(本記事は、「18歳選挙権時代を先駆ける若者たちの声」特集の第4弾として、NPO法人ドットジェイピー学生代表の関口采己さんに寄稿していただいたものです。)
こんにちは。NPO法人ドットジェイピー37期学生代表の関口采己(せきぐちさいき)です。
私たち、NPO法人ドットジェイピーは1998年より『議員インターンシップコーディネート事業』を団体の中心事業として若年投票率の向上を目的に活動している学生主体の団体です。今年で19年目に入り、2016年4月1日現在、私たちの団体が運営しているインターンシッププログラムに参加したインターン生は21,289名を数えます。また、若者が30年後の理想の国家像を描き予算・政策に落とし込んでプレゼンする『未来事業』(2010年より毎年開催)などにも毎年約100名の学生が参加するなど、活動の幅は多岐に及んでいます。現在は全国に15支部、全国27都道府県で約400名の大学生スタッフが在籍している全国最大級の規模を誇る団体です!
大学生の長期休暇に合わせ、年に2回開催(春期・夏期)している議員インターンシッププログラムは、理念に賛同し協力していただいている全国約500名の議員事務所に、大学生が2ヶ月間研修を行っていただくプログラムです。
研修を通して社会と政治との関わりや、議員本人の想いなどに触れ、政治の重要性や身近さを考えてもらうプログラムです。プログラムの前後では、特に政治に対するイメージが格段に向上していること、そして選挙への意識がより前向きになっており(下図)、実際に現場での体験を通して政治が身近になったり、議員の存在が身近に感じたりしているということが実際のデータとして現れている通り、メディアを介さない政治や社会の一次情報を得ることは様々な見識を身につけるべき学生時代においては貴重な体験であり、そこで得た価値観は将来日本を背負っていく私たち若者にとって、重要な指針になることは間違いないと思っています。
さて、7月10日は18歳選挙権が施行されて初めて実施される国政選挙であり、メディアの報道を見ていると18歳選挙権の拡大を通して高校などへの取材や特集を組む一方で、若者の政治離れに関する報道も目立っている気がしています。
しかし、内閣府の調査によれば「子どもや若者が対象となる政策や制度については子どもや若者の意見を聴くようにすべき」に肯定する意見が81.2%と高く、政治に対する意見は持つことができると思っています。実際、プログラムを通して各地域で実施している、地域デザインプログラムや政策立案などには総じて参加者が積極的に取り組む様子も見られており、「若者だから政治のことなんてわからない」というのは幻想でしかないということを、参加者の姿勢から感じ取ることができると思っています。若者にだって、考える力がある。
今年の参院選は若者の政治への参加が注目されていることから、各政党からも若者向けの政策が出ているように思えます。若者から関心が向けられていることや、将来のためにきちんと予算を使おうという姿勢に関してはとても賛同できますが、若者が求めているのはそれだけではないのではないかと思うのです。候補者と若者を結びつける最後のピース、それはきっと人柄であると私は考えています。候補者がどんな人で、どういう考えを持っていて、本人にはどのようなビジョンがあるのか。そして、どのような語り口で話す人なのか。若者はこういった感覚が非常に優れていると思っています。だからこそ、若者には候補者の演説を聞きに行って欲しいと思います。候補者の人となりを可能な限り見てほしい。政策だけではなく候補者を知ることが政治に興味を持つ第一歩であり、選挙に行かなきゃ、そう思わせてくれる重要な要素だと私自身は感じています。
私たちドットジェイピーはこれからも恒常的にその一助を担える組織であり続けていきたいと思います。
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