2025/12/28
こんにちは、井坂ともやです。
今回は、令和7年12月に行われた常陸太田市議会の一般質問から、深谷渉議員の質問内容と、市の答弁をピックアップしてご紹介します。
深谷渉議員の直近2回の質問は以下からお読みいただけます。
【R7.9 常陸太田市議会一般質問⑨】市の財政、登下校時の熱中症対策を解説!
【R7.6 常陸太田市議会一般質問⑦】常陸太田の地方創生、経済状況、乳幼児健診、公園整備を解説!
深谷渉議員は以下大きく2つのテーマについて質問を行いました。
1.シティプロモーションについて
┗ (1) 現在の体制
┗ (2) 情報発信等の取り組み内容や今後の取り組み
┗ (3) 市民参加とシビックプライドの醸成
┗ (4) 常陸太田市第7次総合計画策定とシティプロモーションの方向性
2.高齢者の見守りについて
┗ (1) 一人暮らし高齢者の現状、孤立・孤立死のリスクについての認識
┗ (2) 見守り活動の現状の成果と課題
┗ (3) 高齢者の見守り活動を推進するにあたる関係条例の制定
深谷議員は、現在の常陸太田市のシティプロモーションについて、イベントPR、観光情報、移住・定住情報などが個別に発信されており、体系的とは言えないのではないか、また、ブランドメッセージやターゲットが十分整理されていないのではないかと問題提起しました。
そのうえで、市の体制や成果検証、今後の方向性について質問しました。
※シティプロモーションとは地方自治体による「地域活性化のためのすべての活動」を意味し、地方自治体によって行われる、地域のイメージを向上させるために行われる活動の総称である。(JTB法人サービスサイト)
現在は「各課の発信・PR+広報広聴課による計画集約という体制」で以下の情報発信に取り組んでいます。
市民向け:広報誌、ホームページ、情報アプリ等
市外向け:ラジオ番組、新聞広告、SNS等で観光・移住・子育て支援等をPR
主な成果(R6年)
ホームページアクセス数:延べ4,218,695件。
Facebook:3,336人
X(Twitter):7,255人
YouTube:896人
新たな取り組み
職員向け広報研修、職員提案
また、今後のデジタル戦略として、市は、以下の方針を示しています。
・市公式Instagramの開設
・市アンバサダーの設置を検討
市民参加については、すでに広報誌で、
・「推し活常陸太田」(市民からの情報投稿)
・市長コラム欄(市長の似顔絵掲載)
といった企画を実施しているほか、中学生を対象とした郷土愛の醸成、フィルムコミッションの推進なども行っているとのことです。
今後は、SNSを活用した市民参加型の仕組みを検討するとしています。
また、「シビックプライド」については、単なる誇りや愛着ではなく、地域をより良くしようとする強い意志と、その行動を含んだ概念である、という市の考え方が示されました。
市のブランドづくりについては、第7次総合計画の重点政策としてシティプロモーションを位置づける方向が示され、市民参画として、アンケート(実施中)や懇談会(開催予定)を進めるとしています。
市の魅力(城下町、自然、農産物、教育・子育て環境等)を一言で伝わる言葉に整理し、暮らし方のイメージとともに発信するブランドコンセプト策定が必要である。
シティプロモーションの成果検証について、市の答弁では、ホームページのアクセス数やSNSのフォロワー数が示されました。もちろん、数字が増えること自体は良いことです。しかし、これらはあくまで「多くの人に見てもらうための手段」であって、それ自体がゴールではないと考えます。
市民向けの発信であれば、
・市に対する愛着が湧いたのか
・新たな制度や案内が、目標とする層に実際に届いたのか
市外向けの発信であれば、
・移住や定住、観光客の増加
・常陸太田市への好感度の向上
といった点に、どの程度寄与したのかが、本来確認されるべきではないでしょうか。
見かけの数字を追うのではなく、実質的にどのような変化を生んだのかをシビアに検証することが、今後のシティプロモーションには欠かせないと感じます。
数字そのものが目的になってしまわないよう、引き続き注視していきたいと思います。
深谷議員は、一人暮らし高齢者の孤立や孤立死の問題が年々深刻化している中で、見守り活動に条例上の明確な根拠がないことを課題として挙げ、関係条例の制定を提案しました。
市の答弁によると、一人暮らし高齢者は令和6年度に1,804人で、市内の65歳以上人口の約9%となっています。
今後も一人暮らし高齢者の増加が見込まれ、地域のつながりの希薄化や家族が関わりを拒否する事例の増加といった状況の中で、孤立や孤立死のリスクは、ますます高まっていくとの認識が示されました。
見守り活動の成果としては、
・要支援高齢者の早期発見
・迅速な支援につながっている
などが挙げられました。
一方で課題として、家族・行政・地域・民間事業者など、多様な主体による重層的な見守りの重要性が増していることが示されています。
※見守り活動とは郵便局や新聞販売店、宅配事業者、民生委員などが、日常の中で異変に気づいた際に、適切な機関につなぐ取り組みです。
条例については、現在検討中の「長生き上手条例」の枠組みの中で検討し、関係機関との連携を深めながら準備を進める方針です。
長生き上手条例は、市民・事業者・市が基本理念を共有し、誰もが安心して長生きできる地域社会の実現を目的としています。
答弁の中で、「家族が関わりを拒否するケースが増えている」という話がありましたが、これは非常に深刻で、現代社会の難しさを突きつけられた思いがします。
家族ですら支えきれない高齢者を、地域や民間事業者が支えるというのは、言葉で言うほど簡単なことではありません。
特に懸念するのは、見守り体制を強化する過程で、郵便局や新聞配達、宅配業者の方々など、現場で働く人たちに過度な負担がかからないかという点です。
見守りの制度づくり自体には賛成ですが、その実行を担う現場の方々に、責任や負担だけが集中しないよう、運用面まで含めた丁寧な設計と十分な配慮が必要だと考えます。
今回の深谷渉議員の質問と市の答弁について注目のポイントをまとめてみました。
分かりやすいように表現をかみ砕いた形にしています。
また、すべてのポイントを整理しているわけではありませんので、ご了承ください。
実際の発言内容、答弁内容は議会中継のアーカイブなどをご確認ください。

深谷議員の一般質問を通して、常陸太田の魅力をどのように伝えていくのかという広報戦略と、一人暮らしの高齢者をどのように支えていくのかという福祉の課題が見えてきました。
気になることやご意見がありましたら、メールにてお寄せいただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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ホーム>政党・政治家>井坂 ともや (イサカ トモヤ)>【R7.12 常陸太田市議会一般質問⑥】シティプロモーション、高齢者の見守り活動を解説!