9月12日告示・27日投票が予定されている自由民主党の総裁選に、上川陽子(かみかわ・ようこ)衆院議員が9月11日に立候補を表明しました。このコラムでは、上川氏のプロフィールや政策をまとめました。
上川氏は衆議院議員7期目!外務相や法務相などを歴任
上川氏は1953年3月1日生まれ、静岡県静岡市出身。静岡1区選出の衆院議員です。
東京大学(国際関係論)卒業後、三菱総合研究所研究員を経てハーバード大学大学院へ留学(政治行政学修士)。2000年衆院選で初当選しました。
現在、外務大臣を務めています。これまで、法務大臣、内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画、食育、青少年育成)、党女性局長などを歴任しました。
自民党総裁選には初めての挑戦となります。
趣味は合気道や日本舞踊、グラウンドゴルフやターゲットバードゴルフなどのニュースポーツなど。
上川氏の覚悟とは?
上川氏は自身のサイトに「総裁選に臨む覚悟」と題したメッセージを掲載しています。
総裁選に臨む覚悟
- 私は新人議員の頃から、団塊ジュニア世代が65歳を迎え、65歳以上の世代が全人口の約35%を占める、いわゆる「2040年危機」の問題に強い関心をもち、取り組んできました。これからの日本は人口減少と少子高齢化が進むにつれ、様々な社会問題~労働力の不足や年金・医療・介護システムの脆弱化、経済の縮小スパイラルなど~が徐々に表面化し、2040年に至って決定的に回復不能な危機的状況に陥る事態が予想されています。
- 私自身は、国際社会において光り輝いていた1980年代までの日本を知る世代ですが、バブル崩壊後の日本は社会の持続可能性すら見通せない厳しい状況にあります。2040年頃、日本が直面するであろう「真の危機」を思えば、今こそ危機克服のための大きな構造的・社会的変革が必要です。
- しかし日本がそうした危機的状況に到るとの警鐘が鳴り続ける中、政治はこれまで危機の実相と真の改革の必要性を国民にありのままに伝え、負担が伴う政策についても理解と協力を真剣に求めてきたでしょうか。さらにそれ以前に、政治は国民の信頼を得るべく十分に努めてきたと言えるでしょうか。
- 次に、目を「世界の中の日本」の現状に転じてみます。私自身、この一年、日本の外務大臣として、外交に専心してきましたが、この間、私が強く感じたのは、日本に対し海外から寄せられる厚い尊敬と信頼です。これらは日本が戦後約80年、一貫して平和外交に徹し、経済援助や人道支援、気候変動対策への支援など地道な努力を積み上げた成果です。日本への期待は、分断と対立を深める国際社会の中で、ますます強まっています。しかし残念なことに、こうした期待は経済力の衰えにより中国に上書きされ、日本の存在感が徐々に後退しつつある現状です。日本はこれからも国際社会からの期待に応え、引き続き存在感を維持していけるでしょうか。
- 外務大臣として海外出張した折、一般には「内向き」といわれる日本の若者たちが、アジアやアフリカで実にイキイキと活動している姿に数多く接する機会がありました。彼らは、「いずれは日本に戻る」という感覚より、「世界の舞台でずっと活動し続けたい」との思いを強く持っているようです。こうした海外で活躍する日本人にとっても「魅力ある日本」であるためには、新しい発想による国づくりが必要ではないでしょうか。そうした国づくりこそ、政治が本来果たすべき役割ではないかと強く思いました。
- 言うまでもなく、外交と内政は表裏一体の関係にあります。内政に対する自信と実績に裏打ちされてこそ、外交力もその真価を発揮することができるのです。私は、政治への信頼を回復すること、多様性と包摂性を大切にし、誰ひとり取り残さない「魅力ある日本」を次の世代につなぐことに、これからの政治家としての全精力を注いで行きたいと考えています。
- このたびの自民党総裁選は、国民の皆さんと日本の将来について語り合う絶好のチャンスです。私は、『ありのままに真実を語る、対話型民主主義』を旗印に掲げ、これから目標へ向かって果敢に挑戦する覚悟です。
出馬会見で語ったことは?
