任期満了に伴う秋田県知事選挙が3月23日に告示されました。今回立候補を届け出たのは、前知事で無所属の寺田典城(てらた・すけしろ)氏(76)、共産党公認で元県議の山内梅良(やまうち・うめよし)氏(69)、 3選を目指す現職の佐竹敬久(さたけ・のりひさ)氏(69)の3候補です。
3期目を目指す佐竹氏に対し、元秋田県知事として3期12年の長期にわたり県政を率いた実績を持つ寺田氏、元・秋田県議会議員の山内氏が名乗りを上げた秋田県知事選挙ですが、県と秋田市が進める新文化施設の建設計画の是非や、若者・子育て支援が争点となるなど、注目を集めています。
なお、佐竹敬久氏と寺田典城氏が直接対決となるのは、寺田氏が佐竹氏を破って知事に初当選した1997年依頼、実に20年ぶり。因縁の対決が注目されています。
寺田典城氏は、1940年生まれで現在76歳。秋田県大仙市の出身です。秋田県立横手高校を卒業後、早稲田大学法学部に進学、卒業しています。大学卒業後は、民間企業の社長として活躍していました。1991年4月、横手市長選挙にて初当選を果たし、以後2期務めました。1997年4月、秋田県知事選挙に立候補し、当選。以後3期12年務めるなど、長年にわたり秋田県政を支えてきました。今回の知事選では、「モノより人にお金を使う政治を」というキャッチフレーズを定め、若者や子育て世代に対する支援だけでなく、公正でオープンな行政のため、「見える化」を推進したいとしています。
山内梅良氏は、1948年1月1日生まれで現在69歳。秋田県立金足農業高校卒業後、全労済に勤務。山内満法律事務所事務局長を務めていました。その後、雄和町議会選挙にて初当選すると、以後7期務め、秋田県議会議員としても2期務め、建設交通委員、議会運営委員、百条調査特別委員、子育て教育調査特別委員を歴任しました。選挙戦では、寺田典城、佐竹敬久両氏について「どちらも県民が見えていない。県民がどんなに苦しいか分かっていない、上から目線の仕事をしている」などと厳しく批判し、公約として高齢者やシングルマザー、若者の支援に力を入れる方針を示しています。また「知事の退職金はきっぱり廃止する」という公約も述べています。
佐竹氏は、1947年11月15日生まれで現在69歳。秋田県仙北郡角館町(現在の仙北市)出身です。秋田県立角館高校卒業後、東北大学工学部精密工学科に進学、卒業しています。1972年、秋田県庁に入庁し、商工部門、地方行政部門を担当し、工業振興課長、地方課長、総務部次長を歴任しています。2001年、秋田市長選挙に立候補し、初当選を果たしました。2期目も務めていましたが、残りの任期が5ヶ月となったところで辞職し、同年4月に行われた秋田県知事に立候補、見事当選を果たしています。2期目は対立候補が現れなかったため、無投票での再選でした。今回の選挙戦では、「みんなの一歩で秋田が動く!”人口減少”の克服をめざして」をスローガンとしており、2期8年の実績をアピールしています。また、動物好きと知られ、特に大の猫好きとして県内外で知られており、あのロシアのプーチン大統領からシベリア猫を送られるなど、話題性にも富んだ一面を持ち合わせています。
秋田県選挙管理委員会は27日、知事選期日前投票の第1回中間集計を発表しました。気になる現在の状況ですが、24日から26日まで3日間の投票者数は9485人(有権者の1.06%)と発表されました。前回は無投票だったため、前々回の同時期と比べると投票率は0.68ポイント上昇しています。果たして、県民の民意が反映されるのは一体誰なのでしょうか? 秋田県知事選挙の投開票日は4月9日です。
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