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「YouTubeは投票所に足を運ばせる」第三極を知り尽くした江田憲司衆院議員が石丸伸二の限界を指摘?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

2024/8/7

選挙ドットコム編集部

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2024年7月25日に公開された動画のテーマは「石丸伸二は第三極になりうる?」

東京都知事選で大きな存在感を示した石丸伸二氏。国政への転身も予想されますが、江田憲司衆院議員は「第三極には限界がある」と断言します。長らく第三極で活躍してきた江田氏が語る、第三極の限界とは?

【このトピックのポイント】

  • 第三極には限界がある。乗り越えるには?
  • 国会答弁のショート動画が再生522万回!バズる動画の秘訣は?
  • 自民も立憲も、この秋の党首選を盛り上げるアイデアとは?

江田氏のプロフィールは以下の通りです。

江田氏は東京大学卒業後に、通商産業省(現経済産業省)に入省しました。

通産省から首相官邸に出向し、海部・宮澤内閣では、総理演説や国会での下書きするスピーチライターも任されていました。

1996年に橋本内閣では、官僚から異例の抜擢で総理大臣秘書官(政務)に就任。

当時、大蔵省の金融接待スキャンダルも発生し、中央省庁改革、特に大蔵省の財政と金融の分離では、官僚や族議員と激しくやり合ったことも。

1998年に橋本内閣が総辞職した後は、通産省に戻らずに退官。

その後は、マウイ島、オアフ島での放浪生活を2年ほど送りました。

2002年衆議院議員に、無所属で初当選し、みんなの党(幹事長)、結いの党(代表)、維新の党(共同代表)、民進党(代表代行)、立憲民主党(代表代行)を経て、現在、衆院議員7期目です。

今回は以下の質問からいくつかピックアップして江田氏に回答していただきました。

石丸氏は国政の第三極になりうる。しかし、第三極には限界が

江田氏は、都知事選の開票結果に「びっくりしました、これはしっかり分析をしなければならないですね」と語ります。

江田憲司氏「YouTubeがどこまで投票所に足を運ばせるかという、以前からある命題に対して明らかに足を運んでいただけることを証明した。率直に素晴らしいと思っています」

江田氏は、SNSを活用する選挙活動では、以前から山田太郎参院議員に注目していたと語ります。SNSだけで29万票獲得した山田氏は、2019年の参院選で50万票を超え、自民党の全国比例で第2位を獲得しています。

MC鈴木邦和「自民党の参院選の全国比例といえば組織・団体という中、2位にまで……」

山田氏は、支持層であるアニメやマンガ、コミケ参加者らの支持を集めたと分析できるが、今回の石丸氏はそうではありません。江田氏は、「率直に素晴らしいと思う」と繰り返します。

SNSの活用もさることながら、今回の都知事選で、石丸氏は第三極的なポジションだったとも言えます。今後も第三極になり得るでしょうか?

江田氏「首長を目指すのか、国会議員を目指すのかによって変わってくる。国政を目指すなら第三極にはなれるでしょう」

とはいえ、自身も「みんなの党」「結いの党」「維新の党」と「第三極」に深く関わってきた江田氏は、第三極の限界を示します。

江田氏「みんなの党も維新の党も都会と周辺で、比例議員を中心にある程度取れる。しかし、少し考えればわかるけれど、結局、衆議院においては小選挙区が289議席ある。SNSを駆使して地方の小選挙区で、しかも自民党や立憲民主党の候補を負かして当選するかというと……」

江田氏は、自身の経験を振り返り、第三極では30〜50議席獲得が限界だと述べます。

江田氏「石丸さんが第三極で新党結成はいいと思う。でも政権交代を目指すならば、衆院289の選挙区で、自民と立憲の、いわば組織を持っている政党と戦って勝たなければならない」

自民党と立憲民主党には、どこの地方にも、たいてい建設業者や公務員といった支持基盤があります。第三極政党にはそれがないため、政権を取ろうと思うなら、支持基盤を持つ自民か立憲と組まないといけないと、江田氏は分析します。

首長は「覚悟さえあれば第三極でもできる」とコメントします。

江田氏「泉房穂さん(前明石市長)の話では、市民が応援するいい政策を出せば、議会も反対できない。議会を全部敵に回してもできたという。石丸さんもあの性格なら、首長なら全議員を敵に回しても覚悟さえあればできる」

