選挙ドットコム

田中 けん ブログ

2024年5月10日 衆法務委員会厚生労働委員会連合審査会

2024/8/23

○田中(健)委員 国民民主党、田中健です。

 最後の質問となります。よろしくお願いします。

 今回の技能実習制度の変更は、これまで原則的に変更不可とされてきました実習先の変更を認めていこうというものであろうかと思っています。

 一方、地方においては、そうは言っておられず、農業、漁業、製造業や介護も含むあらゆる各種サービスにおいて技能実習生が大変重宝されてきたということが現実です。これらの業種は、幾ら募集をかけても応募者が集まらない、外国人材しかいない、選択肢が技能実習生の受入れしかないということであろうかと思います。

 人口減少で若者が流出する地方圏、こういったところこそが外国人の労働者を求めているのに、今回、一年から二年の労働者制限がなくなるということで、都市圏への流出は抑えられないという、現実、懸念の声が上がっているのは確かであります。

 今も議論がありました外国人労働者の人権保護と地域の労働市場のニーズ、このバランスをどう取っていくのかということだと思うんですが、今回の法改正によって、いわゆる外国人材の地方への誘導機能を果たしてきたと思うんですけれども、これを維持することが果たしてできるのかというところから大臣に質問したいと思います。

○小泉国務大臣 それは本当に様々な議論が行われてまいりましたし、この委員会、国会でもずっとその議論も行われています。一番重要なポイントであり、また難しい部分かもしれません。

 幾つか細かいことになるかもしれませんが、まず、転籍を認めることにしつつも、これは同一業務区分の中で考えましょう、どこへ、垣根を越えてもいいですよということにはなりませんし、今まさに御議論ありましたけれども、同一の受入れ機関において一定の期間を働いていく、超えていくということが要件となっていて、無制限に転籍を認めるものでもありませんし、また、転籍先の受入れ機関についても制限があります。例えば、転籍先に在籍している育成就労外国人のうち、本人の意向により転籍してきた者の占める割合が一定割合以下であることなど、一定の要件を設けるということにしています。

 その上で申し上げたいのは、様々な要件を課しつつも、転籍制限を緩めていかないと、地方から都市へ流出する以前に、海外から人材が来てくれなくなる、そもそも日本に来てくれなくなるということもやはりあるので、転籍制限の緩和ということは必要だということも御理解をいただきたいと思います。

○田中(健)委員 これまで移民のまさに送り出し国であったアジア諸国も、もはや、高齢化も進み、そして経済発展もしておりますので、今まさに大臣おっしゃってもらったように、もう、私たちが選ぶというよりも、外国人材にとって魅力的な選択肢を示さないと選んでもらえないというのが現実かと思っています。

 先ほど外国人基本法の議論がありました。また、移民の話もありましたけれども、どういうふうに地方に外国人の人材を入れていくのかというのは、また違った意味で私は議論が必要だと思っていますし、また、今日、国民的議論も必要だという声もありましたので、是非そちらの制度設計も議論を深めて、また進展していっていただければと思います。

 その上で、私は、幾つか大事な点があると思っています。今回の就労育成制度では、目的を日本の人手不足分野における人材確保、人材育成としました。人材育成とうたっているならば、やはり育成期間を経て特定技能に移行した際には、その技能や知識を生かした職務に就けることができる、それに見合った賃金が支払われると。

 先ほど、日本人と同じような労働環境、賃金体系という話もありました。法務省の調査によりますと、失踪した外国人実習生の七割は、低賃金を理由に挙げています。これで定着しない、また失踪してしまうということでありますので、やはり今回、実習機関に作成が求められる育成計画というのはありますが、これと併せ、それが終わったならば、将来の職務と処遇をセットとして盛り込んで、あらかじめ行く先を見せる、制度利用を希望する者に提示させるということも併せて行うことで、地域で働いていても、しっかり三年やれば、こういった処遇は受けられる、仕事に就けるというようなことで、私、一つ一つ防ぐ要因ができるんじゃないかと思っておるんですが、考えはいかがでしょうか。

○小泉国務大臣 外国人材の方に将来のキャリアアップの道筋を明確に示すということは非常に重要なことであり、本人のやる気をまたもたらしてくれると思います。育成就労制度と特定技能制度の整合性を高めるというのも、そういう目的を持って今回行おうとしているわけでありますが、それに加えて、今後、業所管省庁が、業界団体等と協力して、育成就労制度及び特定技能制度の育成・キャリア形成プログラムを策定することなども予定をされております。

 これによって、育成就労外国人が当該受入れ機関での三年間の就労を通じた育成のイメージを抱いて、具体的にイメージを描いていただくという効果を狙っているわけでございます。しっかり努力したいと思います。

