任期満了に伴う久留米市長選が1月14日告示されました。立候補したのはいずれも無所属の宮原信孝氏(59)、大久保勉氏(56)、田中稔氏(64)の新人3名です。投開票は1月21日に実施されます。
現職の楢原利則氏(69)が健康上の理由で引退し、3名の新人候補による選挙戦となりました。今回は楢原市政の継承か刷新かが争点となっています。
宮原氏は約12年前から久留米大学の教授として務め、これまで街づくりや自治会活動に取り組みながら市民や企業の声を聞いてきた、と言います。今回は久留米市の一新を掲げ、「しがらみ政治のない、すべての世代が住みやすい稼げる街を目指したい」と意欲を見せました。まちづくり政策として、味坂インターの開業をきっかけとしたインフラ整備、流通産業の発展を示しています。
宮原氏は東京大学卒業、外務省で22年間勤務し、その後は久留米大学の教授として務めています。
大久保氏は「国会議員、県議、市議とのチームプレーにより、久留米ブランドを住みやすさ日本一にしたい」と主張しています。久留米の成長のために人口の増加を課題とし、「周辺地域、特に福岡市から子育て世代を呼び込みたい。人口が増えれば久留米は大きく成長し、商店も潤って住みやすくなる」といった狙いの成長戦略を掲げています。またまちづくりや産業において、企業の電子商取引を支援し、観光地での無料Wi-Fiの充実をはかることで、企業の生産量や観光客増加を目指したい考えです。
大久保氏は京都大学卒業。東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行し、ニューヨーク支店長代理として勤務。その後、モルガン・スタンレー証券の役員を経て参議院議員を2期務めました。
田中氏は約40年間の商社勤務の経験があり、「海外勤務で培ったグローバルなネットワークを久留米のために活かしたい。」とアピール。「前例はないが、市長になったら市長室を開放する」と、久留米市を変える気持ちを実現したいと意欲を見せています。福祉面では子供、障害者、社会的弱者に寄り添い、「中心部の商店街に多くの世代が集える居場所をつくる」との政策を公表。まちづくりでは、佐賀空港、福岡空港、新幹線を活かした新産業の振興、自動走行の実験などの誘致を掲げました。
田中氏は早稲田大学経済学部卒業。三菱商事課長、ジャスコ部長、香港衣類製造会社日本商品部長を経てボランティア団体の代表を務めています。
久留米市では1963年以来、市の幹部経験者が歴代市長に就任してきましたが、今回は約半世紀ぶりの市幹部出身以外の市長誕生となります。自民、公明、民進、共産の各党は自主投票となり、市民の判断が大きく反映される選挙となりそうです。
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