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2024年7月22日に公開された動画のテーマは「自民党総裁選、出馬するの?」
世論調査で「次期総裁」として人気が高い石破氏。自身の立候補はさておき、次の総裁選はディベートをきちんと行うべきだと語ります。長年石破番を務めた産経新聞・水内茂幸記者が「石破さんが出るならぜひ取り上げてほしい」テーマは?
【このトピックのポイント】
石破氏は67歳。鳥取県出身、銀行勤務を経て1986年に衆議院議員で初当選後、12回の当選を重ねています。
2012年総裁選に出馬した頃、石破陣営を担当したことから幹事長時代にかけて、石破氏の番記者を務めた水内氏。10年以上の付き合いがあるという水内氏は「こんな日が来るとは思わなかった」と柔らかな笑顔で語ります。
今回は以下の質問からいくつかピックアップして石破氏に回答していただきました。
石破氏がおもむろに示したのはキャンディーズのフィギュア。先日の趣味トークで取り上げられなかったアイドルトークから始まります。
石破氏と同年代のキャンディーズは、石破氏にとって、高校〜大学にかけてのトップアイドルだったとのことです。
石破茂氏「私はキャンディーズだけではなくて、70年代の女性アイドルだったら全曲歌える」
マニアのマニアたる所以とちょっぴり得意げな石破氏ですが、上には上がいるとも語ります。
石破氏「私の大切な友人、中谷元氏(元防衛大臣)さんは歌えるし踊るし。天才だね。あるいはね、群馬県知事の山本一太さんはキャンディーズの『やさしい悪魔』を吉田拓郎の声色で歌えるとかね」
このフィギュアは、石破氏がキャンディーズのことを好きだと知った「親切な人に、20年くらい前にいただいた」ものだそう。こうしたやり取りを丁寧に残しておくのも、石破流の物語なのかもしれません。
水内茂幸氏「いろいろメディアとかテレビとかで、(総裁選に)出るんですか出るんですかばっかり聞かれて、聞かれ飽きてるんじゃないかと思うんですけど」
石破氏「昨日なんか10回も聞かれたよ」
見出しをひとつ取ろうという、いろいろな人の「飽くなき戦いがあり、先走るメディアもあったり……気持ちはわかるんですけど」と水内氏も苦笑いします。
水内氏「出るって決めてないのにいつ固めたんだと」
石破氏「決意固めるってどっかに出てましたよね」
MC鈴木邦和「石破さんより、石破さんの周りのほうが」
長らく次の首相にふさわしい候補第1位の座にいる石破氏。自民党の厳しい局面、来年の衆議院議員の任期満了にむけての期待の声はいかがでしょうか。
石破氏は、最近ずっと役職についていないため、自由な発言ができていることと、自身のキャリアと知名度が相乗効果を生み、国民からの期待値を高めていると冷静に分析します。
石破氏「それ(期待値)は実績値じゃないことは百も万も、私自身が知っている」
国民からの支持率が比較的高いのは、「起こるべくして起こっていることなので、おめでたくないつもり」と噛みしめるように語る石破氏。
一方、派閥が解消されたことで、総裁を選ぶ力学が変わってくるのではないかとMC鈴木邦和は推測します。
MC鈴木「石破さんにとってますます有利な環境になっているんじゃないでしょうか」
石破氏は、派閥がなくなったことは特定の総裁候補に有利に働くのでなく、支持者に対する説明がより強く求められるようになるのだと返します。
石破氏「なんでこの人に投票したかを選挙区で説明できなきゃダメですよね。それぞれの国会議員が問われますよ、ということ」
水内氏は、石破氏に総裁選のあり方についてどう思うかを問います。
石破氏は、今回の総裁選では、いろいろなテーマについて候補者の考えをつまびらかにするようなディベートの場が必要だと指摘します。
MC鈴木「有権者からするとそういう議論を聞きたいですよね」
石破氏は、自民党総裁は多くの場合内閣総理大臣になると示し、総裁選の段階で立候補者の意見を党員のみならず、国民に広く伝え、議論を戦わせるべきだと主張します。
石破氏「私が出る出ないは別として、そういう議論が戦わされてこそ、総裁選の意義があるでしょ。憲法・安全保障・外交・財政……きちんと自民党員のみならず、国民に広く伝わらないと総裁選挙をやる意味がない」
水内氏「これだけの議論を戦わせたあとであるならば、これを世に問うてほしいなと思うんですけど」
石破氏は「(解散を)すぐやるかは別問題」とし、国会で施政方針演説、所信表明演説などいって本会議あるいは予算委員会で野党と議論する必要性を示します。その上での解散総選挙は、「信を問うのは決しておかしいことではない」と頷きます。
長年「石破番」として石破氏に伴走し、氏の考えを世に伝えてきた水内氏は、総裁選では憲法改正、中でも9条のあり方をぜひ議論してほしいと訴えます。
水内氏「僕は日々お叱りも受けてきたので、(石破氏が総裁選に出馬するなら)石破さんが一貫してきたお考えをぜひ訴えていただきたいなと思うんですけど」
自民党は2018年、9条1項と2項を維持した上で条文を追加し、自衛隊保持を明記する案をまとめています。対して石破氏は9条2項の削除を主張しているのですが……
石破氏「石破の2項削除、めちゃめちゃ評判悪い」
水内氏「改憲4項目の中の、これ対石破さんみたいな構図に自民党の中でなってます」
石破氏は、9条2項を削除するべきという主張の真意を語ります。
日本では、すでに世界最新鋭の戦闘機と護衛艦、戦車も持っています。しかし、これは「必要最小限」なので戦力でない、したがって軍隊ではないと政府は説明してきています。
その必要最小限度というのは何に対してのものなのか、北朝鮮に対しての最小限が中国に対しても最小限であるはずがないと石破氏は問います。
石破氏「いざとなったら兵力も船も戦車も増えます……って、プラモデルではないのだから、そんな簡単には増えない。自衛官も増えない」
石破氏は、自衛隊をきちんとした戦力として認めることは、自衛隊にもっとも厳しい規律を課し、その規律に見合う名誉を与え、バランスを取ることだと説明します。
石破氏「自衛隊を戦力として認めましょうねということを言わないと、いつまでたってもモヤモヤとごまかされてしまう。そういう国の安全保障政策は強くならない」
「自分が正しいと思うことを変えてまで、この仕事をやろうと思わない」とつぶやく石破氏。自身の総裁選出馬については最後まで示されませんでしたが、「(総裁選に)誰が出るにしろ、その人が言ったことが多くの人に支持されて党総裁・首相になったなら、それを国民に問うのが総選挙だ」と示しました。
MC鈴木「あと2ヵ月どうなるのか、注目と期待をしておりますので……」
石破氏「まだ7月です」
水内氏「お盆明けくらいに答え合わせをしに来たらどうでしょう」
総裁選では立候補者のディベートをすべきだと主張する石破氏。その真意は?
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