2026/8/8
都市整備委員会で、下石神井四丁目の「下石神井憩いの森」と、大泉学園町八丁目の「長久保憩いの森」を、都市計画緑地として将来に残す原案が報告されました。
二つとも約0.11ヘクタール、合わせて約2,200平方メートル。一か所にまとめれば、一辺約47メートルの正方形に相当する広さで、練馬区の緑を残すための大切な取組です。
下石神井憩いの森は、ケヤキの大木やモミジなどからなる樹林地で、1992年から地域に開放されてきました。

(出典:練馬区)
長久保憩いの森は、エノキやムクノキなどの大木が残る屋敷林で、1987年から親しまれています。都立大泉中央公園と大泉さくら運動公園の南側に位置し、周辺のみどりをつなぐうえでも大切な場所です。

(出典:練馬区)
区は、それぞれを「下石神井の森緑地」「長久保の森緑地」として都市計画に位置づけ、みどりを保全するとともに、散策や休息の場として住環境の向上を図るとしています。
「憩いの森」は一般に、土地の所有者の協力を得て区が借り、区民に開放する仕組みです。身近な森を守る大切な制度ですが、相続や所有者の事情によって契約が終われば、失われる可能性があります。
都市計画緑地に位置づけ、さらに告示後に「優先整備区域」とすることで、区が将来にわたって保全し、用地取得や整備を計画的に進める形が強まります。
都市計画にしたから直ちに大規模な工事をするという意味ではありません。「この森をまちに必要なみどりとして残す」という区の方針を明確にするものです。今回の前進を評価します。
一方、委員会では、練馬区土地開発公社が保有する147件の土地のうち、緑地関係は13件で、そのうち11件が憩いの森だと説明されました。また、近年、憩いの森1か所と街かどの森1か所が失われたとの説明もありました。
区は、幹線道路や河川沿い、良好で貴重な樹林地、一定の面積がある土地、公園同士をつなぐ場所などを重視するとしています。しかし、どの森を先行取得し、都市計画緑地として恒久的に守るのか、区民に分かる基準はまだ十分ではありません。
すべての民有林を公費で買い取ることが難しいからこそ、相続などで売却の話が出てから対応するのではなく、保全の優先順位や所有者の意向、必要な財源を平時から整理し、丁寧に説明する必要があります。
一方で木が生い茂り、入りにくくなっている憩いの森もあるとの意見もありました。安全な園路や見通しを確保する一方、明るくすることだけを優先した過度な伐採で、森の魅力や生態系を損なってはいけません。
地域の方や専門家とともに、残す木、更新する木、散策路、落ち葉や隣接地への対応など、森ごとの管理方針をつくることが必要です。守ることと、安心して親しめることを両立させるべきです。
原案は8月28日に都市計画審議会へ報告され、9月1日から24日まで縦覧と意見の受付が行われます。説明会は下石神井が9月1日、長久保が9月3日です。順調に進めば、2027年1月に都市計画変更・告示となる予定です。
一度失われた大木や木陰は、すぐには戻りません。今回の二つの森の保全を着実に進めるとともに、区内に残る貴重な樹林を計画的に守る仕組みを練馬区議会でも求めていきます。

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