2026/1/31

「この手続きのためだけに、役場まで行かないといけないの?」
「また住所と名前を書くの?」
「この申請、スマホからできないのかな?」
役場での手続きについて、そんなことを感じた経験がある方もいるのではないでしょうか。
私は高校で情報技術の基礎を学び、その後、台湾大学でコンピューターサイエンスの応用を学びました。
現在は西原町内にて会社を経営しています。
だからこそ、行政でITを活用するときに大切なのは、
新しいシステムを導入することそのものではない
と考えています。
目的は、もっとシンプルです。
町民の手間を減らす。
そして、
職員の仕事を少しでも楽にして、人にしかできない仕事へ時間を使えるようにする。
そのためにITを使いたいと思っています。
まず、現在の西原町が何もしていないわけではありません。
西原町では、電子申請システム「LoGoフォーム」を利用し、スマートフォンやパソコンから行政手続きを行える環境づくりが進められています。
例えば、保育所・こども園の入所申込みではオンライン申請が導入され、24時間申請できる仕組みがあります。
マイナポータルを利用した転出届や、国民年金関係の電子申請などにも対応しています。
住民票や印鑑登録証明書、所得証明書などについても、条件を満たせばコンビニで取得できます。
私は、こうした取り組みを評価したうえで、
「もっと町民にとって使いやすくできないか」
という視点を加えたいと思っています。
行政手続きの中には、本人確認や相談など、どうしても対面で行った方がよいものがあります。
それは残すべきです。
でも一方で、
「この手続きは、本当に役場まで来てもらう必要があるのだろうか?」
と、一つひとつ考えてみる余地はあると思います。
申請書を提出するだけ。
書類を受け取るだけ。
簡単な変更を届け出るだけ。
そういった手続きまで、平日の昼間に役場へ行かなければならないとすれば、仕事をしている方や、小さな子どもを育てている方にとって負担になります。
オンラインで済ませられるものはオンラインへ。
対面で相談したい方には、これまで通り窓口を残す。
「オンラインか窓口か」を行政側が一方的に決めるのではなく、町民が選べるようにする。
私は、そんな役場を目指したいです。
行政手続きをすると、
氏名。
住所。
生年月日。
電話番号。
同じような情報を、何度も書くことがあります。
もちろん、法律や個人情報保護のルール上、簡単には共有できない情報もあります。
だから、
「一度書けば、すべての手続きで自動的に使える」
と簡単に言うつもりはありません。
でも、
制度上できる範囲で、同じことを何度も書かなくてもいい仕組みにできないか。
これは一つひとつ検討する価値があると思っています。
オンライン申請で事前に入力しておき、窓口では内容を確認するだけ。
すでに行政が持っている情報について、法令上利用できる範囲で再入力を減らす。
そうした小さな改善でも、町民の負担は変わります。
私がITを活用して減らしたいものの一つが、
「何もせずに待っている時間」
です。
例えば、手続きによっては、
自宅で事前に入力する。
必要な書類を事前に確認する。
窓口では本人確認と最終確認だけをする。
そんな形にできれば、役場での滞在時間を短くできる可能性があります。
さらに、
予約できる。
混雑状況が分かる。
必要な持ち物をスマートフォンで確認できる。
こうした仕組みも考えられます。
派手なITではありません。
でも、
町民が役場で過ごす時間を少しでも短くできるのであれば、それも立派な行政改革です。
私は、こういうところを大切にしたいと思っています。
行政のIT化という話をすると、
「AIやシステムを導入して、職員を減らすの?」
と思われる方もいるかもしれません。
私は、そこを目的にはしたくありません。
むしろ、
職員の時間を生み出すためにITを使いたい。
と考えています。
例えば、
紙の申請書に書かれた情報を、職員がパソコンへ入力する。
同じ内容を別のシステムにも入力する。
定型的な問い合わせに何度も回答する。
書類を探す。
データを集計する。
こうした仕事の中に、ITで減らせるものがないかを探していく。
そして、生まれた時間を、
介護について相談したい人。
子育てに悩んでいる人。
生活に困っている人。
制度について詳しく聞きたい人。
そうした方々と向き合う時間に使う。
私は、
機械にできる仕事は機械へ。
人にしかできない仕事は人へ。
という考え方が大切だと思っています。
ここは、特に大切にしたいところです。
IT化というと、
何千万円、何億円という大きなシステムを導入するイメージを持たれることがあります。
でも私は、
IT化=高額なシステムを購入すること
だとは考えていません。
すでにあるサービスを利用する。
今あるシステムをもう少し便利に使う。
紙の作業を一つ減らす。
入力作業を一つ減らす。
問い合わせを一つ減らす。
単純な集計作業を自動化する。
こうしたことも立派なIT活用です。
大切なのは、
「最新のシステムだから導入する」
ではありません。
導入することで、本当に町民や職員が楽になるのか。
そこを見ることだと思っています。
会社を経営していると、
「最初はいくらか」
だけで設備やサービスを選ぶことはできません。
導入費。
毎月の利用料。
保守費用。
更新費用。
職員への研修費用。
別のシステムへ移行するときの費用。
