9月12日告示・27日投票が予定されている自由民主党の総裁選に、加藤 勝信(かとう・かつのぶ)衆院議員が9月10日に立候補を表明しました。このコラムでは、加藤氏のプロフィールや政策をまとめました。

加藤氏は1955年11月22日生まれ、東京都出身の68歳。岡山5区選出の衆院議員です。
東京大学経済学部卒業後、大蔵省に入省して内閣官房副長官(政務)秘書官、主計局主査、農林水産大臣秘書官などを務めました。大蔵省を退省し、加藤六月衆議院議員秘書などを経て挑戦した1998年参議院議員選挙と2000年衆議院選挙では落選。3度目の挑戦となった2003年衆議院議員選挙(中国比例ブロック選出)で初当選。
厚生労働大臣、一億総活躍担当大臣、働き方改革担当大臣、内閣官房長官、党総務会長などの要職を歴任しました。
自民党総裁選には初めての挑戦となります。
4人の娘の父でもあり、SNS上で話題となった自撮りの「かつのぶフレーム」の撮影や編集にも協力してもらっているそうです。

加藤氏は自身の総裁選特設サイトで、「加藤勝信の実現したい政権公約」として以下の政策を掲げています。
ニッポン総活躍
国民の所得倍増を柱とした8つのプラン
プラン① 経済成長・所得向上
所得の倍増と国内投資の促進による経済成長
まず取り組むべきは賃上げ・所得の倍増。賃上げ促進税制の拡充や収入の壁を意識せず働ける環境整備、保育士・教職員・医療介護福祉職員などのさらなる処遇改善など、予算、税制、規制改革を総動員。国内消費の拡大、企業の収益力の向上を図るとともに、 DX・GX 等を推進する国内の設備投資等を促進し、生産性の向上を図り、さらなる経済成長の好循環を実現。
プラン② 地域の持続的成長
地域を支える企業の成長力強化と“協創”社会の構築
深刻化する地域の人口減、地域を支える企業の競争力向上を後押しし、サプライチェーンや輸出力構築を徹底支援。持てる力を組み合わせ暮らしに必要なサービスを守る“協創”社会を構築。医療・福祉分野の複数資格取得の促進等人材の有効活用、公設民営など様々な手法による地域公共交通の維持、産学官連携による地域人材の育成と定着、郵便局の利活用推進など、住み暮らし続けられる地域を実現。
プラン③ こども・教育改革
「三つのゼロ」給食費・こども 医療費・出産費負担ゼロの実現へ
最近の急激な出生数の低下は日本社会の持続可能性を揺るがす大きな危機。こども政策を抜本的に強化するため、給食費、こども医療費、出産費の負担をなくす「三つのゼロ」を目指す。保育・幼児教育・学童保育の充実、民間人材の活用や教育DXの推進などによる質の高い「安心して任せられる」学校教育の実現、給付型奨学金を含めた高等教育における負担の軽減。
プラン④ 社会保障改革
人生100年を“健幸”で過ごせる社会保障改革
2040年を見据え、必要な人に必要なサービスが提供され、能力に応じて負担し支えあう新たな仕組みを構築。医療・介護のDX推進、人材の確保や処遇改善、物価に連動した薬価の見直し、創薬推進と薬の安定供給、5大がん検診・生活習慣病健診・国民皆歯科健診の推進、多職種連携による医療・介護の充実、低年金者の年金水準改善など、人生100年を健やかに暮らせる“健幸”社会を実現。
プラン⑤ 一億総活躍
女性の活躍推進と働き方改革によるジブン時間倍増
・男女賃金格差の是正
・企業役員・官庁幹部・議員の女性比率向上
・女性の健康課題へのリテラシー向上と女性健康ナショナルセンターの推進強化
・シニアの活躍機会創出
・カスタマーハラスメントの対策強化など、働きやすい環境の整備
・人材への投資と、労働生産性向上投資の促進
・弾力的な働き方の推進
プラン⑥ 攻めの農林水産業
生産性向上と環境との調和による農林水産業の持続的発展
・土地改良の推進とスマート農業導入支援
・輸出5兆円を見据えた品種改良や商品開発、冷凍・真空技術の活用
・自然栽培のブランド化や中山間直接支払い制度の強化による中山間地域の農家支援
・農産品の輸出や米粉用米などの戦略作物の推進による自給率向上
・資源管理型漁業の推進と養殖など水産業の成長産業化
・持続的な林業経営の確立と国産材CLTの活用促進など木材産業の競争力強化
