2026/8/20

子どもの支援活動に取り組んでいる方から、考えさせられる話を聞きました。
家庭で十分に食事を与えられていない子どもがいる。
お腹が空き、食べ物を求めて問題行動につながってしまう子どももいる。
私は、その話を聞いて、
「西原町ではどうなんだろう?」
と考えました。
調べてみると、西原町でもネグレクトや子どもの貧困、食事支援は決して無関係な問題ではありませんでした。
ただし、
「西原町には食べるために万引きをしている子どもが何人いる」
といった最新の具体的な数字は、公開されている資料からは確認できません。
だからこそ私は、事実を大きく見せるのではなく、
「見えていない子どものSOSを、どうすれば早く見つけられるのか」
を考えたいと思っています。
西原町の児童虐待に関する案内では、虐待が疑われる子どものサインとして、
「食べ物への執着が強い」
「いつもお腹を空かせている」
といった様子も挙げられています。
また、ネグレクトとは、子どもに適切な世話をしないことなどを指します。
もちろん、
お腹が空いている子どもが、すべてネグレクトを受けているわけではありません。
経済的に厳しい家庭もあります。
保護者が病気になっていることもあります。
仕事や家庭の事情で、十分に子どもへ目が届いていない場合もあるでしょう。
だから私は、
子どもの様子だけを見て、家庭を決めつけるようなことはしたくありません。
大切なのは、
「何か困っていることはないかな?」
と気づくことだと思っています。
例えば、子どもが食べ物を盗った。
友達の物を取った。
暴言を吐いた。
授業を邪魔した。
そういう行動があれば、当然、してはいけないことは教えなければなりません。
そして、被害を受けた子どもを守ることも必要です。
でも私は、
そこで終わってはいけない
と思っています。
「なぜ、その行動をしたのか」
まで見る。
もし、
家で食事を与えられていない。
夜遅くまで一人で過ごしている。
家庭で強いストレスを抱えている。
安心して帰れる場所がない。
という背景があるのであれば、
問題行動そのものが、
「助けてほしい」というSOSの表れ
かもしれません。
国内外の研究では、子どもの虐待・ネグレクト経験と、その後の非行や問題行動との間に関連があることが報告されています。
ただし、ここはとても大切です。
ネグレクトを受けた子どもが、非行に走ると決まっているわけではありません。
問題行動を起こさず、自分の中に苦しみを抱える子どももいます。
いじめを受ける側になったり、自分を責めたり、孤立したりする場合もあります。
だから私は、
ネグレクトを受けた子どもを「将来問題を起こす子」と見ることには反対です。
そうではなく、
困難な環境にいる子どもほど、早い段階で支えてあげる必要がある。
そう考えたいです。
一方で、支援が必要な子どもの問題行動によって、
他の子どもが傷つく。
物を取られる。
いじめられる。
授業が落ち着かなくなる。
問題行動に巻き込まれる。
といったことが起こる可能性もあります。
その場合、
「本人もかわいそうだから」
という理由で、周囲の子どもが我慢する必要はありません。
困っている子どもを支えることと、周囲の子どもを守ることは、両方必要です。
私は、この二つは対立するものではないと思っています。
むしろ、
問題が大きくなる前に本人を支援できれば、
本人が苦しまなくて済む。
周囲の子どもも傷つかなくて済む。
先生の対応負担も減る。
家庭にも早く支援が届く。
早期支援は、その子本人だけではなく、学校全体を守ることにもつながります。
私は、
子どもが問題を起こしてから、
警察。
学校。
行政。
が動くのでは遅い場合もあると思っています。
その前に、
「最近いつもお腹を空かせているな」
「急に服装が汚れるようになったな」
「家に帰りたがらないな」
「最近、急に荒れるようになったな」
という小さな変化に気づく。
そして、
問題が起きる前に支援へつなぐ。
こちらに力を入れたいです。
私はこれを、
「問題行動の早期発見」ではなく、「子どものSOSの早期発見」
と考えたいと思っています。
西原町では現在、家でも学校でもない、子どもが安心して過ごせる「こどもの居場所」づくりが進められています。
町内には複数の「こどもの居場所」があり、
家族が帰ってくるまで一人で過ごしている子。
一人でご飯を食べている子。
一人で勉強している子。
なども想定した取り組みが行われています。
また、西原町では、経済的に困難な家庭の子どもなどを対象とした支援も行われており、これまでには「こどもの居場所」で学習支援とともに軽食などの食事支援が行われた事例もあります。
私は、
新しい施設をたくさん作ることから始めなくてもいい
と思っています。
まず、今ある仕組みをもっと強くする。
そこから始めたいです。
本当に困っている子ほど、
「家でご飯を食べさせてもらっていません」
とは言えないかもしれません。
周りに知られるのが恥ずかしい。
親に怒られるのが怖い。
そもそも自分の家庭がおかしいと思っていない。
いろいろな事情が考えられます。
だから、
「困窮家庭の子だけ食べられます」
という仕組みにすると、利用しにくくなる可能性があります。
例えば「こどもの居場所」に行けば、
みんなと一緒に軽食を食べられる。
特別な理由を言わなくてもいい。
誰が支援を受けているのか、周囲から分かりにくい仕組み
にすることが大切だと思います。
「助けてもらっている子」という印を付けない。
私は、その配慮を大切にしたいです。
学校がある日は、学校給食があります。
しかし、
