2026/5/21
兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
実は、日本には法律上「永住権」という制度はありません。
あるのは、法務大臣が許可する”在留資格「永住者」”です。

数ある在留資格の1つに過ぎません。外国人の永住についてあらためて考えてみたいと思います。
・永住許可とは?
・在留資格の種類
・永住許可の条件
・永住許可者の推移
■ 永住許可
外国人への永住許可は、入管法第22条で規定されています。
(永住許可)
第二十二条 在留資格を変更しようとする外国人で永住者の在留資格への変更を希望するものは、法務省令で定める手続により、法務大臣に対し永住許可を申請しなければならない。
ここに「永住許可」という言葉が出てきます。つまり、「永住権」というのはあくまで俗称であり、正式な用語ではありません。「永住権」という言葉からは権利のような印象を受けますが、法制度上は法務大臣による「許可」です。
永住許可:外国籍のまま
帰化:外国籍の廃棄、日本国籍の取得
■ 在留資格
在留資格とは、外国人が日本に合法的に滞在するための資格です。
1.仕事や学習など特定の活動が認められる「活動資格」
2.日本での身分や地位に基づく「身分資格」
大きく2種類。現行制度では全29種類の在留資格があります。
各在留資格は、入管法の別表にまとめられています。
参照:在留資格一覧表(法務省)
■ 別表1(活動資格)
①就労資格
外交・公用・教授・芸術・宗教・報道
→仕事としては特殊なものが多いですね。
②就労資格(上陸許可基準の適用あり)
高度専門職(1号、2号)
経営・管理(当ブログのリンク)
法律・会計業務・医療・研究・教育・技術・人文知識・国際業務・企業内転勤・興行
介護(当ブログのリンク)
技能
特定技能(1、2号)
技能実習(1~3号 当ブログのリンク)
③非就労資格
文化活動
短期滞在
④非就労資格(上陸許可基準の適用あり)
留学・研修
家族滞在
→親は✕ 配偶者・子は〇
外交や公用は、家族も「外交」として許可を受けています。
就労資格の多くや留学などでは、配偶者・子について「家族滞在」が認められています。一方、特定技能1号や技能実習では家族帯同は認められていません。
⑤その他
特定活動
→上記の枠内に当てはまらないもの(EPA介護士など)
■ 別表2(身分資格)
永住者
日本人の配偶者等
永住者の配偶者等
定住者
→第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人等
■ 永住許可の条件
3つの条件があります。
(1)素行が善良であること
(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
(3)その者の永住が日本国の利益に合すること
永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)に詳細が書かれています。
原則として10年間日本に在留し、そのうち5年以上は就労資格(技能実習・特定技能1号を除く)又は居住資格で在留していることが条件です。
つまり、長くしっかり働いてくださいということですね。
【原則10年在留に関する特例】
ただ、特例がものすごい色々あって、正直ややこしい。以下の場合は、10年も不要となります。
①家族
(配偶者)実体ある婚姻3年以上、日本在留1年以上
(子)日本在留1年以上
②在留資格「定住者」:5年以上
③難民認定:5年以上
④高度人材系(1~3年)
高度人材ポイント70点以上
→3年
高度人材ポイント80点以上
→1年
ここの制度がなかなか複雑ですが、ポイント制の詳細を見ますと、例えば年収3000万円以上だと50点ともらえるので、とても有利にはなりますね。博士号などの学歴なども問われます。
参照:ポイント評価の仕組みは?
高度人材ポイント=永住特例に使える“評価制度”
高度専門職=別途申請して取得する“在留資格”
在留資格「高度専門職1号」だと、5年間の在留が可能となります。高度専門職1号として3年以上活動した場合、高度専門職2号へランクアップが可能となります。2号の在留期間はなんと「無制限」となります。
どっちも”高度”と言う単語が使われるのでややこしいので、整理してみました。
■ 永住許可者数の推移
永住者の数は増加の一途をたどっています。(e-Statより)

2013年6月:約64万人
2025年6月:約93万人
その75%がアジア圏です。

アジア圏の内訳は次のとおりです。
中国 (49.39%) 35万人
フィリピン (20.1%)
韓国 (10.8%)
ベトナム (4.24%)
台湾 (3.66%)
なお、在留資格「家族帯同」では、日本人の配偶者は横ばいでした。
一方、永住外国人の家族帯同は増加がみられました。

これは実質的な「移民」ではないでしょうか?それでも自民党はこれを「移民」とは定義していません。
OECD等の国際統計では、永住者は移民(定住移民)と見なされることが多いです。
だからおかしいでしょ?と言ってます。
ちなみに、全在留資格の推移は以下のとおりです。
コロナ禍の影響がみられますね。

各在留資格のうち、伸び率が大きかったのが「医療」です。医療従事者(医師・歯科医師・看護師等)の増加ですね。

そして、想像通りの「介護」です。しかし、介護人材の在留資格は4ルートあり、在留資格「介護」だけでは実態とは言えません。
当ブログ参照:【不可思議】 介護福祉士「みなし合格」問題 【外国人と資格制度の形骸化】

一方、特別永住者は減少傾向です。

永住者資格は、法務大臣の許可による在留資格ですので、もちろん取り消されることもあります。
外国籍である以上、安全保障上の観点から厳しく取り締まる必要はあると思います。
アメリカでは中国系移民の市長が、工作員として逮捕されたと報道がありました。永住であれ、帰化であれ、取り締まる制度(FARAなど)の必要性が高まってきています。
当ブログ参照:アメリカにて、中国系移民の市長が「FARA」違反で辞職…日本は大丈夫か?
これらを厳格にすることで、良識ある外国人の方も、日本で過ごしやすくなるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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