「都議会のドン」と呼ばれた内田茂都議会議員(78歳)が引退を決めたことで注目されている千代田区選挙区。7期28年(途中1期落選)守り続けた千代田区選挙区を引き継ぐのは、内田氏よりなんと51歳も若い中村彩氏(27歳)。
千代田区選挙区には中村彩氏の他、都民ファーストの会公認の新人・樋口高顕氏(34歳)、無所属の新人・須賀和男氏(61歳)らも立候補を予定しており、激戦区と注目を集めています。今回は、新人候補にも関わらず、自民党の大物政治家が多数駆け付けた中村候補予定者の総決起大会の様子をレポートします。なお、他候補予定者についても後日レポートを予定していますのでお楽しみに!
決起集会で最も注目を集めたのは、都議会のドンと呼ばれ注目を集めてきた内田茂都議会議員が登壇した時でした。対立候補や小池都政、都議会の課題についての言及はなく、これまでの議会活動へのサポートに対しての感謝と、中村氏への支持を訴えるに留まりました。
中村彩氏は、小池百合子都知事が主宰する「希望の塾」の塾生。それにも関わらず、都民ファーストの会ではなく自民党公認候補となったことには「寝返り」「引き抜き」などと報道されました。しかし、実は中村氏は学生時代、片山氏の事務所でインターンとして働いていた経験を持つとのことで、自民党との古くからの関係性がアピールされました。
片山氏は挨拶で、「希望の塾」入塾の際も、自民党の公募に応募した際も相談はなかったものの、中村氏の父親と片山氏は同年齢ということで、「自分の娘のような存在として見守っていた」とのことでした。
永田町の中ではまだ若手として扱われている丸川大臣よりもさらに20歳若い中村氏。高校時代から政治家を志していましたが、議員秘書になるわけではなく慶応義塾大学の大学院を修了して、日本取引所グループでプロフェッショナルとしての力を身につけてから、政治の世界にチャレンジする中村氏を丸川大臣は、「変化に合わせて自分の頭で考えることができる人工知能の時代に必要な人材」と評価しました。
また、中村氏は街頭演説の後に必ず丸川大臣に電話をしてアドバイスを求める勉強熱心な点についてもアピールしました。
中村彩氏自身は、自民党の選考会で「総理大臣になりたい」と言って委員を驚かせたエピソードを披露。
都民ファーストの会から世田谷区の候補として最終調整に入っていたものの、同会を「自分の利益を求めて入る団体」になってしまったと感じたことを離脱した理由として語りました。また、若い女性が少なく、20代が1人もいない自民党の都議会を変革し、より良いものにしたいと述べました。
菅官房長官は、本来なら都民ファーストの会で楽な選挙区から出られたはずなのに、区長選挙で惜敗した千代田区から自民党公認で出馬する中村氏の「度胸」を評価したと述べました。
地方議会は二元代表制で、知事が企画立案、実行する政策を議会がチェックする役割を担っているので、知事がトップにいる政党から出馬したらチェックがおろそかになる、ということを理解して自民党を選んだという点から、中村氏を讃えました。
一方で自民党を離党した小池都知事については出処進退を党執行部任せにしたことや、政策を前に進めることができていない現状を批判しました。
いよいよ告示を目前に盛り上がる都議会議員選挙。千代田区への注目も高まっています!今後、千代田区の他候補予定者の活動もレポートしますので、お楽しみに!
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