2026/6/9
広島瀬戸内新聞 特集記事(A4表)市民の移動が危ない —— 広島駅一極集中が生む“安全崩壊”
■ 手荒れと脚の痛みを抱えた帰路で見えた現実
本紙記者はこの日、手荒れが悪化し、脚も痛めた状態で帰宅の途につきました。


しかし、帰りの電車は本数が少ないにもかかわらず、山手線や新宿駅並の殺人的混雑でした。
吊革を持つこともできず、揺れるたびに転倒しそうになる危険な状況でした。この状態で高齢者や妊婦、子ども連れが乗車したらどうなるのでしょうか。
転倒事故は、もはや時間の問題です。
■ 外国人観光客が席を譲った——市民の安全を守るのは誰か
混雑の中、苦しそうにしていた記者に席を譲ってくれたのは、
外国人観光客と見られる方でした。もちろん、誰が良い・悪いという話ではありません。
しかし、ここに広島の交通政策の本質的な問題が表れています。「人の善意に頼らなければ安全に移動できない都市」
——これが今の広島の姿です。
■ 巨大病院もアリーナも“アクセス改善なし”では危険が増すだけ
広島市は、巨大病院もアリーナも、広島駅周辺に集中させてきました。
しかし、交通インフラは増えていません。山陽本線は本数が少ないまま広電は慢性的な混雑バスは渋滞で遅延駅構内は動線が狭く、休憩スペースも不足このまま巨大病院とアリーナが本格稼働すれば、
広島駅構内や車内での転倒事故、圧迫事故が現実味を帯びます。
■ このままでは人口流出は止まらない
広島から出て行った人が、
このような“移動すら危険な都市”に戻ってくるでしょうか。戻ってきません。都市の魅力以前に、
**「安全に移動できるかどうか」**という最も基本的な条件が満たされていないからです。
広島瀬戸内新聞 特集記事(A4裏)広島駅一極集中の構造問題と、必要な政策転換
■ なぜ広島はここまで危険な都市になったのか
広島市の都市政策は長年、
「広島駅周辺にすべてを集める」
という方向で進められてきました。再開発、商業施設、イベント、オフィス、巨大病院、アリーナ。
しかし、交通インフラの増強は後回しにされ続けました。結果として、
**“人だけが増え、交通容量はそのまま”**という危険な状態が生まれています。
■ 市民の移動を守るための緊急課題
広島が今すぐ取り組むべき課題は明確です。広島駅一極集中の見直し
都市機能を分散し、混雑を根本から減らす必要があります。交通ダイヤの抜本的再設計
山陽本線・呉線・可部線の増発、広電の優先信号化などが不可欠です。ユニバーサルデザイン車両の拡大
手すりの多様化、低床化、立ち位置の安定性向上が求められます。駅構内の安全対策強化
ベンチ増設、動線拡幅、混雑時の誘導体制の整備が急務です。
■ “事故が起きてから動く”行政を変えられるか
広島市の行政は、これまで多くの問題で
「事故が起きてから対策を検討する」
という後追い型の姿勢を繰り返してきました。しかし、交通の安全は後回しにできません。
一度事故が起きれば、命が失われる可能性があるからです。
■ 市民の声が都市を変える
本紙は、今回の体験を通じて強く感じました。
広島は今、
「人が安全に移動できる都市」
という当たり前の価値を取り戻す必要があります。巨大病院もアリーナも、
アクセスが改善されなければ、市民の命を危険にさらすだけです。市民の声が、都市政策を変える力になります。
広島の未来を守るために、今こそ議論を深める時です。
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