夏休み。
冬休み。
春休み。
には給食がありません。
学校給食が、家庭の事情にかかわらず子どもが確実に食べられる一食になっている家庭もあります。
だから私は、
長期休暇中の食事支援
についても考えたいです。
例えば、
既存の「こどもの居場所」と連携する。
地域団体や民間企業、飲食店などの協力を募る。
フードバンクなどにつなぐ。
必要に応じて、弁当や軽食を提供する。
いきなり大規模に始めるのではなく、
どの地域で、どの程度の需要があるのかを調べながら小さく始める。
そんな方法も考えられます。
ここは非常に重要です。
毎日お腹を空かせている子どもへ食事を渡す。
それ自体は必要です。
でも、
その子が家庭へ帰れば、また同じ状態になるのであれば、
根本的な解決にはなりません。
だから、
食事支援を、家庭支援への入口にもする。
必要に応じて、
こども家庭センター。
学校。
スクールソーシャルワーカー。
児童相談所。
福祉サービス。
医療。
などにつなぐ。
西原町にはすでに、0歳から18歳までの子どもと家庭について、虐待、貧困、ヤングケアラーなどを含めて相談できる「こども家庭センター」があります。
私は、この既存の仕組みを中心に、
「食べさせる支援」から「家庭そのものを支える支援」へ
つなげたいです。
子どもの変化に最も気づきやすい場所の一つは、学校です。
しかし、
「先生が全部見つけてください」
では、先生の負担が増えるだけです。
新しい政策を始めるなら、
その仕事を誰が担うのかまで考える必要があります。
担任だけで抱えない。
養護教諭。
スクールソーシャルワーカー。
こども家庭センター。
こどもの居場所。
地域の民生委員・児童委員。
必要に応じて児童相談所。
それぞれをつなぐ。
先生は、
「少し気になる」
という情報を伝える。
その後の家庭への支援は、専門職を中心に対応する。
学校に仕事を増やすのではなく、学校から支援につながりやすくする。
私は、こちらを目指したいです。
これは慎重な制度設計が必要ですが、将来的には検討する価値があると思います。
例えば、
スーパーやコンビニなどで、子どもが食べ物を盗ってしまった。
もちろん、窃盗という行為そのものへの対応は必要です。
でも、その子が明らかに空腹で、
「家でご飯を食べていない」
という事情が見えてきたとき、
そこで、
「万引きした子」
だけで終わるのではなく、
「この子や家庭に、何か支援が必要なのではないか」
という視点を持つ。
もちろん、店舗が家庭を調査するような仕組みにしてはいけません。
誤解や個人情報の問題もあります。
しかし、必要なケースで専門機関へ相談できる、分かりやすい窓口や連絡方法を周知することは考えられると思います。
問題行動への対応と、子どもの保護を切り離さない。
そういう視点も必要ではないでしょうか。
子どもの頃に必要な支援を受けられなかった。
その結果、
学校へ行けなくなる。
人間関係がうまくいかなくなる。
問題行動が増える。
そして大人になってからも生活が安定しない。
そうなってから支援するより、
子どものうちに支えた方がいい。
私はそう思います。
もちろん、
「将来犯罪を起こすかもしれないから助ける」
という考え方ではありません。
子ども自身が、
安心して食べられる。
安心して寝られる。
安心して学校へ行ける。
それ自体が大切です。
そして結果として、
周囲の子どもたちも安心して学校生活を送れる。
先生も落ち着いて教育できる。
家庭も孤立しにくくなる。
一人の子どもを早く支えることが、町全体の安心につながります。
私は、この政策で一番気をつけたいことがあります。
それは、
ネグレクトを受けている子どもへの偏見を生まないことです。
「家庭環境が悪い子は怖い」
「非行に走るかもしれない」
「うちの子と遊ばせたくない」
そんな見方が広がれば、その子はさらに孤立してしまいます。
それでは逆効果です。
問題なのは、
子どもそのものではありません。
子どもが置かれている環境です。
環境を少し変える。
食べる場所をつくる。
話を聞いてくれる人をつくる。
安心して過ごせる場所をつくる。
必要なら家庭そのものを支援する。
そうすることで、子どもの未来は変えられる可能性があります。
万引きをした後。
誰かを傷つけた後。
学校へ来なくなった後。
家庭が完全に壊れた後。
そこまで待ちたくありません。
その前に、
「最近、ご飯食べてる?」
「家で困ってない?」
「ここに来たら一緒に食べよう」
と誰かが声をかける。
私は、
問題が起きてから叱る町ではなく、問題が起きる前に支えられる町にしたい。
西原町には、すでに「こどもの居場所」も「こども家庭センター」もあります。
ゼロから始める必要はありません。
今ある仕組みをつなぐ。
食事支援を充実させる。
SOSを見つけやすくする。
そして、家庭支援までつなげる。
お腹を空かせた子どもを、ひとりにしない。
その子自身のために。
一緒に学ぶ子どもたちのために。
そして、西原町全体の未来のために。
私は、そんな子ども支援を考えていきたいと思っています。
西原町「こどもの居場所について」
西原町「こどもたちを虐待から守るために」
西原町「西原町こども家庭センターについて」
西原町「こども貧困緊急対策支援事業」
こども家庭庁「児童養護施設児童等調査」
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カワキ ヤスユキ/41歳/男
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