上川氏は9月11日に開いた出馬表明会見で以下のように語りました(一部抜粋)。
- 私が1年前、外務大臣に就任して以来、全国の皆様から「日本初の女性総理になってほしい」たくさんの声をお寄せいただきました。世論調査でも次の総理候補の中に上川陽子の選択肢が必ず入るようになっていたこともありがたいと感じていました。
- その一方、私は外務大臣として一意専心、職務を遂行することに全力を注いでまいりました。しかし、この度、岸田総理が総裁選への不出馬を表明されたことを受け、私は熟慮の末、決断をいたしました。総裁選に立候補し、日本の総理として難問から逃げす、国民の皆様と新たな日本を築いていきたい。
一緒に創りませんか?日本の新しい景色を。みなさまに心から呼びかけたいと思います。
- 私が今回、スタートラインに立てたこと、それ自体が新しい自民党の姿をお示しする大きな一歩だと思います
- 私の政治信条は「声なき声を政治の真ん中に」、届きにくかった女性や子供たちの、あるいは犯罪被害者の声をしっかり受け止めてまいりました
- 党女性局長、一億総活躍推進本部長などを務め、現場の声を政策につなげてまいりました。例えば、性犯罪・性暴力被害を受けた皆さんの声なき声、これまでの日本の刑法は性犯罪について軽すぎるという問題がありました。私は被害者との対話を通じ、戦後最も大きな性犯罪の抜本的見直しを含む、刑法の改正につなげました。またプロジェクトチームを立ち上げ、犯罪被害者等基本法を制定し、犯罪被害者の補償制度や裁判への参加制度の創設、さらにその拡充を実現してまいりました。
- WPS(女性・平和・安全保障)は女性の参画を得て、持続可能な平和を実現する考え方だが、これも日本の新しい景色に必要な考え方であります。私は外務大臣として海外の関係者、またリーダーの皆さんと約150回の意見交換を重ね、この1年、WPSの大切さを訴え訴えしてまいりました。
- 日本の文化、産業の礎である水の上手な使い方、日本の持続性にもつながるSDGsに関する議員連盟会長を務め、日本をしなやかに力強くするための様々な政策に取り組んでまいりました。
- 日本は今、少子高齢化と急激な人口減少に伴う難題に直面しています。しかし、真の危機はこれから始まります。団塊ジュニアの世代が65歳の高齢期を迎える2040年位向け、現役世代の人口減少が加速し、経済の急激な縮小に至ります。今こそ危機克服のための革新に向けかじを切らねばなりません。日本のおかれている現実と速やかな改革の必要性をありのままに国民の皆様にお伝えし、ご理解とご協力を求める必要があります。それには、未来を切り開くしんがりの覚悟が必要です。リーダーは覚悟をもっていかなる難問からも逃げない、そして問題解決にしっかりあたることができる人です。私は法務大臣としてまた外務大臣として戦火のウクライナ、武力攻撃が行われた直後のイスラエルとパレスチナを訪問しました。あらゆる厳しい現場を訪れ、その場に立ち、そして難しい決断もしてまいりました。ウクライナでは会議中にロシアによるミサイルがその攻撃があり、外務大臣と一緒に地下の防空壕に階段で降り、そして記者会見に臨んだこともございます。
- 決断の中には私以外にはできない重い決断もございました。これによって我が国の法の支配を守り、世界にその大切さを伝えることができました。どれほど困難な状況でも決断してきた私だからこそ覚悟をもって、国難にあたり、日本の新しい景色を国民のみなさまとご一緒に創っていくことができます。
- ちょうど1年前、外務大臣就任あいさつの中で、第一に国益、すなわち領土・領海・領空、国民の生命・財産を守る、第二に国際社会における日本の存在感を高める、第三に国民の皆様に理解され、支持される外交を目指す。この3つを掲げ、目標にしながらこの1年間かけぬけてまいりました。国益を守り、存在感を示し、そして国民に理解され、支持される国をつくるため総理を目指し、ここに総裁選に立候補することを表明いたします。日本の新しい景色、ぜひ一緒に創ろうではありませんか。
- 日本の新しい景色の実現に向けた7つの政策の柱を説明させていただきます。
