2025年4月5日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、参院選・沖縄選挙区を取り上げ、選挙芸人・山本期日前氏が徹底解説しました。
4月6日時点で、沖縄選挙区(定数1)に立候補を表明しているのは新人3人です。
沖縄選挙区で注目されるのが、かつて沖縄政界で大きな影響力を持っていた「オール沖縄」勢力が議席を守れるか否かです。
「オール沖縄」は、米軍基地の辺野古移設問題への反対を共通の基盤として、保守と革新の垣根を越えて結集した政治勢力です。過去には、知事や国会議員、地方自治体の首長などを多数輩出し、沖縄の政治において大きな役割を果たしてきました。
しかしその後、保守層や経済団体の離脱や中心的存在の不在などが相次ぎ、今年1月の宮古島市長選での敗北によって県内11市の「オール沖縄」系首長がゼロになるなど、調整力不足や支持基盤の縮小の課題が露呈し、その勢いに陰りが見え始めています。
こうした中、現職で「オール沖縄」統一候補だった高良鉄美氏は不出馬を表明。
この背景には、昨年の衆院選で高良鉄美参院議員がトップを務める地域政党「沖縄社会大衆党」がオール沖縄統一候補の支援に積極的ではなかったとして、選挙後に内部から批判が相次いだことがありました。高良氏は半年間の役職停止を受けましたが不和は収束せず、次期参院選への不出馬という顛末になったといいます。
MC中山智貴「結構ドロドロしてますね」
期日前氏「この割れ具合を夏までに何とかまとめることができるのかが注目だと思います」
「オール沖縄」は沖縄大学教授の髙良沙哉氏を擁立しました。自民党が今回の参院選で議席を維持できるかが、今後の勢力図を占う上で重要な試金石となります。
これに対し、自民党は2010年以来の参院議席獲得を目指し、元那覇市議の奥間氏を擁立。過去に得票数で引けをとった那覇市での支持増を狙います。参政党は、昨年の衆院選沖縄1区にも立候補した琉球大学教授の和田氏を公認し、議席の獲得を目指します。
選挙まで残り約3カ月に迫る中、まだまだ情勢は変わる可能性があります。
期日前氏が注目しているのが、れいわ新選組の動向です。
れいわは、前回の衆院選で沖縄における比例得票を3.6万票から6.8万票にほぼ倍増させ、日本共産党や社会民主党を上回る票数でした。さらに、昨年の衆院選沖縄4区でのオール沖縄との候補者調整は喧嘩別れに終わっています。こうした中で、れいわが今後候補者を擁立すれば、保守・革新両陣営に大きな影響を与えることが予想され、期日前氏は同党が参戦すれば超接戦となる可能性を示唆します。
今回の参院選は国政与党に強い逆風が吹く中での選挙戦となることが予想されています。一方で沖縄県政でも、玉城デニー県知事が関与する「ワシントン事務所問題」が取り上げられ、百条委員会の設置にまで発展しており、県政与党にとってマイナス要素となる可能性が高まっています。国政与党の自民も県政与党のオール沖縄もいずれもビハインドを抱えている状況だといいます。
また、沖縄県では経済問題と基地問題が県民の関心が高い2大テーマとなってきましたが、期日前氏によると経済状況が悪いときは基地問題への関心が相対的に低くなる傾向があるといいます。物価高騰や経済不安が続く中、有権者が「基地問題」か「経済問題」のどちらを重視するかによっても、選挙結果が大きく左右されると考えられます。
まだまだ情勢が変わる沖縄選挙区から目が離せません!
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