安保法成立から1ヶ月が経ちました。
この節目に、国民の声と各党の動きについて振り返りました。そこで感じたのは、“国民の声”が見逃されて、政治が一部の人々の道楽になりつつあるということです。
<1か月前と現在の国会前>
http://t.co/kB6ZWqMKVp 国会前で行われた安全保障関連法案に反対する市民による抗議行動。歩道からあふれた人々が車道を埋め、「廃案」「強行採決反対」と叫び続けました。動画もアップしています。(志) pic.twitter.com/huH8XWY5ji
— 朝日新聞写真部 (@asahi_photo) 2015, 9月 14

10月18日午後6時22分、筆者撮影
安保法成立までの数ヶ月間、国会周辺デモが連日行われていました。
SEALDsの活動が報道されて活発化したデモは、成立が近づくにつれてますますヒートアップし、成立直前に最高潮に達しました。成立後は次第に沈静化しましたが、「成立したから熱が冷めるのは当然」だと思っていました。
その後、通常国会が閉会し、地元で活動する機会が増えました。
地元企業や友人から多く聞かれることは、「安保法は戦争法なの?」「そもそも安保法って何なの?」ということです。連日、国会での議論や国会周辺デモを目にしていた私は「議論は盛り上がっていた。成立した後にその熱が少し冷めた」と考えていましたが、国会から一歩離れた今では、「そもそも議論が盛り上がっていなかったのでは?」とさえ感じています。
その要因の一つは、与野党の対立構図にあるのかもしれません。
「安保法は必要だ」という与党に対して、多くの野党は「戦争法だ。廃案にしなければ」と真っ向から対立。一部の野党は「歯止めをかける」としましたが、大きく報道されませんでした。この極端な対立によって本質的なことが議論されませんでした。
そのため、多くの人が「安保法で戦争になるの?違憲なの?そもそも安保法って何なの?」という本質的な疑問を抱いています。
参院選を見据えた各党の動きを、以下にまとめました。

来夏の参院選を見越して、与党は“反安保”の再燃を避けたがっており、10年ぶりに臨時会の召集を見送る方向です。「経済最優先で」という合言葉のもと、「安保を忘れさせよう」という魂胆が露骨に表れています。
野党は“反安保”の熱を維持したがっています。野党再編・共闘がひとつの注目ポイントではありますが、基本的には「安保法の廃案を目指す」ことが共通点であり、「安保反対派の票田を囲い込もう」という魂胆があります。
安保法を参院選の論点にしたくない与党と、何が何でも論点にしたい野党。
現在のところ論点になりそうですが、「安保法は戦争法なの?違憲なの?そもそも何なの?」と思っている人はどうすればいいのか。本質的な部分がじっくりと議論されない現状で、賛成も反対も決めようがありません…。
「経済最優先」と連呼して安保法の話題を避ける与党も、安保法反対派を「まさに国民の声だ」とする野党も、この声に誠実に向き合うべきではないでしょうか。
政治は「関心がある人だけが参加すればいい」というサークル活動的なものなのか。
(今にはじまったことではないのかもしれませんが、)“国民の声”が見逃されて、政治が一部の人々の道楽になりつつあるような……。
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