・肥料・飼料・資材価格高騰等への対応、経営安定対策の実施
プラン⑦ 外交・安保の強化
戦略的外交の展開と安全保障体制の強化 全拉致被害者の即時帰国
・先を見据えた戦略的外交と防衛政策対話や防衛協力等の戦略的防衛外交の展開
・日米同盟の深化、同盟国との連携をはじめとする安全保障体制の整備・強化
・自由で開かれたインド・太平洋 (FOIP) の推進
・我が国自身の防衛体制の強化
・防衛生産基盤強化と産業の育成、振興
・サイバーセキュリティ強化、情報収集能力の強化
・全ての拉致被害者の即時帰国に向けた日朝首脳会談の早期実
プラン⑧ 憲法改正・危機管理
憲法改正の実現と万全な危機管理体制の整備
・幅広い会派の合意を得て、自衛隊明記と緊急事態条項に関する条文化を行い、国民投票を速やかに実施
・合区解消をはじめとする選挙制度改革
・人材・ノウハウ・備蓄を一元管理する総理直轄の危機管理庁創設
・南海トラフ・首都直下型等大規模災害の対策強化
・備蓄・空調設備などの充実により、一人ひとりのプライバシーや健康を守る避難所環境の整備
・能登半島震災からの復旧・復興の推進
・東日本大震災・原発事故からの復興支援・福島の創生

加藤氏は9月10日の出馬表明会見で以下の通り語りました(一部抜粋)。
協創「新しい日本」
日本の強みを呼び覚ます
一人ひとりの想いを形に
”ニッポン総活躍”プランこれが私が今回の総裁選で訴えたい政策目標でありスローガンです
・私の考える「協創」とは価値観や個性を認め合い、協力し、新しい力生み出し、課題・問題を解決する仕組みです。これは和の国、日本の強みにもつながることです。改革を推し進めるのは当然です。しかし同時に「協創」の価値観を大切に改革を断行し、政策を進めていきたい。
・党改革の公約。協創につながる党改革。政治とカネ問題へのけじめと透明性の向上。
・政権公約は、目指すべき姿、世界から信頼される国、全ての人が幸せを感じ、安心して活躍できる社会
・最も重要だと考えている、最優先で推し進めたいことは国民の所得倍増です。30年間にわたりデフレが続いてきた日本経済。世界の国々は成長を続けています。安倍、菅、岸田政権の取り組みで様々な良い兆しが見え始めてはいます。しかし、日本経済の状況は国民考えている以上に深刻です。(中略)国民の所得倍増は待ったなしです。強い覚悟をもって取り組み、国民の豊かな生活を必ず実現していかなければなりません。短期間で必ず成果を出す。
・今回の総裁選はこうした状況に立ち向かうことのできるリーダーを選ぶ選挙です。国民の所得倍増という難しい目標から逃げることなく、真正面から立ち向かい成果を出すことのできるリーダーが必要です。私には実現するプランがあります。それがニッポン総活躍プランです。
・議員としての20年間、国民の利益第一に取り組んでまいりました。また大臣として、一億総活躍社会の実現、働き方改革にも取り組みました。コロナ禍という未曾有の事態において苦しくても諦めず、多くの皆さんの協力をいただいて乗り越えてくることができました。これまでの経験で培ってきた全ての力を投入し、皆さんの所得倍増を図っていく。あらゆる手段を尽くして取り組んでまいります。私から国民や党員の皆さんへの約束です。
・まず党改革です。自民党は今、政治とカネの問題により国民の信頼を揺るがす危機に直面しています。今こそ政治は国民のものという結党の原点に立ち戻り、党改革や政治資金改革を進めていきます
・私は皆でつくった法律やルール、決定したことを尊重していくのが基本的な立場です。今回の問題についてはすでに警察の捜査が入り結論が出ています。また自由民主党においても有識者をまじえて党紀委員会が開かれ、すでに処分が決定しています。しかし、国民の皆さんからは納得できないという強い批判をいただいています。その怒りはよくわかります。まず取り組むべきは説明責任です。衆参の政治倫理審査会の議決によって各議員の説明が求められています。また、広く国民から説明を求める声が湧き上がっています。そうした声を真摯に受け止め、私はそれぞれの議員に対し、説明責任を果たすよう徹底して働きかけを行います
