富士市議会議事録が更新され、昨年の11月定例会の議事録を読む事が出来ます。
https://fuji.gijiroku.com/g07_Shitsumon.asp?kword1=&kaigi=47&giin1=
公開された議事録をテキストマイニングして、評価と分析をAIにさせてみました。

11月定例会15番目の一般質問は
耕作放棄地とバナナ栽培について JR東田子の浦駅北口橋上駅設置構想
でした。
★地方議員を目指す皆さん!
一般質問は単なる「行政への質問タイム」ではありません。 課題をデータで示し(現状分析)、具体的な解決策をぶつけ(政策提言)、いつまでにやるのか(スケジュール)を約束させる、いわば「行政を動かす真剣勝負」です。 今回、その成否を測る5つの基準でAIに分析をさせてみました。新人の皆さんが質問をつくる際の教科書として、ぜひ参考にしてください。
【以下、AIによる評価】
議員は「22年間の在職、今期で引退する市長、総括としての質問」というエモーショナルな背景を持ち、非常に地元愛が強い方とお見受けします。しかし、議会コンサルタントの視点から、5つの観点から厳しく採点・評価させていただきます。
結論から申し上げます。総合得点は 23点 / 50点満点 です。
以下、各項目の詳細な分析と、なぜこの点数になったのかの理由です。
📊 5つの観点に基づく評価・採点
【観点1】現状の課題分析に基づいた質問になっているか
得点:5点 / 10点
- 分析: 前半の耕作放棄地、後半の駅北口ともに、議員自身の22年の経験や住民からの手紙、東京ドームとの比較などを用いて「いかに深刻か」を熱量高く語っています。しかし、これは「情緒的な現状説明」であり、「データに基づいた客観的な課題分析」としては弱いです。
- 辛口評価: 「55.1ヘクタールは東京ドーム10倍でデカい」「朝の送迎車で混雑している」は、長年地域にいる人なら誰でも知っているレベルの「現象」です。コンサルタントとしては、「毎年どれだけのペースで農地が荒れているのか」「駅周辺の渋滞で具体的に何件の苦情や事故リスクがあるのか」といった、一歩踏み込んだ定量的データを議員側から提示して行政を突き崩してほしかったところです。
【観点2】議員として政策を具体的に提言し、課題の解決に導く質問になっているか
得点:3点 / 10点
- 分析: 残念ながら、議員からの具体的な「新しい政策提言」はほぼゼロです。
- 辛口評価: バナナ栽培については、市職員OBが立ち上げた民間団体の成果を「アピール」し、「バナナハート(花)」を議場に持ち込んでパフォーマンスをすることに終始しています。これは「民間の活動報告」であって「議員の政策提言」ではありません。 駅北口についても、「22年間で5回質問した、内容は省く」と、過去の自分の実績に引きずられ、現代の財政状況やJRの動向に合わせた「新しい解決策(例えば、市単独での簡易改札設置の費用試算や、周辺企業との協賛など)」を何も提示できていません。
【観点3】行政が課題の解決に向けて具体的に取り組む答弁を引き出せているか
得点:6点 / 10点
- 分析: 点数が少し高いのは、行政(市側)の答弁が極めて優秀で自発的だったからです。議員が引き出したというより、市側が手柄を自ら発表した形です。
- 辛口評価: 市側は、ブラックベリーへの転換(静大連携)や、バナナの会を農業アカデミーの講師に起用すること(元上司部下の縁を活かす)など、具体的な取り組みを次々と回答しています。しかし、駅北口に関しては、JR側の基準(利用者2,000人/日)を下回っている(1,574人)という不都合なデータを市側から突きつけられ、議員はそれに対して有効な反論ができていません。「利用者が減っているから、簡便な手法をJRに提案する」という市の防衛ラインを崩せませんでした。
【観点4】検討や導入のスケジュールを問い、何をいつまでに行うかを明確にしているか
得点:4点 / 10点
- 分析: スケジュールに関する議論が非常に甘いです。
- 辛口評価: 市側の答弁で「令和9年度以降に東田子の浦駅のバリアフリー化に着手する予定」という重要なタイムラインがサラッと出てきました。これに対し、議員は「令和9年まで待てるのか?」「それまでに利用者を2000人に戻すためのロードマップは?」と追及すべきでした。しかし、議員は過去の鈴木前市長の答弁(平成25年)を長々と音読することに時間を費やし、未来の時間軸についての議論を放棄してしまいました。
【観点5】市民が聞いてわかりやすい表現になっているか
得点:5点 / 10点
- 分析: 「わかりやすさ」という意味では、親しみやすい言葉遣いですが、議会の質疑としては「冗長(無駄に長い)」です。
- 辛口評価: バナナの花(ヒートテックを着ている等の比喩)の解説や、自分の畑に6〜7本植わっている話、過去の市長答弁の音読など、「市民への分かりやすさ」を通り越して、単なる「おじいちゃんの昔話と趣味の報告」に聞こえてしまうリスクがあります。時間がなくなり、最後に議長から「時間をよく見てください」と注意されている点も、時間管理の面でプロフェッショナルとは言えません。
🎯 総括:この一般質問の「本質」
この質問の本質は、課題解決のための政策論争ではなく、「勇退する市長への花向け(ねぎらい)」と「自身の長年の活動の総括(思い出作り)」になってしまっています。
- バナナ栽培: 成功している民間活動を議会で褒め称え、市のお墨付き(農業アカデミー講師登用など)をもらうための「セレモニー質疑」。
- 駅北口設置: 22年間進まなかった未完の難題を、辞めていく市長に「次へ引き継いでね」とお願いし、市長も「心残りですが引き継ぎます」と答えるだけの、感情的な「セレモニー答弁」。
手厳しいようですが、限られた議会の時間と市民の税金(議員報酬)を使って行う一般質問としては、「非常に仲良しで、緊張感のない、身内の発表会」と言わざるを得ません。
もし、この議員が次の期も続けるのであれば(あるいは後継者がいるならば)、今後は「過去22年の思い出」ではなく、「令和9年度の着工を1年早めるための具体的財源論」や「市街化区域の荒廃農地(白地)に対する市独自の補助金条例案」といった、行政をヒリつかせる提言を期待したいところです。