こうしたものまで含めて考える必要があります。
行政システムも同じだと思います。
最初の導入費が安くても、その後の維持費が高ければ、結果として町の負担が大きくなることがあります。
逆に、多少導入費がかかっても、長期間使うことで作業時間や維持費を減らせる場合もあります。
だから私は、
「いくらで買えるか」だけではなく、「5年、10年使ったときにいくらかかるのか」まで見る。
そんな視点を町政に持ち込みたいと思っています。
もう一つ、大事なことがあります。
今ある仕事を、そのままシステムに置き換えるだけでは、本当の業務改善にならないことがあります。
例えば、
紙で5回確認している仕事を、そのままパソコンで5回確認する。
これでは、紙が画面になっただけです。
IT化する前に、
「そもそも、この確認は5回必要なのか?」
と考える。
使われていない書類はないか。
同じ情報を二重に入力していないか。
昔から続いているという理由だけで残っている作業はないか。
仕事そのものを整理したうえでITを使う。
私は、その順番が大切だと思っています。
一方で、
「全部スマホにすればいい」
とも考えていません。
スマートフォンが苦手な方もいます。
パソコンを持っていない方もいます。
対面で説明を聞いた方が安心できる方もいます。
障がいなどによって、デジタル手続きが利用しづらい方もいます。
だから、
オンライン化したから窓口をなくす
という考え方ではなく、
オンラインでできる人にはオンラインを使ってもらう。
そうすることで窓口の混雑を減らし、
窓口を必要としている人には、今まで以上に丁寧に対応できるようにする。
私は、こちらを目指したいと思っています。
デジタル化は、人を切り離すためではありません。
人と向き合う時間を増やすために使うもの。
そう考えています。
西原町では、行政改革の中でもデジタル技術を活用した業務改善や自治体DXを進める方向性が示されています。
だから私は、
「今までの西原町は何もやっていない。私がIT化する」
と言うつもりはありません。
そうではなく、
今進んでいる取り組みを、町民目線でもう一歩前へ進めたい。
そのために、自分がこれまで学んできたITの知識や、会社を経営してきた経験を活かしたいと思っています。
もちろん、町議会議員が役場のシステムを直接つくったり、契約を決めたりするわけではありません。
実際に事業を執行するのは行政です。
議員としてできるのは、
町民から不便な手続きを聞く。
現場の職員から課題を知る。
予算や決算を確認する。
本当に必要なIT投資なのかを見る。
他の自治体の事例を調べる。
そして、
「ここはもっと便利にできないか」
と議会から提案し、問い続けることです。
私は、その役割を果たしたいと思っています。
私はコンピューターを学んできました。
でも、町民の皆さんに、
「DXとは何か」
「クラウドとは何か」
「AIとは何か」
を覚えてもらいたいわけではありません。
町民から見れば、大切なのはもっと簡単なことだと思います。
前より役場へ行かなくてよくなった。
前より書類を書く量が減った。
前より待たなくなった。
前より分かりやすくなった。
そして職員から、
「前より町民と話す時間が増えた」
と言ってもらえる。
それができたなら、私は行政のIT化は成功だと思います。
新しいシステムを入れた。
AIを導入した。
オンライン申請を増やした。
それだけを成果にはしたくありません。
その結果、
町民の手間がどれだけ減ったのか。
職員の作業がどれだけ減ったのか。
その時間を、何に使えるようになったのか。
そこまで確認したいと思っています。
ITは目的ではありません。
町民にも、職員にも、少しでもやさしい役場をつくるための道具です。
行政のIT化は、町民を楽にするため。
そして、
人にしかできない仕事に、人がもっと時間を使える西原町へ。
私は、自分がこれまで学んできたことを、そんな町づくりに活かしたいと思っています。
かわき保幸
西原町「電子申請」
https://www.town.nishihara.okinawa.jp/site/nabi/11458.html
西原町「令和8年度 保育所・こども園等入所募集」
https://www.town.nishihara.okinawa.jp/soshiki/8/10758.html
西原町「マイナンバーカードの利活用について」
https://www.town.nishihara.okinawa.jp/soshiki/6/10811.html
西原町「コンビニ交付について」
https://www.town.nishihara.okinawa.jp/soshiki/6/1723.html
西原町「第8次西原町行政改革大綱」
https://www.town.nishihara.okinawa.jp/uploaded/attachment/7241.pdf
西原町「行政改革推進委員会」
https://www.town.nishihara.okinawa.jp/uploaded/attachment/7361.pdf
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カワキ ヤスユキ/41歳/男
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