現地からアメリカ大統領選挙の様子をお伝えするこのシリーズ、第三回はヒラリー氏の演説の様子をお伝えします。 演説と言っても今回突撃するのは11月8日、投開票日の夜の集会。もし、ヒラリー氏が選挙に勝利した場合「米国史上初、女性の大統領誕生の瞬間」に立ち会うことになります。一行はそんな歴史的瞬間への遭遇に胸を躍らせ、イベント開始10時間前に現地入り。長蛇の列の割と先頭に並ぶことができました。
【後半】失意のどん底… パーティー会場のムードがいたたまれない >>
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■これまでのシリーズはこちら
トランプ陣営に潜入… VS 裸のカウボーイ編 >>
ヒラリー陣営に潜入。DJブースも? みんなパリピなの? >>
トランプ氏の集会に潜入。アジア人は2人だけ… >>
祭メモ17:会場は10時間前に並んでもまだ先がいる。
そんなイベントに参加するヒラリー氏支持者の皆さんは、とにかくひたすらに優しくて暖かな人柄の方ばかりでした。
しかし人柄以上に特徴的だったのは、トランプ氏の集会に比べ圧倒的に黒人にアジア人やセクシャルマイノリティの方が多く、多様性に富んだ人種構成になっていたことです。
祭メモ18:ヒラリー氏の集会は多様な人々が集まる
炎天下の列から「演説が始まるまで待機する会場」である大きな倉庫のようなところに移動してから私たちは、何名かの支持者にインタビューしてみました。割とニュースでもよく聞く定型的な受け答え(インテリジェンスで経験豊富だからヒラリー氏を支持してる)が多い中、こちらの「お姉さん」からは以下のような返答をいただきました。
Q:「何故、ヒラリー氏を支持するんですか?」
A:「彼女が私たちの代弁者だからよ」
Q:「といいますと…?」
A:「私はね、トランスジェンダーなの。彼女(ヒラリー氏)はそんな私たちセクシャルマイノリティの理解者なの。今までこんな政治家はいなかったわ。」
祭メモ19: LGBTの人もいた。特に印象的なのは「make america gay again」と書かれたクールなキャップをかぶったお兄さん。
さて、そんな支持者の方々中でもひときわ目立っていたお姉さんがいます。 混雑の中、係員のお兄さんがメガホンで何かを伝えようとしているその時。喧騒にかき消され彼の声が聞こえず、会場にはフラストレーションが溜まっていました。 そんな中、とある「お姉さん」が叫びました。
「私たちの声をエコーさせよう。伝言ゲームのように、メガホンの声をつないでいけば後ろまで届くわ!」
メガホンによって伝えられたメッセージは、前方のメンバーにより復唱され、そしてそれを聞いた次のブロックのメンバーにより復唱され、さらに次のブロックで…といったように伝言ゲーム形式でどんどん後ろに伝わっていきました。 このとっさに生まれる思いつきと、それに乗っかる人々の実行力が、会場に一体感と笑顔を取り戻したのです。とても、とても素敵な光景でした。
祭メモ20:アメリカ人の機転により、不穏な空気も一体感に変えられる。
会場のアメリカ感
そんな待機用の会場を抜けると、会場に続くコンコースが。そこは国旗や国名の入った旗に彩られた「アメリカン」な模様に様変わりしていました。 そんな会場の装飾はもちろんですが、アメリカ人が好きな「建国の歴史へ敬意を払い力強く語ること」や「国を憂いつつも希望を指し示すこと」などが今回の大統領選挙ではふんだんに盛り込まれている様子が伺えました。アメリカ人がアメリカという国を強く愛し、そして誇りを持っていることがまざまざと伝わってきました。
祭メモ21:会場から雰囲気を作り込む。
選挙戦のテレビ中継 この段階までは世界中の誰もがヒラリー氏の勝利を確信し、余裕と高揚感を持って「歴史的瞬間」を今か今かと待ちわびていました。しかし、会場の空気は開票結果のテレビ中継により、急な暗転を迎えるのです。
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