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2023年12月4日 衆北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 議事録

2024/1/9

○田中(健)委員 国民民主党の田中健です。よろしくお願いします。

 私からは、北朝鮮向けのラジオ放送「しおかぜ」についてまず伺いたいと思います。

 総理が公言されてから、拉致被害者救出、国家の最重要課題と今日の委員会でも何度も出ておりますけれども、北朝鮮が拉致を認めてからでさえも二十一年間、拉致被害者は帰還をされておりません。被害者の親世代の皆さんも高齢化をし、亡くなられた方も多く、時間制約のある中で、御家族と拉致被害者をつなぐ唯一の手段であるのが「しおかぜ」だと言われています。

 これについては様々な、老朽化等の問題が指摘をされたり、あと要望も出ておりますけれども、これに対して、政府の考え、また具体的な支援について伺いたいと思います。

○松野国務大臣 田中先生にお答えをさせていただきます。

 北朝鮮域内への情報伝達手段が限られている中、拉致被害者の方々や北朝鮮市民、北朝鮮当局に対し、日本政府や日本国民、さらには国際社会からのメッセージを伝達する手段として、北朝鮮向けラジオ放送は極めて効果的であると考えております。

 政府としては、北朝鮮向けラジオ放送「ふるさとの風」及び「日本の風」を運営するとともに、特定失踪者問題調査会との間の業務委託契約を通じ、調査会が運営する北朝鮮向けラジオ放送「しおかぜ」の番組の中で政府メッセージの送信を行う等、調査会と連携してきています。

 これまでも、「しおかぜ」に関する特定失踪者問題調査会への委託業務に関し、その放送時間や放送回数を拡大するとともに、委託業務の拡大に伴い、関連予算を増額してきました。具体的には、令和四年度には、令和三年度の二千九百七十九万円から四千百二十九万円に大幅に増額し、事業開始時の平成二十七年度と比較して約四倍の予算を手当てしており、令和五年度も同額を手当てしています。

 今後とも、調査会と連携して、北朝鮮向けラジオ放送の充実強化ができるよう、しっかりと取り組んでまいります。

○田中(健)委員 ありがとうございます。

 この「しおかぜ」は唯一の交信手段ということで今御答弁いただきましたけれども、実際、通信機器の更新や老朽化などは、NHKの予算とも連携をすることで、是非そこは、政府が主導して北朝鮮に毅然とした態度を、今もはっきりと申し上げていただきましたが、示していただきたいと思っています。

 次は、最近の動きについても伺いたいと思っています。

 在日韓国大使が、十一月三十日、拉致被害者の曽我ひとみさんと面会をいたしました。新潟市と佐渡市の拉致現場の視察も行って、この際に、大使は、拉致問題の解決には日韓が力を合わせるべきという考えを示しました。

 韓国は、拉致問題について日韓で協力すべきだと思っているようですが、これまでの動きを見ますと、韓国自体は、自国の拉致問題自体には解決に熱心であるとは言い難いという認識を持っています。そういう中で、どのような日韓関係の中での連携ができるのか、拉致問題に関して日韓が協力する意義についてをそれぞれ大臣に伺いたいと思います。

○上川国務大臣 拉致問題の解決のためには、我が国自身の主体的な取組に加えまして、国際社会と緊密に連携することも重要でございます。

 こうした観点から、御指摘の事例を含めまして、韓国政府から拉致問題について一貫した理解と支持が表明されているということにつきましては高く評価をしております。

 韓国政府は、尹大統領の下で、北朝鮮による自国民の拘束者問題を優先課題として取り組んでいると承知をしております。

 本年八月十八日のキャンプ・デービッドでの日米韓首脳会合では、岸田総理とバイデン大統領及び尹大統領との間で、拉致問題、抑留者問題等及び帰還していない捕虜の問題の即時解決を含め、人権、人道問題に取り組んでいくということで一致をいたしました。

 政府といたしましては、引き続き、韓国等とも緊密に連携をしながら、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で行動してまいりたいと考えております。

