2026/8/25
皆さん、こんにちは。枚方市議会議員のかじや知宏です。
枚方市で、家庭の地震対策を後押しする新たな補助制度が始まります。
令和8年9月1日から、家具固定器具や感震ブレーカーの購入費について、一般世帯は購入費用の半額で最大5,000円、避難行動要支援者がいる世帯は購入費最大1万円に加え、設置費も最大1万1,000円まで補助されます。
しかも、令和8年4月1日以降に購入したものまでさかのぼって対象となります。
今回は、枚方市の新しい防災支援制度について、ポイントを整理してご紹介します。

地震への備えというと、非常食や飲料水の備蓄、避難場所の確認などを思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、忘れてはいけないのが「家の中の安全対策」です。
大きな地震では、家具の転倒や落下による被害に加え、地震後に電気が復旧した際に発生する「通電火災」も大きなリスクとなります。
実際に、阪神・淡路大震災では、亡くなった方の約8割が家具等の下敷きによる圧死でした。また、今後想定される南海トラフ巨大地震でも、建物倒壊や地震火災による大きな被害が想定されています。
そこで枚方市では、家具を固定して転倒を防ぐことや、一定の揺れを感知して自動的に電気を遮断する感震ブレーカーの設置を促し、市民一人ひとりの「自助」の防災対策を進めることを今回の制度の狙いとしています。制度は今後3年間に限定して実施されます。
行政による防災対策だけではなく、「自宅で命を守るために何ができるのか」。今回の補助制度を、家庭の防災を見直すきっかけにしていただきたいと思います。

基本となる補助内容は、とてもシンプルです。
✅ 対象:枚方市内に住んでいる方
✅ 補助:購入費用の2分の1
✅ 上限:5,000円
✅ 1世帯につき1回
対象となるのは、例えば次のような防災用品です。
身近なホームセンターなどで購入できるものも多く、「大がかりな防災工事まではちょっと……」というご家庭でも取り組みやすい内容です。

今回の制度で特に重要だと感じるのが、避難行動要支援者がいる世帯への支援です。
対象となる世帯では、
✅ 器具などの購入費:全額補助・上限10,000円
✅ 設置費:全額補助・上限11,000円
となります。
家具固定は、器具を買うだけでは終わりません。
「自分で家具を動かせない」
「壁への取り付けが難しい」
「どのように設置すればいいかわからない」
という高齢者や障がいのある方などもいらっしゃいます。
だからこそ、購入費だけでなく「設置するところまで」支援することには大きな意味があります。
今回、家具固定器具とあわせて対象になるのが感震ブレーカーです。
感震ブレーカーとは、大きな揺れを感知すると、自動的に電気を止めるための機器です。
大地震では、停電したあと電気が復旧した際、倒れた電気ストーブや傷ついた電気コードなどから出火する「通電火災」が起こることがあります。
家具転倒による圧死とともに、地震後の通電火災を防ぐことが今回の制度の目的です。
「地震が起きたらブレーカーを落とせばいい」と思っていても、突然の災害時に必ず対応できるとは限りません。
人が操作しなくても揺れを感知して電気を遮断する仕組みを備えておくことも、家庭の防災力を高める一つの方法です。
申請受付は、
令和8年9月1日~令和9年3月31日
です。
ここで注意していただきたいのが、申請開始前に購入したものでも、令和8年4月1日以降の購入であれば対象になるという点です。
申請は、ホームページの申込フォームによる電子申請のほか、持参・郵送・FAXでも受け付けます。
ただし、予算がなくなり次第終了となりますので、利用を考えている方は早めに確認していただきたいと思います。
申請するときには、主に
✅ 購入した商品の名前などがわかるレシート・領収書
✅ 自宅に設置したことがわかる写真
✅ 振込先がわかるもの
が必要です。
購入しただけではなく、市内の自宅に設置してから申請するという流れになります。
また、中古品やフリーマーケット、インターネットオークションなど個人間の売買で購入したものは対象外です。
ポイントやクーポンなどを利用した場合は、割引後に実際に支払った金額が補助の対象になります。受付は先着順で、予算上限に達すると終了します。

私は、今回の制度は、枚方市の家庭での防災対策を進める一つのきっかけになると考えています。
災害対策というと、避難所の整備や備蓄、行政による「公助」に目が向きがちです。
もちろん行政の備えを強化することは重要です。しかし、大地震は突然発生します。発災直後、行政がすぐにすべての市民を助けられるわけではありません。
だからこそ、
「家具を固定する」
「寝室の安全を確認する」
「感震ブレーカーを設置する」
といった、今日からできる身近な防災を広げていくことが重要です。
一方で、制度をつくっただけでは十分ではありません。
特に高齢者や障がいのある方など、自分で器具を購入したり設置したりすることが難しい方に、制度の情報がきちんと届き、実際の対策につながるかが大切です。
今回、避難行動要支援者がいる世帯について設置費まで補助する仕組みが設けられたことは評価できます。
今後は制度の利用状況をしっかり検証し、「何件申請されたか」だけではなく、「家庭の安全対策がどれだけ進んだのか」という視点で効果を確認していく必要があります。
枚方市民の皆さんの命を守るため、行政による「公助」を充実させるとともに、市民の「自助」、地域で助け合う「共助」も含め、枚方市全体の防災力を高めていきます。
地震がいつ起こるのかを予測することはできません。
しかし、地震が起きたときの被害を少しでも減らす準備は、今からできます。
「背の高い家具が固定されているか」
「寝ている場所に家具が倒れてこないか」
「食器棚の扉が揺れで開かないか」
「地震後の電気火災への備えができているか」
ぜひ、この機会にご家庭で確認してみてください。
今回の枚方市の補助制度は、令和8年9月1日から申請受付開始です。対象となる購入は令和8年4月1日以降で、予算がなくなり次第終了となります。
補助制度を上手に活用しながら、日頃から一人ひとりができる備えを進め、災害に強い枚方市につなげていきたいと思います。
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