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【都議選2025】自民は苦戦?国民民主党や再生の道は議席獲得?元都議×選挙芸人が全政党の議席を大胆予想!

2025/4/3

選挙ドットコム編集部

選挙ドットコム編集部

4月2日に公開した「選挙ドットコムちゃんねる」のテーマは「都議選まで3ヶ月 大展望回」!選挙芸人の山本期日前氏と、MCで元都議会議員の鈴木邦和氏が、選挙の注目ポイントや最新の議席予測を語り合いました。選挙のプロによる、3ヶ月前時点でのガチンコ予想は必見です。

不祥事、擁立難航、新興勢力の参戦で、自民党は過去最低議席を更新!?

今回は、政党別に、都議選のニュースを振り返りながら、議席予想をしていきます

まずは、自民党について、見ていきましょう。

都議会自民党は政治資金収支報告書の不記載問題により、幹事長経験者6人を非公認としました。また、公明党は、今回の都議選では自民党候補の推薦をしない方針です。

山本期日前氏は、公明党の推薦がつかないため、自民党は1人区や2人区で今まで当選していた候補も厳しい状況だと語りました。

一方、小金井市、青梅市、昭島市、立川市の4選挙区では、党による公募に人材が集まっていません。もしかしたら、今回候補者を出せない選挙区も出てくるだろうと推察しました。

次期都議選で、自民党の議席を「25議席前後」と山本氏は予想。

MC鈴木邦和は、2017年の過去最低議席だった「23議席を割る可能性もある」と言及しました。

理由は、幹事長経験者6人が公認されないことと、公明党の推薦がつかないため1人区と2人区では厳しい戦いになるからだと解説しました。

では、5人区の板橋区や八王子市で2人候補者を立てていますが、共倒れしないのでしょうか?MC鈴木は、今の自民党の状況では、5人区に2人を立てるのは「結構危険」とコメント。

4人区で1人に絞れば「大体受かる」、3人区でも「結構受かる」と言及します。

一方で、1人区や2人区は「ボロボロ落とす」と予想。「全体としては20に乗るかぐらい」とまとめました。

注目の選挙区について山本氏は、4人区で1人に絞った江東区や町田市が「現職の議席を維持できるかどうか」を注目しているとコメントしました。

MC鈴木は、1人区と2人区に注目。

7つある1人区の内、島しょ部は自民党が強いです。ポイントとなるのは、中央区や武蔵野市。ここでもし勝てるなら、議席数も20後半まで伸びる可能性はあると述べました。

【自民党のまとめ】
◎ 議席数の予想 20~25議席前後(現有30議席から減少)
◎ 注目選挙区 1人区の中央区、武蔵野市、江東区、町田市など

都民ファーストの会は国民民主党との調整がカギ?

次に都民ファーストの会を見ていきましょう。

山本氏は、強い候補者を擁立しているとの印象を語りました。

例えば、昨年の都議選補選では、都民ファーストの会の不遇の地だった北区で元区議を擁立して勝利しました。

一方で、都民ファーストの会と国民民主党との調整が、国民民主党の勢いが増している分、都民ファにとって不利になっている面もあります。

国民民主党と都民ファは、4人区か5人区が調整しているラインだと見られていましたが、国民民主は、4人区にバンバン候補者を立てています。

このままでは、4人区で都民ファと国民民主の両方の候補者が立つ選挙区がたくさん出ると、共倒れのリスクも増加し、国民民主だけが受かって都民ファが落ちる可能性も。「国民民主が伸びてきた分、都民ファが苦しくなるんじゃないかな」とMC鈴木は指摘しました。

都民ファーストの会の現有議席は27議席です。議席はどうなるのでしょうか?

