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田中 けん ブログ

2024年5月8日 衆厚生労働委員会  議事録

2024/8/23

○田中(健)委員 国民民主党、田中健です。よろしくお願いします。

 今日は、ハンセン病についてと、障害者の法定雇用率について伺いたいと思います。

 厚労省は、一般の人を対象に、差別や偏見の実態を把握するために、初めて今回、意識調査を行ったということであります。その報告書が上がってきているということでありますが、どのようなことが明らかになり、また、その結果をどう受け止めているのかをまず大臣に伺いたいと思います。

○武見国務大臣 ハンセン病に係る偏見差別の解消のための施策検討会における提言を踏まえまして、昨年十二月にハンセン病の偏見、差別等に関する全国的な意識調査を実施いたしました。現在もハンセン病元患者や家族に対する偏見や差別があると思うと答えた者は約四割などとの結果が得られております。

 厚生労働省としては、この調査結果をしっかりと受け止めて、引き続き、啓発用パンフレットを作成をし、広報活動等を実施するなど、偏見、差別の解消に向けた取組を進めることが重要であると考えております。

○田中(健)委員 国と国会においても、この間、隔離政策の誤りを認めて謝罪をし、そして、患者や遺族が申請をすれば補償金を支払う救済制度を設けています。また、令和元年度には、患者だけでなく、家族に対しても補償金を支払う制度ができています。

 この補償金制度ですけれども、現在、どれだけの家族が請求をし、支払いが行われているのか、参考人から伺います。

○大坪政府参考人 御答弁申し上げます。

 この制度、令和元年十一月二十二日に施行されておりまして、令和六年四月十九日現在の数字で申し上げますと、ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律に基づく請求の受付件数が八千三百九十四件、このうち支払い件数が八千百四十四件でございます。

○田中(健)委員 一番直近の数、今、八千三百九十四件と聞きましたけれども、前の数を見ますと、二〇二〇年、始まって一年目は、五千三百六十八人と一年目で多くの申請がありまして、二年たった二〇二二年が七千七百十六人、そして今回、二〇二四年が八千三百人強ということで、最初は五千人と多くの申請があったけれども、なかなかこれから申請が伸びていないということであります。

 当初、厚労省は請求想定を二万四千人というふうにしていたということを聞いていますけれども、今、想定の三割ほどとなっていますが、想定より低い数にとどまっているのにはどのような理由が考えられるのか、伺います。

○大坪政府参考人 お答え申し上げます。

 今先生おっしゃいました最初の想定の二万四千、これも、当時、統計の数字があるわけではない中で、一定の条件で算出したものではございます。

 ただ一方で、現在でも少なからずまだ申請の手が挙がっていることを考えますと、請求件数の数の少ない理由につきましては、補償金の制度をまだ知らない方がいらっしゃる可能性、また、元患者の御家族であることを周囲に知られることを望まない方がいらっしゃる、また、元患者の皆様が、様々な御事情により、自身がハンセン病の元患者であることを御家族に伝えていない、こういったことから御家族の方が御自分が対象者であることを知らない、こういった可能性があるというふうに考えております。

○田中(健)委員 今、理由の中で、知られたくないということがありまして、私も患者の方からお話を聞きますと、やはり申請する上で大きな壁となっているのは、家族自身が周囲に元患者の存在を隠しているというケースがまだ多いということであります。

 補償金の申請の際には、必要な書類として戸籍謄本が必要だということでありますけれども、その戸籍謄本を取る際に、役所に取りに行かなければなりませんが、その場合、使用理由というのを聞かれる、それで周囲に知られることを恐れたり、また、他の家族に、ハンセン病のこと、自分たちに、家族にいるということを、さらに、隠している、これも知られるおそれがあるということで、申請をできないというよりも、断念をするという言い方をしていましたけれども、断念をするしかないということをお聞きをしました。