○田中(健)委員 いや、キャリアアッププログラムはお話を聞いて分かりますし、また、イメージというのはあるんですけれども、やはりイメージではなかなか食っていけないわけでして、しっかり三年後にこういった職種に就ける、また、しっかりと処遇改善も、処遇、待遇もこのぐらいだということもセットに、併せて提示するぐらいのことが必要かと思っています。今のままではなかなか、三年間の形成された技能というのが何に発揮できるのかというのが分からない、これは以前の技能実習のときも同じでありましたが、その課題はまだまだ拭えないと思いますので、そこは徹底して行っていただきたいと思っています。

 また、転籍支援も大事だと思っています。監理支援機構が今回中心となって行うこととなりますけれども、現行の技能実習制度において、受入れ企業や監理団体との間のトラブルが生じた場合を聞きますと、なかなか、監理団体は相談というよりむしろ退職に追い込むような事例もありますし、また、外国人技能実習機構や入管なども監理団体任せで、実習生の救済と相談というにはほど遠い状況であります。

 今回、本人の意向による転籍が認められるようになったとしても、受入れ企業が所属する監理団体がなかなか親身になって転籍支援を行うのは難しいんじゃないかと考えております。そうした意味では、厚労大臣に聞きますが、ハローワークのような行政機関、ハローワークでなくても、第三者の立場で情報提供、支援を行うということは、今回の制度の中で位置づけられるのか、そういうことは可能なのかどうか、お聞きします。

○武見国務大臣 育成就労制度において、外国人育成就労機構も、転籍希望の申出をした育成就労外国人に対して必要な情報の提供、助言、職業紹介その他の援助を行うこととしているほか、ハローワークにおきましても、機構と情報連携を図りつつ、ハローワークの窓口に相談に来る育成就労外国人に対して職業紹介等の支援を行うこととしており、実際、ハローワークには外国人対象の窓口がもう既にございます。

 様々な関係機関が連携して対応することによって、円滑かつ迅速にこうした転籍が行われるようにしてまいりたいと思います。

○田中(健)委員 今あるという話だったんですが、なかなか、技能実習生がハローワークで相談をしているということは聞いておりません。窓口を開いていても、やはり、今ですと、自分たちの対応をしている監理団体やまた就労先ですね、そこでの相談になってしまうということでありますが、今回の育成就労に転換する中で、ハローワークの機能は、今あるからもうこれで用意はしているということで、大臣としては十分だということでよろしいんでしょうか。

○武見国務大臣 まさにこの育成就労の制度、これから始まってまいりますので、その中でしっかりと、こうしたハローワークの機能の充実強化を図り、かつまた、こうした制度、仕組みがあるんだということを周知徹底させるということを私どもとしては行っていきたいと思います。

○田中(健)委員 ハローワークにおいては、この問題だけでなく、様々な今お仕事が降りかかってまいりまして、また、非正規の問題も含め、様々な課題がありますので、しっかりとした措置をしていただいて、この制度が、本当の意味で、外国人の労働者がハローワークで相談ができるんだということが当たり前になれるような環境を整えていっていただければと思っています。

 また一方、有識者会議の最終報告書を踏まえた政府の対応においては、日本人と外国人が互いに尊重し、安全、安心に暮らせる共生社会の実現を目指し、最終的に、日本が魅力ある働き先として選ばれる国になるとあります。これは、滞在の長期化、定住化が進む外国人を、ホスト社会、日本へ包摂していこうという、多文化の共生政策であります。

 一方、技能実習制度というのは、この政策とは全く別の文脈でこれまで運用されておりまして、元々は法務省所管の研修制度から始まり、そして、労働者の側面から厚労省が共同運営をしているという理解をしていますが、多文化共生政策という観点からは、今回の育成就労制度というのはどういうふうに位置づけられて、そして、現行の技能実習制度とはどう変わっていくのか、そして、いわゆる政府が方針として掲げる共生社会というのに近づけるのかという大臣の考えをお聞かせいただきたいと思います。

○小泉国務大臣 なかなか重要な、でも、なかなか難しい御指摘、問題提起をいただいたと思います。

 しかし、大きく捉えれば、共生社会の実現、技能実習も特定技能も労働力の確保というところからきているわけです。今回、それを少し取り払って、もっと長く日本にいていただく、そして、日本に日本人として定着、日本に定着していただく、そういう道筋を開こう、したがって、そこで共生社会というものが一つの目的地として浮かび上がってくるわけであります。

 これまでは労働政策だったんですが、令和四年に政府が作った共生社会のロードマップ、これと今回の法案はやはり考え方がそこで接続をしていくということになるというふうに思います。

 そして、地方にやはり定着をしてもらうということも非常に重要なことでありまして、地方の協議会、これをつくって、労働者だけではなく、生活者として定着をしていただくという側面にも我々は配慮していこうと思います。これも共生社会としての側面を持ち始めていく、そういう考え方であります。