山本氏は、自民党と同じく25議席前後と予測しました。

MC鈴木は「現状維持が微減」と語りました。

定数3以下の選挙区では、国民民主党との連携ができれば、追い風になります。

また、5人区以上、6人区以上の選挙区では、都民ファと国民民主が両方立っても、共倒れのリスクは低く両党の議席が取れる可能性が高いです。

都民ファは、3人区以下と6人区以上で、結構堅い選挙ができるため「大幅減はない。ただ、ちょっと微減はあり得る」とMC鈴木は予測しました。

一方、山本氏は、再生の道も国民民主党が、まだ1人も女性候補を出してないことが、都ファにとっての追い風のひとつだと述べました。

どの選挙区に注目しているのでしょうか?

山本氏は、板橋区をあげました。

定数5なので勝てそうですが、都民ファの議員の不祥事があった選挙区でマイナス要因があるため、今回議席を取れるかどうか、注目していると語りました。

MC鈴木は、1人区の千代田区や中央区に注目しているとコメント。

あとは、品川区、町田市、新宿区などの4人区で、国民民主党や再生の道の候補者を抑えて議席を獲得できれば「都議会第1党に近いところまで行くかもしれない」と述べました。

一方で、都民ファの森村代表が、石丸伸二氏とYouTubeチャンネル「ReHacQ」での対談を断ったと言う話が浮上。石丸氏を応援している方から非難の声もネット上にあがっています。山本氏は、ネット上の世論でマイナスになると、今まで取れていた第三極的な票が入ってこなくなるというパターンもあるのではないかと懸念を示しました。

【都民ファーストの会のまとめ】
◎ 議席数の予想 25~27議席前後(現有27議席から減少)
◎ 注目選挙区 板橋区、千代田区、中央区、新宿区、品川区、町田市

公明党は定数3の選挙区で勝てるのか?

公明党の現有議席は、23議席ですが、今回は目黒の候補者擁立を見送ったので、22人の候補を擁立します。

公明党の注目ポイントについて山本氏は「定数3を取れるかどうかだ」と語りました。

MC鈴木は「僕は、公明が22議席取れたらすごいと思います。でも正直1か2をポロッと落としてしまうのではないか」との考えを示しました。

公明党は、極めて票読みが正確な政党です。しかし、前回の衆院選では石井代表が1万票差で落選しました。

その原因の1つは、政治とカネの問題の有権者の支持を読み誤ってしまったことです。

国政で見られた現象は都政でもあり得るかなとMC鈴木。「そうなると、1番危ないのは3人区」と述べました。

公明党の注目の選挙区をMC鈴木は、豊島区、北多摩1(東村山市、東大和市、武蔵村山市)や北多摩第3(調布市、狛江市)などの3人区をあげ「取れるとは思うけど、油断はできない」と述べました。

山本氏は「大田区がちょっと気になる」とコメント。

大田区は、前回の都議選では2人が当選しましたが、1人は最下位だったので「そんなに余裕はないかな」と述べました。

6人区の足立区など大選挙区には、今回はいろいろな政党の候補が参入し候補者が増えるため、当選ラインが下がる可能性があります。

山本氏「候補者が乱立した方が公明党的にはプラスになると思います」

【公明党のまとめ】
◎ 議席数の予想 20~22議席前後
◎ 注目選挙区 大田区、豊島区、北多摩1(東村山市、東大和市、武蔵村山市)、北多摩3(調布市、狛江市)

日本共産党は底堅い強さも中選挙区情勢によって微減か?

共産党は都議会では立憲民主党よりも議席が多く、都政での「野党第一党」です。女性都議の割合が7割と政党別では最も多いのも特色です。

MC鈴木も期日前氏も東京での共産党の選挙の強さは底堅く、立憲民主党との選挙区調整も順調に進んでいる状況です。 ただし、前回は得票数が下位での当選もあり、「れいわが積極擁立すると苦しい」(MC鈴木)との見立てから微減と予想。江戸川区や葛飾区など下町エリアの中選挙区で議席を守れるかが鍵になるとみます。

【日本共産党のまとめ】
◎ 議席数の予想 16~17議席前後
◎ 注目選挙区 葛飾区、江戸川区、世田谷区

立憲民主党は唯一議席を伸ばせる可能性がある!?