 この隠さざるを得ない状況というのが今でも続いているということが、差別がまだ続いているというあかしではないかと思っています。

 このような課題は残っている中、現状の所見とまた対策について、武見大臣、どのようにお考えか、伺います。

○武見国務大臣 ハンセン病元患者家族補償金につきましては、厚生労働省が直接、御家族のプライバシーに配慮しつつ、御家族からの請求を受け付けております。また、他の家族に知られたくない請求者には、自宅以外に連絡する、それから、厚労省からの連絡と分からないよう無地の封筒で送付するなどの配慮を行っております。

 厚生労働省といたしましては、差別の解消に向けて、啓発用パンフレットの活用や、国立ハンセン病資料館の学芸員による出張講座などの取組を着実に進めてまいります。

 また、今後も、ハンセン病元患者の家族補償金の請求に当たりましては、情報が他者に知られることがないように、プライバシーに配慮した取組を行ってまいりたいと思います。

○田中(健)委員 まずは、今、知られたくないというものに対する質問をしましたけれども、さらに、先ほどの答弁には、その時点でそのものを知らないというお話もありました。

 ハンセン病については、国が隔離政策の誤りを認め謝罪をしている、さらに、救済制度を実施しているということは国としては一義的には周知をしているんですけれども、まだ都道府県や市区町村という単位では、周知徹底、先ほど大臣からは啓発のパンフレットというのがありましたけれども、私は、まだまだ取組が少ないというか、できていないんじゃないかというふうに思っています。

 国だけですと、見ますと、補償金についての問合せは厚労省の担当課と電話番号だけ書いてあるんですけれども、それだけでありまして、やはり、各自治体にもしっかりと協力を仰ぐ、ないしは、啓発にもしっかりと共に取り組んでいくということが必要であり、実効性のある啓発活動というのがこれから求められているかと思いますが、その取組については、大臣、どのようにお考えでしょうか。

○武見国務大臣 委員御指摘のとおり、都道府県、それから市町村にも啓発活動を行っていただくこと、これは極めて重要であります。

 厚生労働省としては、都道府県や市町村が行う偏見、差別解消等への取組に対する保障事業を行っているところでもございますので、今後とも、この事業について都道府県や市町村に周知を行い、偏見、差別解消に向けた取組を進めてまいりたいと考えます。

○田中(健)委員 是非、都道府県、市区町村、取組も進めていただきたいと思います。

 先ほどの、大臣から、今回の意識調査の件の中で、現在、偏見、差別があるという人が四〇パー弱、三九%という話だったんですが、様々見ていきますと、いろいろなことが分かります。

 例えば、ハンセン病について知っている、名前は聞いたことがあるという人は九割でありまして、全く知らないという人は一割ほどで、認知はされていますけれども、例えば今の啓発活動という意味で見れば、元患者や家族が受けた被害を知っているかということでありますけれども、強制隔離政策を違憲とする判決があったことや、また、家族、患者に対する偏見、差別の被害を認める判決があったこと、これなどは七割の方が知らないということでありますし、また、戦前戦後に全てのハンセン病患者を強制隔離する官民一体の運動がなされていたことを知っているか、これも七割の人が知らないんですね。というようなものを拝見させてもらいました。

 つまり、まだまだ、もちろん、当事者、家族の人だけでなく、一般の人も知らないということが実態であります。

 ハンセン病問題の学習経験の有無を聞いたアンケートもありましたが、受けたことがない、五割弱ですね、さらに、はっきりと覚えていないを合わせると八割ということで、私も思い起こしてみれば、どこでこれを教えてもらったかな、また、学んだかなということをこの質問を作るときに考えていたんですけれども、そういうことが今回の状況で明らかになりました。

 是非、都道府県、自治体単位でも広く広報を行っていただくと言っていただいたんですけれども、この報告書の中に、最後に、やはり、国の人権教育など、さらに啓発などが住民に届いていない、それが差別根絶を阻んでいるんじゃないか、その可能性がある、改善に向けて早急な検証が必要だという指摘がされています。今までの質疑を見て、大臣にもう一度、国としての取組、特に、報告書の中で、早急な検証と取組を求めるという指摘に対してどのようにお答えいただけるのか、お聞かせください。

