
2月26日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎日新聞記者の田中裕之氏とMCの選挙芸人 山本期日前氏が国会ニュースを解説!国会で始まった予算委員会。あえて「全閣僚出席」の旧運用に戻した背景には、過去に1日115回の答弁で疲弊した高市首相を守る狙いがあった?自民党が奪還した「予算委員長」のポストによる差配の妙を解説します。
MC選挙芸人 山本期日前氏(以下、MC期日前氏):予算委員会が始まりますというところなので、ここのちょっと見所みたいなところを是非お伺いできたらなという風に思うんですけども。
毎日新聞 田中裕之記者(以下、田中記者):予算委員会は、ま、正確には今日の代表質問が終わった後に、予算の趣旨説明、国対用語では「お経読み」って言うんですけれども、に財務大臣が出てきて「この予算はこういう趣旨です」って説明するだけのが今日あるはずです。そこから始まるんですけど、じゃあ総理大臣が出る「基本的質疑」っていう一番重要な、予算委員会の質疑っていうのが明日から始まる。
MC期日前氏:基本的にテレビに抜かれてニュースになるっていう。

田中記者:そう、そう、そう。一日中、NHKで中継するやつ。
MC期日前氏:そうか。予算委員会になるとテレビ出れるんですもんね。
田中記者:で、この「基本的質疑」ってやつはやっぱりNHKの生中継も入るからより注目されるんですよ。これは総理大臣と全ての閣僚が出席して、3日間、今回は合計17時間行われます。だから明日(2月27日)は、午前9時から始まって、昼休憩挟んで、夕方5時ぐらいかな。また一日中、もう高市さんと全閣僚が出て与党の質問を受けるっていう。
MC期日前氏:もうぎっしりっすね。
田中記者:ぎっしりですね。でね、明日から始まる基本的質疑の変わるところっていうのが1つあって、さっき私も「全ての閣僚が出席します」っていう風に言ったんだけれども、これ実は去年の6月に1回「全部の閣僚は必ずしも出席しなくてもいいよ」っていうのを、与野党で申し合わせたんですよ。
MC期日前氏:ずっと問題になってましたよね。それこそよく河野太郎さんが「なんで俺ずっといないといけないんだ」的な投稿とかされてるじゃないですか。特に外務大臣とか、外行ってなくていいのかみたいな議論とかもあるじゃないですか。国会の中にいないといけないから、外遊の日数減らさないといけなくなるとかなそういった議論あったと思うんですけど。申し合わせたわけなんですね。
田中記者:やっぱり全ての大臣が出るっていうのは、いくら重要な予算委員会の基本的質疑と言っても合理的ではないんじゃない?っていう議論があったわけですよ。大臣によっては一日中席に座ってるんだけれども、1回も答弁しない大臣っていうのがいて。「だったらもう仕事やってください」って話じゃないですか?いっぱい大臣としての重要な仕事あるんだから。
MC期日前氏:そうですね。だからコストパフォーマンスで考えると、本当にいるだけで意味あるのかとなりますよね。
田中記者:だからそれを国会改革として去年の6月に「じゃあ出なくてもいいですよ」と。あの総理大臣と、予算を担当する財務大臣と、あと質問を受けてほしい大臣はいてほしいけど、みんなはいる必要ないっていうのを申し合わせたんですけど。
MC期日前氏:でも、田中さんが先ほど「全閣僚出席する」と。これは何が起きてるんですか?
田中記者:これが今回のちょっと興味深いところで。高市さんが衆院選の街頭演説でも言ってたんですけど、ご本人がやっぱ相当答弁を負担に感じてるらしいんですね。2月3日のさいたま市の街頭演説で、衆院選の期間中で高市さんなんて言ったかというと、「予算委員会の質問について、もうヘロヘロだ」と。
予算委員長だって野党だし、他の大臣がいくら手を上げても私ばっかり当たるんだっていう風にね、こう演説でおっしゃっていて。他の大臣が答弁するところも、当時その枝野委員長だったけれども、自分に当ててくると。
MC期日前氏:なんかあれですよね。だから元々この解散を行った時に、1つの狙いとしてこの衆院の予算委員長を取りたいんじゃないかみたいなところが 言われてたのが、本人の口からめちゃくちゃ演説で。

