2026/7/20
私の住む平野区は、古くからものづくりの魂が息づく町です。
町工場から聞こえる機械の音や油の匂いは、
大阪の経済を土台で支えてきた「誇り」そのものと言えます。
しかし、現在その現場では極めて深刻な事態が進行しています。
大阪府全体の統計を見ても、大工や製造業に携わる熟練職人の数は年々減少しており、
特に大阪における減少率は全国平均を上回るペースで加速しています。
この「技術の空洞化」という不具合は、単なる人手不足にとどまりません。
長年培われてきた熟練の技が次世代に引き継がれることなく途絶えてしまうことは、
平野区の、そして大阪の産業基盤を根底から揺るがす大きな故障です。
私は25年以上にわたり金型製作の現場で働き、自らも会社を経営する中で、この危機を肌で感じてきました。
現在、大阪市でも中小企業向けにDXの導入支援や人材育成プログラム、セミナーなどが実施されています。
もちろん、これらは必要な施策ではありますが、実務の視点で見れば、大きな課題が残されています。
それは「現場との距離」です。
日々、厳しい納期とコスト競争の中で戦っている町工場の経営者や職人にとって、
役所やセンターで開催される座学のセミナーに足を運ぶ時間を捻出することは容易ではありません。
私が提唱したいのは、机上の理論ではない「現場伴走型」の支援体制への転換です。
最新のITツールを導入する際も、単に汎用的なソフトを勧めるのではなく、
専門家が直接工場に入り、その工場の古い機械や特有の工程に合わせた「使える技術」の実装を共に行う。
また、職人の勘や経験をデータ化し、短期間で若手が即戦力になれるような科学的な教育カリキュラムを、
現場の作業と並行して構築していく。
こうした、現場の汗と油にまみれた「生きた支援」こそが、今まさに求められている実務です。
これまでの大阪の政治は、派手な巨大開発や看板政策の議論に多くのエネルギーが割かれてきました。
しかし、街の活力を維持するために本当に大切なのは、
こうした目立たない、しかし切実な地場産業の不具合を一つひとつ丁寧に取り除いていく作業です。
特定の陣営の論理で賛成・反対を繰り返すのではなく、
平野区の製造業を20年後、50年後にどう残していくのかという冷徹な計算に基づいた議論を再起動させなければなりません。
私は企業献金を一切受け取らず、特定の組織の顔色をうかがう必要のない立場で、この街の未来を検証し続けます。
行政の予算が、単なる「ポーズとしての支援」ではなく、職人の皆さんの腕を支え、
次の世代が「ものづくりで生きていく」という誇りを持てる環境づくりに正しく投じられているか。
その執行プロセスを透明化し、市民の皆さんに納得いただける答えを出していきます。
言葉だけの改革ではなく、現場の実感に基づいた着実な前進を。
平野区の町工場に再び力強い響きが戻り、若い技術者が育つ未来を、皆さんと共に切り拓いていく決意です。
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