 厚労省とよく連携しながら、関係省庁とも連携しながら、法務省が共生社会の在り方についての総合調整機能をいただいているということをフルに生かしながら、全体像を更に描いていきたいと思っております。

○田中(健)委員 まさにもう移民政策そのものかと思うんですけれども、単純な労働者は受け入れないという、これまで長らく建前で続けてきました政府でありますけれども、一方で、包括的な移民政策というのも掲げていないということで、在留資格による外国人の管理というものに重きを置いてきたと思うんですけれども、今まさに大臣がおっしゃってもらったように、労働者であり地域住民であり生活者である、地域に入っていくということであろうかと思いますので、これは大きな転換となりますし、私たちも、そういう法改正なんだということを理解しないといけないなと思っています。

 実質、非熟練の労働者というのを受け入れる、そしてその人たちが一緒に住んでいく、それが本当にこの日本で実現できるのか。まだまだ、これからということでありますが、課題は多いと思っています。

 そんな中で、育成就労制度と特定技能の見直しの中で、他の在留資格はどうなるのかということであります。最終報告書では、他の外国人人材の受入れ制度についても、必要な見直しや改善に向けた検討を行うことの期待というのが示されています。政府としてはどのように検討を進めていくのでしょうか。

○丸山政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案では、昨今の我が国における労働力不足の深刻化や、国際的な人材獲得競争が激化している状況に鑑み、我が国が魅力ある働き先として選ばれる国になるため、新たに育成就労制度の創設等を行うものです。

 その際に、他の外国人材の受入れ制度との整合性にも十分に配慮する必要があると考えており、今後必要な検討、見直しを行ってまいりたいと存じます。

○田中(健)委員 今後検討というだけでありましたけれども、やはり、留学生ですとか、様々な働き方をしている人もいますし、どういうふうに外国人を位置づけるかというのは大変重要なテーマだと思いますので、進めていただければと思います。

 最後に、足立委員からもありました、マイナンバーカードなんですけれども、これは在留カードが大変に、不法就労、不法滞在する外国人が増加して、偽の、偽造の在留カードも増えているということであります。大変大きな問題になっています。

 私も、今回、マイナンバーカードと一体化すればそれもなくなるのかなと思ったら、先ほどの議論の中で、しっかりと在留カードはある、マイナンバーカードもあるということでありますので、本来ならマイナンバーカードが在留資格だというふうに一本化を、本当の意味での一本化、一枚にするということが私は必要だと思っています。それについてはできないのでしょうか。

○丸山政府参考人 お答え申し上げます。

 今般の一体化につきましては、既存の在留カードとマイナンバーカードを一枚のカードに搭載するもので、両者の法律上の性質を変えるものではございません。

 したがいまして、番号利用法上、マイナンバーカードは申請主義とされていることから、今般、外国人に一体化したカードの取得を義務づけることはしておりません。

 その上で、入管法上、中長期在留者は、新規上陸後、市町村の窓口におきまして住居地の届出をすることが義務づけられていますので、出入国在留管理庁としましては、この届出手続の際に多くの中長期在留者に特定在留カードの申請をしていただけるよう、適切な周知、広報に努めてまいりたいと思っております。

 また、偽変造の観点でございますが、特定在留カードにつきましては、マイナンバーカードをベースに作成することを予定しているため、券面には現行マイナンバーカードと同等の偽変造防止対策が講じられる予定でございます。

 また、本法案により、在留カードの券面記載事項は全てICチップに記録されることとなるため、在留カード読み取りアプリケーションによる確認も偽変造防止対策として引き続き推奨してまいりたいと思います。

○田中(健)委員 是非、私は在留カードを一本化して、マイナンバーカードが外国人の証明書だというふうにしていただけるように、申請主義であるならそれを変えればいいわけですから、是非そこは多くの皆さんの賛同を得て進めていければと思っています。

 終わります。ありがとうございました。

この記事をシェアする

著者

田中 けん

田中 けん

選挙 第51回衆議院議員選挙 2026年 (2026/02/08)
選挙区

静岡4区 61,791 票 比例 東海ブロック 国民民主党 [当選]

肩書 前衆議院議員(1期)
党派・会派 国民民主党
その他

田中 けんさんの最新ブログ

田中 けん

タナカ ケン/48歳/男

月別

ホーム政党・政治家田中 けん (タナカ ケン)2024年5月10日 衆法務委員会厚生労働委員会連合審査会

icon_arrow_b_whiteicon_arrow_r_whiteicon_arrow_t_whiteicon_calender_grayicon_email_blueicon_fbicon_fb_whiteicon_googleicon_google_whiteicon_homeicon_homepageicon_lineicon_loginicon_login2icon_password_blueicon_posticon_rankingicon_searchicon_searchicon_searchicon_searchicon_staricon_twitter_whiteicon_youtubeicon_postcode