・今般の不記載問題は派閥、各議員における違法行為です。しかし、こうした違反を是正する、チェックする体制を自民党が持っていなかったのは自民党の責任だと思います。まず、自民党として不記載相当額を国庫に返納する手続きを検討すべきと考えます。改正規正法に定められている重要検討事項を1年以内に法制化を図ってまいります。
・今回の件について話を聞く中で、このようなやり方が問題、見直すべきとの声がありました。しかし、それが議論されないまま今日まで来てしまった。つまり、党における自浄作用が損なわれていた。その結果が今日の事態を生み出した。自民党はこうしたことを踏まえ、ガバナンスコードを改定しました。このガバナンスコードを徹底して遵守し、違反があれば厳正に対処する。足りない事態があれば直ちにさらなる改革を断行します
・やらなければならないことがあります。早期に経済対策、能登半島地震の復旧復興、台風被害からの復旧、国土強靭化の加速です。それに加えて、賃上げ、所得向上を促す、さらなる環境の整備。成長を引き上げる国内投資の促進、地方の活性化です。こうした案件に関し経済対策を速やかに策定し、実効性のある大胆な補正予算を編成し、早期の成立を目指したい。
・政権公約、所得倍増を柱とする8つのプラン
最重要視するのは国民所得の倍増です。今の日本経済は多くの問題・課題を抱えています。問題の根っこにあるのは国民の所得が上がらない、あるいは物価に追いつかない。多くの問題はこのことに紐づいている・わが国の競争力の源泉は人材です。グローバル化が進む中で、各地で人手不足が生まれる中で、人材の獲得競争が激化しています。所得が今後増える展望がなければ、日本の若い皆さんは海外を目指していくでしょう。しかし、それでは日本の空洞化がさらに進むということになってしまいます。安倍・菅・岸田政権の神髄を受け継ぎ、日本の国民の所得倍増を私の政権の最重要目標とします。これが総裁選挙における、国民、党員への約束です。
・そんなことできるのかと思う人もいらっしゃると思います。しかし、まだまだ日本には多くの強みがある。しかし残念ながら強みが十分に生かされているのか。そのことを念頭に、日本の強みを呼び覚まし、一人ひとりの想いを形に、「ニッポン総活躍プラン」を実行したい
・賃上げ率は33年ぶりに5%を超えました。実質賃金もプラスの兆しが見えてきました。設備投資も30年ぶりに100兆円を超えることになりました。デフレからの脱却も目の前に迫ってきたと思います。この流れをとめてはなりません。むしろここで一段アクセルを踏み込むべきです。力強い成長を確かなものにしていきたい。そのためのカギが所得倍増です。それを支える国内外からの投資の拡大です。
・日本企業には高い技術があり、生産性も向上し、今や企業収益は過去最高水準、内部留保はこの10年で倍増しています。しかし一方で労働分配率は低下し、国内への設備投資は停滞しています。しかし、この状況は逆に投資や賃上げを行っていく余地が十分あるということではないでしょうか。生産性が向上し、企業の収益が上がり、あとから賃上げがついてくると言われているが、日本はそうなっていない。賃上げを起点に新たな好循環生み出す経済を構築しなくてはなりません。
・力強い消費が消費者の購買力を上げていく。新しい商品を生み出す競争を促す。企業の稼ぐ力を高め、それがさらなる賃上げにつながっていく。つまり、所得の向上が主導して、日本全体が元気になるような経済の好循環を生み出し、創っていかなければなりません。そのために予算、税制、規制改革など、あらゆる全ての政策をどのような壁があろうと乗り越えて実現してまいります
・特に重要なのは国内投資です。(中略)新しい技術がどんどん生み出される時代の中で日本は取り残されていってしまいます。しかし、日本に投資する資金はないのか?そんなことはありません。(中略)成長率を上げるには蓄積された企業の資金を賃金や投資にまわすことが重要です。国内にどんどん投資が行われ、経済成長が続く希望に満ちた国に変えていきたい。必要なのは政治のリーダーシップです。政策の大きな方針を示し、脱炭素化、デジタル化、様々な社会課題の克服に向けて官民が連携した積極的な産業政策を展開していく。あるいは予算を重点的に投入する。また、投資の促進に向けたメリハリある税制に変えていかなければなりません。