立憲民主党は「主要5会派の中で唯一伸ばせる可能性がある」(MC鈴木)で、MC鈴木も期日前氏も議席を伸ばすと予想。

注目ポイントは都民ファーストの会から離党した4人(4月2日時点)を公認・推薦候補として擁立していることが増加要因になると話します。 2021年都議選で議席を獲得できなかった葛飾区や足立区、江東区などの城東エリアの中大選挙区での勝敗が議席増の成否を握ると予想します。

【立憲民主党のまとめ】
◎ 議席数の予想 18~20議席
◎ 注目選挙区 葛飾区、足立区、江東区、西東京市

このほか、日本維新の会は現在保有する大田区で1議席を死守できるかの戦いになります。 期日前氏は全国的に維新の得票数が下がっている傾向を踏まえ、「減少の傾向は避けられないのではないか」期日前氏とみます。

政党選挙とも言われる都議選ですが、勝ち抜いてきた現職の生活者ネットワークや自由を守る会の地域政党所属や無所属の候補は強く、議席を維持するのではないかとみています。

新興勢力も議席獲得のチャンス!台風の目となるのは国民民主党と再生の道!

現在、都議会に議席を持っていない勢力の情勢はどうでしょうか?

国民民主党は4月2日時点で4人区以上を中心に、11人を擁立しています。 昨年の衆院選以降、地方選挙でも躍進を続けており、「今の支持率であれば4人区以上で1人受からせるのは十分可能」(MC鈴木)。 一方で、都民ファーストの会との選挙区調整を協議によって擁立者数が絞られたり、再生の道などと支持を奪い合った場合には議席に手が届かないケースも考えられます。 新宿区や品川区、江東区などの4人区の結果に注目していると言います。

そして、昨年の都議選で次点だった石丸伸二氏が設立した政治団体「再生の道」はもう1つの台風の目になるとみられます。全選挙区への擁立に意欲を示し、公募には1000人を超える応募があり、多士済々の人材が集まっていることがYouTubeなどでも公開されています。 ただ、期日前氏はこうした盛り上がりの一方で、6人区に3人を擁立するなど「出し過ぎ」(期日前氏)な面がみられ、共倒れのリスクが高いとして、議席予想は「1桁台」と慎重な見方を示します。ただ、石丸氏の目的が都政で議席を席巻することよりも有権者への選択肢を広げるということに重きを置いていることから、「選挙戦略上、正しいかどうかとは別次元で石丸さんが考えていることがあるのではないか」(MC鈴木)との見方も。大選挙区よりも公認候補が1人に絞られる3人区での議席獲得に可能性があると考えられます。

れいわ新選組は世田谷区、杉並区、練馬区と大選挙区を中心に「現実的な立て方」(MC鈴木)をしていると分析。政党支持率が伸びていることも追い風に、前回得票数が多かった世田谷区や杉並区では都議会で初となる議席獲得をうかがえそうだといいます

参政党は大田区や世田谷区、練馬区、八王子市に公認候補を擁立しています。ただ、期日前氏はこれまで同党が都道府県議会で議席を獲得したのは定数10以上の大選挙区であることを根拠に、厳しい戦いになるとみます。

これまで都議選では、一つの政党が過半数を占める構図が多かったものの、MC鈴木は「今後はいろんな政党がちょっとずつ議席をとっていく時代になるのではないか」と見通します。既存政党への逆風や新興勢力の台頭によって都議選や都議会にどのような変化があるでしょうか?

選挙ドットコムでは3ヶ月後に迫った都議選に向けて、皆さんの投票に役立つ情報を発信していきます。ご期待ください。

動画本編はこちら!

自民党は全選挙区に候補者を立てられない?1人区、2人区で勝つのはどの政党?

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