自分で自分に疑問符をつけるプロセスって結構大事」と注文します。
豊田氏「国民におもねる気はないけれど、何が問題で、何を変えなければいけないか、日本にとって必要な政策は何か。与野党問わず、考え抜いて実現していただきたいと国民のみなさんは思ってますよね」
トークは、代表選で議論する内容に移ります。
選挙での政策論争は、ともすると中身のないものになりがちと厳しい指摘をする豊田氏。代表選で論戦や政策を期待する意見に賛同します。
豊田氏「ほんとうにその人が何ができるか。私はね、口でなら何でも言えるし、公約なら何でも詰め込める。それが本当にできることか、その人の経験や能力とか、いろいろなところから勘案して、ジャッジすることが大事」
「口で言うなら誰でもできるのよ〜」と、政策で人物を評価することの難しさを指摘します。
また豊田氏は、「評価基準そのものを根本的に変える事が必要。民度の高さが政治の熟度にリンクする」と訴えます。
イギリスでは、公認候補は党内で討論会などを開き、公認候補を選ぶ段階でもきちんと公正中立を重んじているとのこと。
豊田氏「それに比べると日本の公募なんて、なんちゃって公募でブラックボックス」
「他国の仕組みもそれぞれ一長一短だし、これが最善という仕組みはない」としながらも、日本は、代表選だけでなく政治そのものが、あまりにも客観性・公正性を欠いた候補選定になっていると批判しました。
立憲民主党の代表選に、立候補をささやかれている人々をご紹介します。
MC伊藤「新しいかたの名前がなかなか出てこない印象がありますが……」
豊田氏「代表選に出るっていうことは、特に若手の場合は、自分が負けた場合には冷や飯を食う覚悟や、その後のいろいろにも影響するので、誰彼かまわず手を挙げられるものではないのだと思うんです」
議員時代を自民党で過ごした豊田氏は、「どこの政党もそうだと思う」と振り返り、「どこも権力闘争なので、勝てるかどうかとか、誰が誰を推すんだみたいな話は立憲にもある」とコメントします。
立憲民主党ならではとなるのは、主義主張の幅広さです。
豊田氏「立憲は右や左を含めてとっても幅広い。どこの主義主張に共鳴するのか、団体との関係。結構どろどろっていう感じはあります」
また、野党共闘のありかたをめぐって大きな考え方の違いや温度感もあるので、なかなか代表を1人選ぶのは難しいだろうと推察します。
豊田氏「誰がなるかによって、野党共闘のあり方も変わるのだとすると、与党を含めた永田町の政治と選挙の力学にも力を与える」
ただ、ある人がダメだ、と評価する時には、「ほかの人ならうまくできたのか」という視点も合わせて持つべきと、アメリカの例を引き合いに出して語ります。
豊田氏「アメリカのハリス副大統領が……というけれど、あなたがやっていたら解決しましたか?っていうのは難しいといえば難しい。結局大統領でもないし、もともと決まっていた政策は議会で決めなければいけないので、副大統領ひとりがリーダーシップを取ったからといって変わるものでもない」
「誰かをかばってるわけじゃないんですけど」とつぶやく豊田氏は、某党を思い浮かべているのかもしれません。
立憲民主党の代表選、もうひとつのポイントは開催時期。自民党総裁選も9月開催ですが、日程を重ねるという案があるそうですが……。
MC伊藤「同じ時期に他党の代表選があると、目立たなくなるなあという印象はある?」
豊田氏は「時期を変えたらすごい盛り上がるようになるわけじゃないから」と冷静。むしろ、同時期に開催したほうがマスコミの報道も増えるかもしれないとコメントします。
代表選が重なることで、候補者に影響はあるのでしょうか。
豊田氏は、「自分の党の中でどう勝ち抜くか、どう勝ち馬に乗るかで必死でやっていらっしゃるのではないですかね……」と首を傾げます。
番組ディレクター「自民党にすると、気にしている場合じゃない?」
豊田氏「だって自民党が何をどうしたからといって、立憲の代表選に影響が出るということはないじゃないですか。違う時期にやったとしても。他党のトップを決める選挙は他党の話、という話だと思います」
議論は、代表選の候補の顔ぶれに移っていきますが……
豊田氏は、「長年で昔の方だから全然ダメとは思わないですよ。経験や能力とかの問題なので」とコメントしつつ、「女性がいない……昔からよく拝見しているお顔ですね、みたいな印象はあります」と複雑そうに語ります。
MC伊藤「どうしたら(国民の)関心が高まるでしょうか?」
豊田氏は「関心を高める必要、あります?」と首を傾げ、にべもなく「自分たちに投票権がないのだからできることがない」とコメントします。
豊田氏「衆院選参院選、首長選とかだったらご自分が一票持っているんだから、関心を高めてほしいし、正しく評価してほしいと思うけれど……」
豊田氏が強く懸念したのは、国民に期待されるだけの党であるかということです。
豊田氏「心配しているのは、余計に国民がしらけてしまうこと。トップの顔だけじゃなくて、古い党のあり方や、旧来の慣習やそういうものを変えてほしいと国民は思っているし、さらに言えば山積する課題を解決してほしいんだよと希求されているはず」
現時点の情報では、その期待に応えられる情報がないと残念そうにコメントをしめくくりました。
立憲民主党も代表選はこれからです。豊田氏が期待するような代表選になるでしょうか?選挙ドットコムからもどんどん情報発信していきます!
「国民に期待される党の代表選であれ」元衆院議員・豊田真由子氏が訴える!
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いよいよ始まった立憲民主党代表選!衆議院議員の任期が残り1年を切ろうとする中で、新代表は次の衆院選で党を率いていくリーダーの役目も担っています。
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