2026/7/27
これまで、東村山市の道路率や道路平均幅員、市民意識調査などから、東村山の道路と交通環境について見てきました。
道路が比較的狭く、生活道路や安全な交通環境に対する市民満足度も低い。
それならば、
「道路をもっと広げればいい」
と思うかもしれません。
しかし、現実には、そう簡単ではありません。
東村山は、住宅地が広がったあとに道路整備の必要性が高まってきた地域も多いまちです。すでに住宅や店舗が建ち並んでいる場所で道路を広げようとすると、さまざまな課題が生じます。
たとえば、
・道路用地の取得
・沿道にある建物の移転
・多額の事業費
・東京都をはじめとする関係機関との調整
などです。
土地の所有者や地域住民との合意形成も必要になります。
都市計画道路のような大規模な整備だけでなく、歩道を新たに設置したり、交差点を改善したりする場合でも、限られた道路空間をどのように使うかという難しい判断があります。
そのため、道路整備にはどうしても長い時間がかかります。
もちろん、時間がかかるからといって、道路整備を諦めてよいわけではありません。
通学路や交通量の多い道路、歩行者や自転車が危険を感じる場所などについて、優先順位を明確にし、できることから着実に改善していく必要があります。
一方で、道路が整備されるまでの間、移動に困っている人の暮らしを、そのままにしておくこともできません。
車を運転できない方。
駅やバス停まで歩くことが難しい方。
買い物や通院の移動に不便を感じている方。
こうした方々にとって、移動の課題は、将来の道路整備を待てばよいというものではなく、今の生活に関わる問題です。
だからこそ、道路整備を進めることと並行して、新たな「暮らしの足」を考えていく必要があります。
たとえば、
・近距離の移動を支えるシェアサイクル
・地域の実情に合わせた予約型乗合交通
・路線バスやグリーンバス、タクシーとの連携
・鉄道駅や公共施設、商業施設への乗り継ぎの改善
など、さまざまな方法が考えられます。
ただし、一つの交通手段ですべての地域やすべての人の課題を解決することは難しいと思います。
駅に近い地域と遠い地域では、必要な移動手段が違います。高齢者、子育て世代、通勤・通学する人でも、困っている場面は異なります。
大切なのは、「この交通手段を残すこと」を目的にするのではなく、市民が必要な場所へ移動できる環境をどうつくるかという視点です。
道路を整え、安全に歩ける環境をつくる。
その一方で、道路整備だけではすぐに解決できない移動の課題を、公共交通や新たな移動サービスで支える。
道路整備と移動支援。
この二つは、どちらか一方を選ぶものではありません。
長期的な道路整備を着実に進めながら、今の暮らしを支える移動手段も充実させていく。
この二つを「両輪」で進めることが、東村山の地域特性に合った交通政策につながるのではないでしょうか。
皆さんの地域では、道路の整備と日々の移動について、どのような課題を感じていますか。
「この道を安全にしてほしい」
「駅やスーパーまでの移動手段がほしい」
「こんな仕組みがあれば便利」
といった地域の声を、ぜひお聞かせください。
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サトウ ミズキ/46歳/男
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