・国民所得の倍増プランに加えて、残りのプランも説明します。1つ目は国民の所得倍増、2つ目は地方です。特に深刻化する地域の人口減に対応するため、地域を支える企業や事業者をしっかり支える必要があります。そして、それとともに医療、教育、子育て、介護、買い物、移動、そこで暮らす人の生活を維持するサービスを地域の持てる力を組み合わせた形で存続させる新たな仕組みを作っていかなくてはなりません。
・3つ目は子どもです。最近の急激な出生数の減少は国の持続可能性を考える上でも危機的な状況です。所得の倍増、弾力的な働き方の推進、こうしたことも進めていく必要があります。しかし同時に給食費、子ども医療費、出産費用の負担をなくす3つのゼロを目指します。
・4つ目は社会保障です。3回の厚生労働大臣を含め、長らく社会保障に取り組んできました。しかし、この制度は持続可能なのかという懸念の声をお聞きします。すでに人手不足、なかなかサービスの提供が難しい、こうした声にもしっかり対応するために必要な方に必要なサービスが提供される仕組み、同時に能力に応じて負担し、支えあう仕組みを構築してまいります。
・5つ目は女性活躍。内閣人事局長として女性の幹部登用あるいは採用枠の拡大に取り組んでまいりました。働きやすい環境整備を積極的に進め、女性の活躍を推進。究極的には女性活躍を死語にしたい
・6つ目は攻めの農林水産業です。温暖化が進む中で、肥料や飼料や資材高騰で農林水産業を営む人たちは大変苦労しておられます。農林水産業はまさに地域の支えでもあります。生産性の向上、環境との調和を図ることで農林水産業の持続的な発展を実現していきます
・7つ目は外交、防衛、拉致です。副長官時代に安倍首相の首脳会談に同席し、そこでのやり取りを目の当たりにしました。わが国の平和と繁栄を守る。先を見据えた戦略的な外交と安全保障の強化を進めていきたい。また、全ての拉致被害者の即時帰国に向けて日朝首脳会談の早期実現に努力してまいります。
・8つ目は憲法改正と万全な危機管理体制の整備です。憲法改正は党の憲法改正実現本部の事務総長として論点整理などに取り組んでまいりました。憲法改正は衆参の3分の2以上の賛成、国民投票の過半数の賛成が必要です。そのことを念頭に、憲法改正に関する方向性を同じくする政党とも連携し、自衛隊と緊急事態条項を明記する憲法改正を実現する。危機管理は能登半島の復旧・復興、東日本大震災・原発事故からの復興支援、福島の創生を進めるとともに大規模地震対策を強化していくためにも人材、ノウハウ、備蓄これらを一元的に管理する総理直轄の「危機管理庁」を創設してまいります。
・8つのプランの徹底により、私の目指す世界から信頼される国、全ての人が幸せを感じ、安心して活躍できる社会が実現されると考えています。その中で一番大事なことは国民の所得倍増です。
これまでの会見では選択的夫婦別姓の話がありました。制度を求める声は理解できます。一方、最高裁の判断では家族の姓を一つにさだめることは合理性があると、つまり家族同姓制度が憲法上合理性があると認められています。(中略)私は家族同姓制度は維持しつつ、まずは法的・社会的な不都合を解決する。そのために旧姓は通称使用にとどめることなく法律上の姓として使用を認める。旧姓俗称制度もありうると考えています。
・最後に公約実現のための5つの誓いです。五箇条の御誓文にある「万機公論に決すべし」、私の政治信条の基本です。憲法の審議にあたり、吉田総理が日本国の国情をあらわしたもの、保守の基本的な理念であり、民主主義の礎と考えています。これをもとに作り上げました。政権の基本方針とします
一、国民一人ひとりの声に真摯に向き合う
一、多様性を尊重し、協力し合い、安心できる社会を築く
一、一人ひとりの自由と挑戦を尊重する仕組みをつくる
一、古い慣習を打破し、公平な社会を実現する
一、世界から知識と技術を取り入れ、強い日本を築く
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