- 第一に国民の皆様の生活を守る、新しい経済の景色を創ります。強力な物価対策を講じ、実質賃金アップを実現します。令和の産業構造ビジョンによって半導体やヘルスケア、宇宙やブルーエコノミーなど成長領域を特定し、イノベーションと社会実装を飛躍させます。貯蓄から投資の促進と、所得再分配を確立し、中間層を広げるとともに市場の信任を確保し、成長するための令和の財政強靭化に乗り出します
- 第二に農林水産業、地域の産業を元気づけ、美しいふるさとの景色を守ります
- 第三に、誰一人取り残さない景色を創ります
- 第四に、国際連携・安全保障の景色を拓きます
- 第五に気候変動・災害に強い景色を創ります
- 第六に、政治不信を払しょくし、改革・対話型の政治の景色を創ります
- 最後に、憲法改正・統治の新しい景色に臨みます
- 7つの柱を横ぐしでつなぐ3つのキーワードを説明します。第一に「ネットワーク大国・日本」、第二に「コンテンツ・メディア大国日本」、第三に「水・海洋の時代」
- 第一、「ネットワーク大国日本」の実現に向けて、これからの時代はつながることが新しい価値と可能性を生み出します。まず交通ネットワークを強靭化します。全国97の空港の過半を占める、地方管理空港の国際空港化を推し進めます。欧州、アフリカ、中近東、アジア、東南アジア、太平洋島しょ国、北米、中南米、こうした国々と世界各地から日本国内の地方空港に直接行き来できるようにします。政府が掲げる6000万人インバウンドの時代、これは大きな追い風となります。同時に、首都圏の空港機能を強化します。プライベートジェットを含め路線の増加を促します。
- あわせて、高速鉄道網も強化します。2027年以降のリニア新幹線の開業の前倒しを後押しし、新幹線をはじめとする高速鉄道サービスを拡充します。地域の足であるバスやタクシー、フェリーなど公共交通を支え、地域の皆様の生活を支えます。
- 次に、デジタルネットワークの強化です。インフラの持続的な更新に合わせ、地域分散型のエネルギーデジタル通信網の整備を加速します。
- 人的ネットワークも強化すべき課題です。来年は国連のWPS決議から25周年、それにあわせて国際会議の誘致をはじめ、日本が人の流れのハブとなる政策を進めてまいります。
- 第二のビジョンは「コンテンツ・メディア大国の実現」です。アニメや漫画、ドラマなどのコンテンツ、文字や活字、書籍などメディア文化、公文書やアートの保護を国家戦略の柱に位置付けます。産業や文化、国際交流などの政策をかけ合わせ、世界トップクラスの支援体制を構築します。その拠点として、メディア芸術ナショナルセンターを早急に整備します。コンテンツや音楽、伝統文化、伝統芸能の産業、日本のソフトパワーを文化外交資源として、海外展開を促進させます
- デジタル技術やAIの発展により模倣が増えています。クリエイターの皆さんの才能と努力の結晶である作品を守るため、法の支配による知的財産権保護を強化します。音楽や舞台の芸術分野のコンプライアンス強化を図り、関係する方々の人権を守ります。
- 第三のビジョン、水と海洋の観点から、安全・安心な国家を創ります。日本のふるさとの景色は田園、水の国、海洋国家であります。地域、農林水産業の持続的な成長のために、水や食料の安全保障、こうした観点もしっかりと考慮し、水源地保護の仕組みを整えてまいります。
- SDGsの観点からは、異常気象による豪雨、土砂崩れや水害への対策が急務です。地球の環境保全のために健康な水循環をはかります。ふるさとの景色をまもるため、森林管理や総合治水対策を確実に実施します。
- 地方創生、農林水産業、防災など様々な政策をかけ合わせ、水・海洋の時代に合った政策を推し進めます。日本の経済、地方はよりしなやかに、より力強く成長できるはずです。
- 私は日本の総理として難問に立ち向かい、徹底した透明性と説明責任を果たしてまいります。そしてこれまで国民の皆様が見たことのない新しい政治の景色を創ってまいります。
- 誰一人取り残さない日本、希望あふれる魅力のある日本、世界から信頼され期待される日本、平和国家の日本、このような姿を次世代にしっかりとつないでまいります。
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