9月に予定されている自由民主党の総裁選に、石破茂(いしば・しげる)衆院議員が8月24日に立候補を表明しました。同総裁選への正式な立候補表明は2人目となります。このコラムでは、石破氏のプロフィールや政策をまとめました。
石破氏は1957年2月4日生まれ、67歳。鳥取県出身。鳥取1区選出の衆院議員です。
慶應義塾大学法学部卒業後、三井銀行を経て、1986年衆議院議員選挙に初当選。以降、12期連続で当選を果たします。
防衛相や農林水産相、地方創生担当相などの閣僚を経験。党役職では、政調会長や幹事長などの要職を務めました。
総裁選には過去4回(2008、2012、2018、2020)立候補しており、8月24日の出馬表明会見では今回の5度目の挑戦を「最後の戦い」にすると言及しました。
趣味は料理。特に、好物でもあるカレーは得意料理の一つ。党大会に合わせて党本部で催された「屋台村」では選挙区特産の地鶏やらっきょうなどを使用した「石破カレー」をふるまったことも。
石破氏は自身の公式サイトの中で、以下の政策を掲げています。
地方こそが新しい時代を創り、歴史を変える。 「石破ビジョン」
本来の自民党を取り戻す
- 勇気を持って真実を語り、すべての組織と協議し、国会を公正に運営し、政府を謙虚に機能させ、あらゆる政策はすべての人に公平・公正に。野党時代に誓った原点に立ち戻ります。
新型コロナウイルス感染症対策
- 地域の実情をより反映させるため、地方の権限を強化します。
- 重症化を最小限にするため、医療資源の配分の見直し、医療供給体制の偏在の是正、機動性の確保を図ります。
- 過度の自粛を見直し、国民に活力を取り戻し、免疫力を強化します。
人口急減対策
- 婚姻率の向上と、希望される方の第一子出産年齢引下げのため、政策を集中させ、家事・育児の協働化を進めます。
- 女性の社会における活躍は、福祉ではなく経済政策との観点で、より自由な子育て環境を実現します。
多様な幸せを実現する医療・福祉
- 健康寿命を目標とし、保険外療養も活用し、人生のあらゆる段階で最適な医療・介護を選択できるしくみを作ります。
- 国民の医療知識の向上を図り、ワクチンや治療薬の自国開発力を強化します。
- 医療情報と技術の普遍化を推進し、地域の医療格差を解消します。
- 「大人の義務教育」として常にキャリアアップの学び直しができる体制を作ります。
- 教育無償化により教育格差をなくします。
自立した安全・安心の国へ
- 首都一極集中は、人口急減の原因であり、大規模災害にも脆弱です。東京の抱えるリスクを最小化するため、国を挙げて取り組みます。
- 防災省(仮称)を創設し、知見や技術の集約・共有化と伝承、平素の訓練、研究・開発、法整備のできる体制をつくります。
- 自衛隊の能力強化により、日米同盟の実効性を高める努力を加速します。
- 憲法解釈を見直し、アジア太平洋地域における集団安全保障体制の創設をめざします。
- 対立と分断をあおるような姿勢を排除し、人権と民主主義を尊重し、力による支配を認めないとの姿勢を鮮明にします。
- 北朝鮮による拉致問題は、東京と平壌に連絡所を開設し、政府の主体的取組で解決をめざします。
- 憲法改正は平成24年自民党草案をもとに、広く国民の理解を得て進めます。
内需主導型経済への転換
- 内需中心の地域分散型、少量多品種・高付加価値型の経済に移行するため、地方の農林水産業、建設業、観光・サービス業などの潜在力を最大化し、魅力的な地方へ都市部からの300万人移住を実現します。
- 豊かな海底資源の活用により、資源・エネルギー大国をめざします。
- 賃金を適正化し、低所得者や子育て世代への支援で消費を喚起します。
ふるさと鳥取発展のために
- 山陰新幹線は「中速新幹線方式」による工期と経費の大幅短縮を実現します。
- 山陰道の早期全面供用と、鳥取港の整備を加速させます。
石破氏は8月24日に開いた記者会見で以下のように語りました(一部抜粋)。
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