2026/9/12

こんにちは。鴻巣市議会議員の中西こうじろうです。
8月31日、令和8年9月鴻巣市議会定例会が開会しました。
会期は9月25日までです。今議会には、令和7年度決算、物価高騰対策、学校のICT端末更新、下水道使用料の改定など、議案第55号から第83号までの29議案が提出されています。
9月議会は、前年度に市がどのように税金を使い、どのような成果や課題があったのかを確認する「決算議会」でもあります。
市民生活に関係の深い内容を中心に、主なポイントをご紹介します。
物価高騰対策として、現在実施している水道基本料金の4か月分の免除を、さらに2か月延長し、合計6か月分とする補正予算案が提出されました。
あわせて、次の支援も盛り込まれています。
今回の物価高騰対策に関する補正予算額は1億6,218万円です。
家計の負担軽減に直結する内容ですが、対象となる製品、補助額、申請時期など、制度の使いやすさまで確認することが大切です。
市民生活への影響が特に大きいのが、令和9年10月1日から下水道使用料を改定する条例案です。
市は、施設の維持管理や更新を続け、将来にわたって公共下水道を安定して提供するため、基本料金と超過料金を平均約32%引き上げる案を示しています。
市の資料による月額の試算は、次のとおりです。
| 世帯人数の目安 | 現行 | 改定案 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| 1人 | 1,584円 | 2,094円 | 510円 |
| 2人 | 3,355円 | 4,435円 | 1,080円 |
| 3人 | 4,620円 | 6,107円 | 1,487円 |
| 4人 | 5,379円 | 7,110円 | 1,731円 |
※使用水量によって実際の金額は異なります。
下水道は、衛生的で安全な暮らしに欠かせないインフラです。一方、物価高が続く中で、家計への影響も小さくありません。
なぜ今この改定が必要なのか、経営改善の取組は十分か、改定幅や実施時期は適切かを丁寧に確認していきます。
小・中学校のICT環境更新に伴い、児童生徒への配付分と予備機を含む学習者用端末8,911台と本体カバーを購入する議案も提出されています。
契約予定額は約4億1,659万円です。
このほか、指導者用端末、学校共有用端末、図書システム機器、通信回線機器なども更新されます。
令和7年度一般会計決算は、次のとおりです。
令和7年度には、主に次の事業が実施されました。
財政の健全性を示す指標は基準を下回っていますが、経常収支比率は94.6%です。
簡単にいえば、毎年継続して入る一般財源の多くが、人件費や扶助費などの経常的な経費に充てられている状態です。財政が直ちに危険ということではありませんが、新しい事業や緊急課題に使える余力は決して大きくありません。
市の会計には、一般会計のほかに、特定の収入を特定の事業に使う「特別会計」があります。
例えば、国民健康保険税は国民健康保険事業に、介護保険料は介護保険事業に使われます。家計に例えると、目的ごとに分けて管理する財布のようなものです。
令和7年度の主な特別会計決算は、次のとおりです。
| 特別会計 | 歳入 | 歳出 | 実質収支 |
|---|---|---|---|
| 国民健康保険 | 約111億1,847万円 | 約108億9,612万円 | 約2億2,235万円 |
| 介護保険 | 約104億7,910万円 | 約100億6,048万円 | 約4億1,863万円 |
| 北新宿第二土地区画整理 | 約6億9,973万円 | 約5億5,399万円 | 約1億4,574万円 |
| 広田中央特定土地区画整理 | 約9,069万円 | 約6,518万円 | 約2,551万円 |
| 後期高齢者医療 | 約21億1,430万円 | 約21億1,376万円 | 約54万円 |
すべての特別会計で黒字となっています。
国民健康保険事業の歳出は、療養給付費の減少などにより、前年度から約2.7%減少しました。
一方、介護保険事業の歳出は、居宅介護サービスや施設介護サービスの給付費などが増え、前年度から約0.8%増加しています。
高齢化が進む中、介護サービスの利用と給付費は、市の財政を考えるうえでも重要な課題です。必要なサービスを維持しながら、介護予防や健康づくりを進めていく必要があります。
また、一般会計から特別会計や公営企業会計への繰出金等は、合計約39億63万円です。
特別会計は別の財布ですが、保険料などだけではなく、市税などを財源とする一般会計からも支えられています。
水道、公共下水道、農業集落排水は、料金収入を基本として運営する公営企業会計です。
令和7年度の収益的収支は、次のようになっています。
| 会計 | 収益的収入 | 収益的支出 | 純利益 |
|---|---|---|---|
| 水道事業 | 約21億9,860万円 | 約20億4,936万円 | 約1億4,923万円 |
| 公共下水道事業 | 約24億8,348万円 | 約24億7,250万円 | 約1,098万円 |
| 農業集落排水事業 | 約1億6,480万円 | 約1億5,613万円 | 約866万円 |
※消費税・地方消費税を除いた金額です。
3会計とも純利益を計上していますが、施設の整備や更新に使う資本的収支では、収入だけで支出を賄えていません。
また、一般会計から公共下水道事業に約8億200万円、農業集落排水事業に約8,500万円が支出されています。
公営企業会計が黒字だからといって、施設の更新費用まで十分に確保できているとは限りません。
今回提案された下水道使用料の改定についても、単年度の収支だけではなく、老朽化した管路や施設の更新費用、人口減少による使用料収入への影響、一般会計からの支援などを含めて判断する必要があります。
一般会計、特別会計、公営企業会計は、それぞれ黒字となっています。
しかし、決算を見る際に大切なのは、黒字額だけではありません。
こうした点を確認する必要があります。
議案書や決算書は、金額や専門用語が多く、そのままでは分かりにくいものです。しかし、その中身は、医療、介護、水道、下水道、子育て、教育など、私たちの暮らしに直接つながっています。
私も、委員会での審査などを通じて、一つひとつの事業の成果と課題を確認していきます。
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