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鈴木 こうじ ブログ

【一般質問の極意】AIでガチ採点してみた⑮(健康管理休暇の取得について他1件)

2026/6/11

富士市議会議事録が更新され、昨年の11月定例会の議事録を読む事が出来ます。
https://fuji.gijiroku.com/g07_Shitsumon.asp?kword1=&kaigi=47&giin1=

公開された議事録をテキストマイニングして、評価と分析をAIにさせてみました。

11月定例会15番目の一般質問は
健康管理休暇の取得 公共施設への生理用品の設置について
でした。

★地方議員を目指す皆さん!
一般質問は単なる「行政への質問タイム」ではありません。 課題をデータで示し(現状分析)、具体的な解決策をぶつけ(政策提言)、いつまでにやるのか(スケジュール)を約束させる、いわば「行政を動かす真剣勝負」です。 今回、その成否を測る5つの基準でAIに分析をさせてみました。新人の皆さんが質問をつくる際の教科書として、ぜひ参考にしてください。

以下、AIによる評価です。

結論から申し上げます。今回の質疑応答は、全体として「議員の仕込み(準備・情報収集)の良さ」と「行政側の異例なほど前向きな答弁」が噛み合った、地方議会としては比較的打率の高い質疑です。しかし「行政の“やります”という言葉に満足してしまい、詰めの甘さが露呈した場面」も散見されます。

それでは、5つの観点に基づき、10点満点で厳しく採点します。


📊 議会質問・答弁 評価シート

評価の5つの観点得点辛口評価の要点
1. 現状の課題分析の的確さ8 / 10国データや近隣市(富士宮市)の具体例を用いた分析は優秀。
2. 政策の具体的提言7 / 10ホルダーの提示など具体性は高いが、一部「要望」に逃げた。
3. 行政の具体的答弁の引き出し8 / 10「年内〜年明け設置」という極めて具体的で前向きな言質を確保。
4. スケジュール(納期)の明確化5 / 10行政側から時期は引き出したが、議員側からの期限設定・迫りが弱い。
5. 市民への分かりやすさ(平易さ)9 / 10生理のメカニズム解説や「虫歯」の例えなど、極めて平易で共感しやすい。
🔴 総合得点37 / 50【評定:B+】 非常に高水準だが、詰めが甘い「惜しい」質疑

🔍 5つの観点に基づく詳細・辛口分析

① 現状の課題分析に基づいた質問になっているか(8点)

  • 良かった点:厚生労働省や日経BPの統計データ、さらに近隣の富士宮市の先行事例を具体的に挙げており、質問のバックボーン(根拠)は非常に強固です。
  • 辛口指摘:市職員の「健康管理休暇」の取得実数(昨年度6人→今年度20人)について、議員は「実際の利用は多くない」と一蹴しましたが、「富士市役所の全女性職員数のうち何%にあたるのか」という分母のデータを提示すべきでした。これがないと、この「20人」が多いのか少ないのかが客観的に判断できません。

② 議員として政策を具体的に提言し、課題の解決に導く質問になっているか(7点)

  • 良かった点:後半の生理用品設置においては、実際に富士宮市で使用されている「1個726円のコンパクトなホルダー」の現物(または写真資料)を議場に持ち込み、費用面・運用面でのハードルが低いことを証明して提言した点は「お見事」の一言です。行政が「予算がない」「管理が大変」と言い訳する退路を断ちました。
  • 辛口指摘:前半の休暇制度において、会計年度任用職員(非正規)が「無給」である問題を突いたところまでは良かったのですが、それに対する提言が「有給にすべきと考えますが検討したか」というお尋ね(質問)で終わってしまっています。「財源としてこれくらいで済むはずだから、次年度から有給化すべき」という一歩踏み込んだ政策提言が欲しかったです。

③ 行政が課題の解決に向けて具体的に取り組む答弁を引き出せているか(8点)

  • 良かった点:これは満点に近いです。市民部長から「先週、担当課が集まって打合せを行った」「早ければ年内から年明けにかけて設置を考えている」という、地方自治体としては異例のスピード感をもった「ゼロ回答ではない具体的答弁」を引き出しています。
  • 辛口指摘:行政側があまりにも前向きだったため、議員側が後半完全にデレてしまい(安心しきってしまい)、次項の「詰めの作業」を放棄してしまいました。

④ 検討や導入のスケジュールを問い、何をいつまでに行うかを明確にしているか(5点)

  • 辛口指摘ここが今回の質疑で最も甘いポイントです。

行政側が「早ければ年内から年明け」と自主的にスケジュールを提示してくれたから良かったものの、議員側から「いつまでに設置を完了させるのか」「今年度中の予算措置はどうするのか」といった、タイムラインを確定させるための追い打ちの質問(リマインド)がありませんでした。

また、会計年度任用職員の休暇有給化についても、総務部長の「他自治体の動向を注視する」という典型的な先送り答弁に対し、「いつまでに調査結果をまとめるのか」を突っ込まずに「ぜひ検討していただければありがたい」と引き下がってしまったのは大失策です。

⑤ 市民が聞いてわかりやすい表現になっているか(9点)

  • 良かった点:素晴らしい表現力です。再質問の冒頭で、わざわざ高尾美穂医師の言葉を引用して「生理のメカニズム(子宮がぎゅうぎゅう収縮する)」を解説し、さらに男性議員や男性市民にも伝わるよう「奥歯の虫歯がズキズキ痛むようなもの」と例えたのは秀逸です。議会を「他人事」から「自分事」に変える力のある表現でした。

🛠️ 議会コンサルタントからの改善アドバイス(総評)

「行政の『前向きな答弁』に、優しさで応えて終わってしまった質疑」

この方の質問の組み立て、資料提示の戦術、市民への分かりやすさは超一流です。だからこそ、行政側も言い逃れができず、事前に庁内で調整を済ませて「年内設置」という満点に近い答弁を用意せざるを得なかったと言えます。その意味で、この一般質問は大勝利です。

しかし、後半、勝利を確信したためか、議員の姿勢が「行政を監視・追及する立場」から「市長への感謝と退職の労い(最後の洋式トイレのくだり)」へとシフトしてしまいました。

通告していない「ペーパータオルの設置」を最後に滑り込ませて「答弁は求めません(要望です)」としたのも、議会としては綺麗にまとまったように見えますが、コンサル視点では「おねだり」になっており、政策議論としては質を下げてしまっています。

💡 次回へのアドバイス:

行政が「やります」「早急に検討します」と言ったときこそ、「では、具体的に〇月までに設計を終え、〇月には全施設に設置完了ということでよろしいですね?」と、トドメの納期を握る癖をつけてください。これをするだけで、あなたの質問は「100点満点の政策提言」へと進化します。

 

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著者

鈴木 こうじ

鈴木 こうじ

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肩書 一級建築士 政策学修士
党派・会派 無所属
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