今日は参議院の選挙制度改革が話題になっていましたが、これは「参議院議員通常選挙」で「1票の格差問題」を是正するため、選挙区の一部を「合区」し、議員定数を「10増10減」する方向でようやく改革案がまとまりかけているからです。
と、こうした記事を書くと「1票の格差問題」や「合区」など、すぐに専門用語が飛び交うことに…。選挙ドットコムでは、とにかく「選挙をオモシロク、わかりやすく」をテーマにしていますので、こうした専門用語についても順次解説をしていきたいと思います。
まずは今回、参院選ってそもそも何?というところからスタートしたいと思います。
参院選の正式な名称は「参議院議員通常選挙」です。「通常」が入るんですね。衆院選の場合は「衆議院議員総選挙」が正式名称で「総選挙」とも呼ばれます。参院選は総選挙とは言いません。それぞれ「第◯◯回参議院議員通常選挙」というように、何回目の選挙なのかが表記されます。衆議院と参議院、2つの選挙の違いを見てみましょう。
私たちが投票で選べる国会議員は衆議院議員と参議院議員の2種類です。それぞれに当選人数が決まっていて、衆院議員は合計475人、参院議員は合計242人です。衆院選では475人を一斉に投票で選ぶので総選挙と言い、参院選は242人のうち半分の121人だけ選ぶので、総選挙ではなく通常選挙と言います。
任期は衆議院が4年で参議院が6年。衆議院は解散することもあるので選挙サイクルは不安定です。解散した場合は「解散総選挙」と言いますね。一方参議院には解散がないので、議員にとっては任期満了まで6年間自分の選挙はありませんが、必ず3年ごとに参院選は行われています。現在の参院議員242人の構成は、基本的には2010年の当選組121人と2013年の当選組121人に分かれています。
常に両組の選挙サイクルが3年ずれていることで、参院選自体は3年に1度必ず実施されることになります。1度の選挙で参院議員の半分が入れ替わるので「改選」とも言われ、来年の参院選は2010年の当選組を改選するための選挙となります。
ニュースなどを聞いていると、「任期満了に伴う◯◯選挙は…」という表現を耳にされたことがあると思います。政治家にはそれぞれ任期が決まっており、任期満了日より前に選挙を行います。そうすることで、任期満了を迎えた政治家が新しい政治家と入れ替わるための「入れ替わり期間・引き継ぎ期間」が用意されるのです。
2010年に当選された参議院議員の任期は2016年7月25日(月)までです。選挙の投開票日は基本的に日曜日になりますので、2016年7月10日(日)投開票の可能性が高いと予想されます。そんなわけで今日は、第24回参議院通常選挙まで、あと1年ということになります。
このように衆院選と参院選、同じようで色々と違いがあるんです。次回は選挙制度の「選挙区」と「比例区」についてまとめたいと思います。
この記事をシェアする
選挙ドットコムの最新記事をお届けします
My選挙
あなたの選挙区はどこですか? 会員登録をしてもっと楽しく、便利に。
話題のキーワード