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資本主義のどこが問題?日本共産党の志位和夫議長がレクチャーする「資本論」入門

2025/11/12

選挙ドットコム編集部

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資本主義社会の仕組みと矛盾を分析した「資本論」は今もなお、経済や政治の分野で注目を集めている古典的名著です。今年8月に学生向けに資本論を分かりやすく解説する『Q&A いま「資本論」がおもしろい』を出版した日本共産党中央委員会議長の志位和夫衆院議員に、資本論が提示している資本主義の問題点などを解説してもらいました。

(この記事は2025年10月11日公開の選挙ドットコムちゃんねるをベースに作成しています)

なぜ今「資本論」が注目されるのか?

今から150年以上前にドイツの哲学者カール・マルクスによって書かれた『資本論』が、現代に再び注目を集めています。その理由について、志位議長は、「世界の資本主義の矛盾が本当にひどくなって、臨界点を超えている」からだと指摘します。

世界中で気候変動による地球温暖化や貧富の格差拡大などの問題が深刻化し、日本国内でも非正規雇用の増加、長時間労働による過労死、そしてなかなか賃金が上がらない生活苦などの問題が後を絶ちません。志位議長はこうした私たちの日常に深く関わる問題の根源にあるのが資本主義だと主張します。

それでは、具体的にどのような点が資本主義の問題なのでしょうか?

あなたの労働時間の半分は「搾取」されている?

私達に身近な話題として、労働時間の問題があります。志位議長は、日本の労働時間が諸外国よりも長い傾向にある点を問題視。労働による経済的な自立は重要ですが、働いて休養するだけの生活をマルクスが「牛馬にも劣る」と激しく批判しており、志位議長も「自由な時間をどれだけ持てるかは人間の発展・発達の一番の鍵」だとひもときます。

『資本論』では、労働者が生活に必要な衣食住を生産するために働く時間を「必要労働時間」と呼びます。志位議長によれば、今の日本でこれに相当する時間は、平均して「3時間42分」程度だと言います。

では、日本の1日あたりの法定労働時間8時間から必要労働時間を引いた残りの4時間18分は何のために働いているのでしょうか?これは「剰余労働時間」と呼ばれ、労働者ではなく資本家や企業側の利益を生み出している時間だと説明。マルクスはこうした「働いている人が作り出した富を、働いてない人が絞り取ること」を「搾取」と定義しています。

資本主義のもとでは、賃金や交換は「等価交換」というルールで厳格に守られているように見えますが、実は「労働力」という特殊な商品を買うことで、資本家は「剰余価値」を生み出すことができるのです。

志位議長は「資本主義は搾取が行われている仕掛けがあるが目に見えない。しかし、搾取されている感覚は持っている」と資本主義の構造的な問題点を指摘。資本主義のもとでは格差をなくすことができず、「社会主義に移行していかないと搾取はなくならない」と結論付けます。

「自由な時間」が社会を変える

搾取がなくならない限り、労働者が「真の意味での自由を取り戻す」ことはできません。

志位議長は、資本家が搾取を強める動機として資本家は労働時間を長くして儲けを増やして資本を大きくしようとする「衝動」があり、「吸血鬼のように、労働者から『生きた労働』を吸い出せば吸い出すほど、元気になり、力も強くなっていく」衝動があるとマルクスが表現した言葉を引用し、法的な労働時間規制など社会による強制がなければ資本は暴走してしまうと警鐘を鳴らします。

しかし、『資本論』は単なる資本主義の批判にとどまりません。労働者から搾取される「自由な時間」を取り戻し、「各個人の完全で自由な発展を基本原理とするより高度な社会形態」、すなわち社会主義・共産主義社会の展望を示しているのです。

もし労働時間が1日3時間になり、週休3日以上になったとしたら、その余った時間で「自分の中に眠ってる能力を伸ばすためにみんなが使う」ようになり、それが社会全体の発展につながり労働時間短縮にもつながる「好循環」が生まれる、これが社会主義・共産主義の目指すところだと志位議長は力を込めて語ります。

『資本論』は、資本主義の生成・発展・没落の法則を明らかにしているとし、「資本主義っていう社会は人類が到達した最後の社会じゃないんだ」ことを示している点で意義深い書物だと強調。「労働者階級が闘って、闘いの中で自分を成長・発展させてこそ次の社会が作れる」と、未来を切り開くのは私たち自身だと締めくくりました。

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