小選挙区比例代表制において、第三極の政党は、自民党と立憲民主党がいる限り政権を取る第一党にはなれないと言い切る江田氏は、「維新のみなさんもいろんな選挙を経験してわかっていると思う」と訴えます。

江田氏「自民党と連携していくのか、立憲と連携していくしかないんだから、維新の会には選挙の前にははっきりさせてほしい。私の願いとしては不平不満はあると思うけれど、基本政策をあらかた合意して、政権交代を目指しましょう」

522万回再生はワイドショー直伝!江田憲司流、バズる動画の作り方

国会での質疑動画が人気を集めている江田氏。財務省とのやり取りを切り抜いたショート動画の再生回数は、なんと522万回を記録しています。

動画も切り抜きのショート動画、30分を超えるフル動画、20分程度のハイライトと作り分けるこだわりです。

MC鈴木邦和「ショート動画、めちゃめちゃわかりやすい。テンポがいいですね」

江田氏「編集してません。そのまま言ってることをピックアップして」

秘書の方に勧められたことをきっかけに、今年から始めたというYouTube。「サムネイルのキャッチコピーは全部自分で考えている。国会質問もそう。これは人任せにできない」と、キャッチーかつ「嘘じゃない」言葉を選ぶよう工夫しているそうです。

江田氏の動画の特徴は、数字に基づきわかりやすいメッセージを加える構成にもあります。

「財務省と日銀の資料、こういうのを大きいメディアは報道しない」

例えば、ヒットしている「財務省の嘘」シリーズで指摘しているのは、

× 国債の借金は、子や孫へのツケ回し
○ 国債の借金は、子や孫への仕送りだ

というポイント。

江田氏「外国人が買うなら利子は国外へ出てしまうが、国債を買うのは9割が日本人。子供が相続すれば国債と利子が渡るのだから、利子は『仕送り』。政府のデータに基づいて言うことが大事だなと」

MC鈴木「もとの国会質疑が、すごくわかりやすい。普通の国会質疑を編集してもこうはならない」

初めは官僚の難しい言葉を使っていたと語る江田氏は、「ワイドショーで鍛えられた」秘訣をこう語ります。

江田氏「5秒、10秒で中学生にもわかるようにと訓練された。自分で考えるので、質疑の回し方も書類を見ない。全部頭に入れてやっているんです。だからわかりやすさを一番に。難しい言葉を使わない」

MC鈴木「ショート動画の時代に生きてますね」

江田氏「珍しく秘書に褒められるんです」

立憲民主党の代表選も盛り上げたい!こんなアイデアも

最後の質問は「立憲民主党の代表選挙」について。

江田氏「うちもお盆明けですね。野党ですし、選挙基盤が弱い人も多いから、今は夏祭りですよ。地元にへばりついて。代表選をどうしようかななんて考えている人はいませんよ」

「政治部の記者が暇だから!それしかないじゃない。少なくともここに名前が挙がっている人が出たいって、僕聞いたことないですよ」と苦笑する江田氏は、この夏の代表選を盛り上げるアイデアを披露しました。

江田氏「少しでも、政権交代の兆しが見えかけてる代表選じゃないですか。……できればね、日程を自民党の総裁選とぶつけてほしい」

「地上波のテレビでは難しくても、記者クラブでは、自民の候補とうちの候補を全部ならべて討論会を開いてほしい」とも語ります。

江田氏「その中から総理がでる。記者クラブがダメなら選挙ドットコムで」

江田氏は、立憲民主党の人材は「決して自民党に引けを取らない」と断言し、露出が少なくなりがちな野党として、自民党の総裁候補と堂々と議論をし、紹介される場を望みます。

江田氏「6人並べて、わあわあ回してほしいなあ。絶対盛り上がる。地上波の度胸があるかなあ」

今の討論会は、公平性を重視するあまり面白くないと意気投合するふたり。合同討論会は実現するでしょうか?この夏の党首選に期待です!

動画本編はこちら!

第三極の限界、バズる動画の極意、党首選の盛り上げ方を江田衆院議員が紹介!

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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