田中記者:そう、演説で。しかも埼玉だから、枝野さんのお膝元で、枝野予算委員長を批判してたっていう。
MC期日前氏:そっか埼玉で。枝野さんの匂いを感じてきて、ここでより思いが強くなったんですよね。ふざけんな、なんで私ばっか指すんだと。
田中記者:そうそう。で、やっぱ高市さん真面目なんで、ものすごい答弁資料を夜中に読み込んでるってその時もおっしゃっていて。毎日睡眠時間も1時間か2時間しかないみたいなことをね。元々睡眠時間が少ないって言われてたじゃないですか。もう夜中もずっと勉強してるっていう風に、その演説では言ってて、もう相当負担だと。ということで、今回全閣僚が出席するっていう運用にまた戻したっていう風に言われてますね。
MC期日前氏:これだから全閣僚がいるってことは、高市さんの答弁回数をいったん閣僚に山分けじゃないですけども、そこでちょっと負担を減らしてくださいっていう狙いもあるっていう。
田中記者:そうですね。だから分散できますね。で、衆院選勝ったから委員長もまた自民党に戻ってきたじゃないですか。自民党の坂本哲志さんが委員長になりましたけど、坂本さんが差配できるわけですよ。
MC期日前氏:あ、そっか。枝野さんじゃなくて、もう自民党の委員長になってるから、坂本さん次第で高市さんの答弁回数を減らせると。
田中記者:はい。ある程度減らすことができると思います。ま、それでも野党が総理に対して質問した時に総理が答えないと、ちょっとそれはおかしいって言われるから、さすがにそれは予算委員長も無視はできないんだけれども
MC期日前氏:総理に聞いてます、と。
田中記者:そう。例えば、じゃあちょっと専門的な答弁が必要だなと思ったら、最初に(担当)大臣とか他の担当大臣を指名して答えさせた上で、高市さんを指名すれば、高市さんは安全に答弁できる。
MC期日前氏:ある程度のところは答弁させてという。小池(百合子)都知事みたいに役所の人が答えられるところは答えてもらうパターンみたいな
田中記者:ほとんど自分は出てこなくても、予算委員会を回すみたいなことはやろうと思えばできるんですよ。
MC期日前氏:あ、そっか。だからもう予算委員長を取ったことによって、その辺が割と自由に差配できるというか。今まで、閣僚がいないところ、関係ない人はもっと回れるんじゃないかみたいにあるんですけど、これ閣僚がいなくなったらもう総理に「集中砲火」してしまうっていう。で、一番本来動かないといけない人がより負担になってしまうっていう構造になってるってことなんです。
田中記者:そうなんですよ。この結果何が起きたかって言うと、去年の臨時国会の基本的質疑の初日って11月7日だったんですけど、枝野委員長でね、この時どんな答弁が出たかって言うと、あれですよ。台湾有事の「存立危機事態」答弁。
MC期日前氏:ああ、岡田さんに。
田中記者:そう、岡田克也さんにこう詰められて、高市さん言うつもりはなかったはずなんだけれど「台湾有事は武力行使を伴うものであれば存立危機事態に成りうる」っていう答弁をしてしまった。

MC期日前氏:最初は想定問答通りの感じでしたもんね。
田中記者:最初は、政府見解をそのまま言ってたじゃないですか。で、岡田さんに「じゃあこのパターンはどうだ、このパターンはどうだ」って詰められてたら、あれが出てしまったっていうことで。外交に影響しちゃいましたよね。
MC期日前氏:そっか。だからこの、えっと、総理の答弁回数がめちゃくちゃ増えてくると、だんだん体力的な部分も削られていって、そこが外交に影響が出てしまうかもしれなくなるっていう。そういったところがあるから、割と政府としては、個人の努力のところだったりとか、その意識のところ以外にちゃんとこの答弁回数や体制も含めてバックアップしないといけないっていう。
田中記者:あの時の岡田さんに対する答弁も午前じゃなくて確か午後だったと思うんですよね。やっぱある程度疲労が溜まってくるはずなんですよ。 お昼ご飯食べて、また午後から始まるともう夕方ぐらいには確かにヘロヘロになるとは思う。 そこで難しい質問が来た時に ちょっと言うつもりもなかったことを言っちゃうってことはやっぱありうるので、だからそれを自民党としてある程度ガードできるのが今回の基本的質疑かと。 (中略)ただ、確かに政府与党側は不用意な答弁をガードしたいってのはその通りなんだけれども一方で、新年度予算は122兆円っていう過去最大の予算だし、高市さんとしては審議時間を短くしてでも年度内成立をさせたいじゃないですか。その中で、総理大臣にしか言えないこともあるからあまりにも答弁しないっていうのもこれまたどうかと思うんで、そこのバランスは重要だと思うんですよ。
MC期日前氏:坂本さんの差配によって高市さんの見え方も変わってきますね。委員長が自民に戻ったことで指さなすぎても叩かれるし相当手腕問われますよね。
田中記者:だから私ちょっと答弁回数を数えてみたんですけどね。 高市さんが去年の臨時国会での基本的質疑の初日、の答弁をしてしまった日に何回答弁に立ったか数えてみたら、私の集計では 115回
MC期日前氏:115回!? え、1日で?めっちゃ立ってますね。え?115回立ってるんですか
田中記者:115 回。7時間で。確かに、数字を見ると大変だなっていう。
MC期日前氏:テレビとかだとマジで一部しか流れてないじゃないですか。 だから115 回は立ってるってことですよ。
田中記者:この座ったり立ったりして、答弁席で喋った回数が115回。私の集計ではね。大きく違わないと思うけど、多分正しいと思う。これが減ったか増えたかっていうのは見え方としてありますよね。
MC期日前氏: 1個注目すべきポイントですね。
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