○武見国務大臣 ハンセン病に関わる偏見、差別の解消というものは国の責務である。そしてまた、各都道府県、市町村においてもその周知徹底にしっかりと御協力をしていただきたい。そのための周知徹底の努力というものは、厚生労働省としてもこれを徹底して行うという姿勢でございます。

 その上で、実際、委員御指摘のとおり、まだまだこうした周知徹底について十分でないという側面もあるということは真摯に受け止めて、それを更に周知徹底させる努力というのを継続して行うことが重要だと考えます。

○田中(健)委員 ありがとうございます。

 大臣からも力強いお答えをいただきましたけれども、私も、今回のこの調査報告書を見て、こういう現状なんだということを改めて確認ができましたので、是非皆さんで啓発、そして理解に努めていきたいと思います。

 さらに、家族補償法については、議員立法で成立をしたということで、今年の十一月に申請期限が切れます。先ほどですと、まだ想定の三割ということで、まだまだ、知らない、また知られたくない、様々な理由で申請ができていない御家族がおりまして、これを延長しようということで準備が超党派で進められているということもお聞きをしています。しっかりと家族に補償金が行き渡るように、私たちも超党派で力を合わせていきたいと思っています。

 ハンセン病の治療法が確立されてからも、国は、二十八年前ですね、隔離政策を継続してきました。差別や偏見、思い込みをなくしていくことに社会全体で取り組む努力が必要だと思っています。

 そんな中、最後なんですけれども、この補償金の中で、家族の方から、おなかの中にいた場合だったときの子供や、また、養子縁組した以前に生まれた子供など、家族補償法制定時に想定していなかったような新しい家族が生まれる事例が生じているということもお聞きしています。施行規則を、柔軟化によって更なる対象を拡大できないかといった要望の声もありますけれども、これについてはどのように考えればよろしいでしょうか。

○武見国務大臣 ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律は、ハンセン病訴訟の統一交渉団の皆様の御意見を踏まえて、議員懇談会で御議論をいただいた上で、議員立法として成立したものでございます。その補償金の対象者の範囲についても、この議員懇談会での議論を踏まえて規定したものと承知をしております。

 ハンセン病元患者家族に対する補償金の請求期限が今年十一月二十一日に到来するに当たりまして、この法律の取扱いについて、現在、議員懇談会を中心に御議論をいただいているものと承知をしており、厚生労働省としては、その立法府の御議論を注視しつつ、必要な対応を行ってまいりたいと思います。

○田中(健)委員 是非、議員懇談会と足並みをそろえていただきまして、前に進んでいただければと思います。ありがとうございます。

 引き続きまして、障害者の法定雇用率について伺いたいと思います。

 障害者の雇用促進法の改正によりまして、今年の四月から障害者雇用率が段階的に引き上げられています。現在は二・三%でありますけれども、これを二六年度に二・七%にまで上げるということです。

 企業の雇用される障害者の数というのは、二三年六月の直近ですと六十四万人強ということで、これは前年より四・六%増えているという結果が出ています。実は、数としては障害者雇用というのは増加をしておりまして、雇用促進法改正によって前向きにどんどんと進んでいるということが分かるんですけれども、課題となっているのは障害者の所得水準だと言われています。

 厚労省が行った五年に一度の障害者の雇用実態調査によりますと、身体障害者の平均賃金というのは月二十一万五千円、フルタイムの労働であっても二十四万八千円。全産業の労働賃金平均の額が三十万六千二百円と同じ時期の額であります。これは大きな差があります。

 障害者であっても健常者であっても、同じ仕事をしている中では同一労働同一賃金の考え方というのを適用されますし、また、賃金水準が開いてしまうのも大きな問題だと思っていますが、これに関わる理由と対応というのをお聞かせいただければと思います。

○田中政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の賃金水準の差でございますが、障害者と労働者全体を比較した場合、職務内容それから平均勤続年数などが異なっている可能性がありまして、こうした要素によりまして賃金差が生じ得るものと認識をしてございます。

 御指摘のように、障害のある方々が能力や適性を十分に発揮して活躍していただくことは非常に重要でございます。それが、賃金を含む処遇の改善にも重要であるというふうに考えてございます。