○松野国務大臣 お答えをいたします。

 外務大臣からもお答えをしたとおり、拉致問題の解決のためには、我が国の取組に加え、国際社会との緊密な連携も重要であります。

 韓国との間でも、本年八月に行われた日米韓首脳会合を含め、様々な機会に、拉致問題を含む北朝鮮への対応について緊密に連携していくことを確認しています。

 私自身も、昨年十二月十二日に李信和韓国政府北朝鮮人権国際協力大使、今年三月二十三日に権寧世韓国統一部長官による表敬を受け、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を求め、支持を得るとともに、両国間で緊密に連携していくことを確認いたしました。

 全ての拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向けて、引き続き、韓国を含む国際社会と緊密に連携していく考えであります。

○田中(健)委員 尹大統領に替わりましてから日韓関係もよくなったと先ほども話がありましたし、今回も、この拉致問題についても日韓での連携が進んでいくということであります。

 是非、先ほども太さんからもありましたけれども、更に突っ込んだ関係と緊密な連携を取っていただきまして、前に進めていただきたいと思いますし、今それぞれ拉致担当大臣と外務大臣にお聞きをしましたのは、お二人の連携が非常に重要だと思っておりますので、あらゆる連携を進めていただきたいということを要望したいと思います。

 引き続きまして、またこれも最近の動向についてですが、十一月十五日にも国連総会の第三委員会で北朝鮮人権決議が採択をされました。決議案は、拉致問題に深刻な懸念を表明して、全ての拉致被害者の即時帰国を実現するように北朝鮮に求める内容であり、日本政府からも、一刻の猶予もないというような演説もありました。

 そうはいっても、この決議はもう十九年連続となります。何か毎年の恒例行事のようになってしまっているような感もありますけれども、この決議により、これまでどんな成果があったのか、また、拉致問題にどのような前進が見られたのか、政府の見解を伺います。

○上川国務大臣 十一月十五日に、人権問題等を扱う国連総会第三委員会におきまして、EUが提出国となり、我が国を含む六十二か国が共同提案国となった北朝鮮人権状況決議が十九年連続で採択されたところであります。

 国連全加盟国が参加をする国連総会の第三委員会におきまして、拉致問題に関する記述がしっかりと記載されている同決議がコンセンサス採択されたことは、拉致問題等を始めとする北朝鮮の人権状況について国際社会が強い懸念を有していることの表れであり、大きな意義があると考えております。

 岸田内閣の最重要課題であります拉致問題の解決に向けたメッセージを国際社会が継続して発出することは極めて重要と考えます。本決議が、今後、国連総会本会議において採択されることを期待しております。

 引き続き米国等とも緊密に連携してまいります。

○田中(健)委員 確かに継続も大事なんですけれども、同時に解決も大事でありまして、もう十九年間、また来年も二十年目かと言われないように、是非とも前に進めていただきたいと思っています。

 総理の最重要課題としてこの委員会でも何度も議論が進められておりますが、しかしながら、前進が具体的に見えない中、今年も一年が過ぎようとしております。特に、北朝鮮は、拉致問題は既に解決されている、完全に終わった問題だとする主張を続けておりまして、拉致被害者に向けた道筋をなかなかつくり出すことが今できていません。

 米中韓、先ほど日韓の連携もお話しいただきましたけれども、緊密に連携しながら、北朝鮮との対話の糸口を見出すことが必要だと思っています。そのためには、やはり拉致担当大臣が官房長官であるということが大変重要だと思っています。各省庁をまとめ、総合調整をして、指示をして、そして一つの結果に結びつけていくということが求められます。

 最後に、官房長官から、その決意に向けての答えを是非一言いただければと思っています。

○松野国務大臣 お答えをさせていただきます。

 これは先生方からも御指摘、御提言をいただいておりますとおり、拉致問題の解決に向けては、まずは日本が主体的に行動を取ることが第一でありますが、同時に、国際社会の世論形成の中で、国際社会からの後押し、協力をいただくということも重要であります。

 この両面にわたって、今後とも、まず結果を出していくんだ、先ほども申し上げましたけれども、この問題は時間的制約のある人道問題なんだという意識をしっかりと踏まえながら行動していきたいと考えております。

○田中(健)委員 ありがとうございます。

 時間ですので、終わります。

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著者

田中 けん

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