参院選の公示以降、埼玉県内では2つの地方自治体の選挙が公示され、地方自治体でも18歳選挙権が実現しています。参院選に続き、地方自治体の選挙における取組みを紹介します。

「あなたが市長として市のために使うことのできる資源(予算や職員等)が100あったとしたら、社会保障や教育、産業政策などの10の分野に対してどのような割合で注力していきますか?」
新座市長選挙の公開討論会に向けて、新座柳瀬高校、十文字学園女子大学(石野栄一教授ゼミ)に協力いただき、若者の声を集めました。
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「社会保障や医療を充実させてほしい。サービスを受ける人は生活に困っていると思うから」
「困っている人も多いかもしれないけど、高齢者の人はお金を持っているんじゃないのかな。若者と高齢者の人で、分けた方がよいのかもしれない」
「若者を対象にすると、行政が支援をするだけでなく、支援を受けた人が自分で生活を営めるようになることが大事じゃないのかな。そうすると、仕事を得て、所得を得られるように労働政策が大切になってくると思う」
学生たちからは、様々な意見が出てきます。なかでも、石野ゼミの学生は、事前に自身の出身地と新座市の予算の使途の比較を実施。商業や観光、住環境など、それぞれのまちの性格に応じた予算の使われ方となっていることを発見しています。新座市では他のまちからの流入者が多くなっていることや、自分自身の将来を考えて、「新座市は教育、子育てを重視したほうがよい」といった意見なども寄せられました。
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公開討論会では、学生の声を踏まえて、立候補を表明していた朝賀英義氏、並木まさる氏が討論。
「産業政策は重要だが、実態としては県が果たす役割が大きい。市が取り組めることは限られるが、市内企業への就職あっせんなど充実させたい」(朝賀氏)、「教育・子育ての取組みは副担任制度の充実に加えて、小中一貫校の実現などの工夫を考えたい」(並木氏)など、具体的な政策のアイディアが示され、若者と政治家が市の将来像について対話をする機会となりました。
公開討論会では、他にもそれぞれの重要政策や相互討論が行われ、まちの将来像について論戦が繰り広げられました。また、会場で配布された公開討論会向けのマニフェストにもそれぞれの政策が記載され、投票時の判断材料とすることができそうです。
今回の取組みからは公開討論会が若者に向けて提供する価値として3つのことを確認できます。
一つ目は、公開討論会が、若者が自身の暮らすまちへの興味・関心を持つ機会・きっかけを提供することです。予算の比較を通して、「ごみの分別や環境保全活動など当たり前だと思っていたことが自身の暮らすまちの特徴的な活動と気づいた」と自身の暮らすまちの特徴を発見し、思い入れを深めていた学生の様子は印象的でした。
二つ目は、情報入手の機会となることです。屋外での選挙運動が行われている時間の多くを、生徒たちは学校やアルバイトなどの時間に費やしています。公開討論会が、選挙や候補者に関する情報を一度に得るための機会として役立つことが考えられます。
三点目は、公開討論会が若者と政治家の対話の舞台となることが挙げられます。熱意をもってまちの将来のために取り組む人たちに対するからこそ、若者がリアリティを感じながら、真剣に考え、問いかける。政治家もわかりやすい言葉で語り掛ける。そんなキャッチボールが公開討論会を舞台として行われているように思います。
18歳選挙権をきっかけに、各地で若者に向けた取組みが行われています。これからも、各地での取り組みが蓄積され、各地で善政競争が行われていくことが期待されます。
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