 このため、ハローワークにおきまして、個々の障害者の特性を踏まえてきめ細かなマッチング支援を実施をしておりますし、また、障害のある方、企業に雇用された後におきましても、その待遇改善を支援をしていくために、障害者を雇用する事業主に対して、短時間勤務から段階的に勤務時間を増やすことも含めて、御本人の希望、状況を踏まえた職場定着支援をハローワークで実施をしております。また、有期雇用労働者等の労働時間の延長ですとか正規雇用労働者等への転換を行った事業主に対する助成金の支給も行ってございます。

 引き続き、障害者一人一人が希望や能力に応じて生き生きと活躍できる社会の実現に向けて、努力してまいります。

○田中(健)委員 障害者の方、実際の話を聞きますと、今は出ませんでしたけれども、理由のまた一つとして挙げられるのは、やはり非正規の雇用の労働者が多いということです。合理的配慮のしやすい身体の障害であっても正社員の比率というのは五〇パーということで、さらに、精神障害や発達障害になりますとその割合は二〇%台までに下がるということで、まだまだ正規化の道が遠いと。

 今、正規化による支援や補助が出るということでありましたから、是非、正規化に向けての取組、非正規から正規雇用への取組というのを進めていただきたいと思いますし、企業によっては、先ほど言われました段階的に正規化に進めるということで、日揮のパラレルテクノロジーズさんという企業さんは、最初の三年間は有期雇用ですが、そこで安定した勤務で成果を出せれば無期雇用の正社員に転換するとか、また、障害者は習得になかなか時間がかかりますので、昇給幅を千円単位で区切ってするなどの様々な取組を今回質問するのに学ばせていただきましたので、是非そういった取組も進めて、また展開をしていただければと思っています。

 企業はそういった様々な取組をしているんですけれども、一方、行政の方はどうかというと、北海道の労働局は、三月二十七日に、法定雇用率の達成に向けた改善が見られなかったとして、道内の三十七の公的機関に適正実施勧告を実施をしました。調べてみますと、福岡県や富山県でも同じように労働局からの勧告が次々と各自治体に出されています。

 今、民間も力を合わせて障害者雇用率のアップに取り組んでいる中、行政機関がこの状態では、なかなか示しがつかないというか、やはり行政も先導してこの取組を進めていかなきゃならないと思っていますが、国においてはかなり取組を進めてきた中で、地方において取組がなかなか進まない、そういう状況を大臣はどのように認識して対応を考えているのか、伺います。

○武見国務大臣 市町村を含む公的機関は、率先して法定雇用率を達成する立場にございます。

 今般、北海道において三十七の市町村等の機関が適正実施勧告の対象となったことを含めて、市町村等の機関に適正実施勧告が行われたことは誠に遺憾でございます。

 適正実施勧告の対象となった市町村等の機関に対しましては、各労働局において、当該機関の幹部を責任者とする障害者の任用を積極的に推進する体制の整備を求めるとともに、他の市町村等における好事例を提供し、当該機関の求人充足に向けた積極対応を行うなど、直接指導と積極的な支援の実施により、障害者雇用の早期の改善を図ってまいりたいと考えます。

○田中(健)委員 大臣からも、遺憾であるということと、率先して取り組むということをお話しいただきました。

 お話を北海道の人に聞いてみますと、かなり小さい自治体ですとそもそも障害者の人がなかなかいないという状況もあったりして、簡単にはいかない現状もお聞かせいただいたんですけれども、そうはいっても、やはり、今大臣が言ったように、民間以上に公的機関が率先してやることが大切だと思いますので、是非その取組を前に進めていただければと思います。

 時間が来ましたので、質問を終わります。ありがとうございました。

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著者

田中 けん

田中 けん

選挙 第51回衆議院議員選挙 2026年 (2026/02/08)
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静岡4区 61,791 票 比例 東海ブロック 国民民主党 [当選]

肩書 前衆議院議員(1期)
党派・会派 国民民主党
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