2026/9/14
こんにちは、神戸市北区選出の兵庫県議会議員、大塚公彦です。
お子さんが学校に行けなくなったとき、付き添いや見守りのために仕事を休まざるを得ず、最後は退職に追い込まれてしまう。そうしたご相談は、決して珍しいものではありません。実は、こうした場合に「介護休業制度」が使えることがあります。あまり知られていない内容なので、ご紹介します。
● 高齢の親のための制度、ではありません
現在、不登校の小中学生は約35万人に上ります。近年は特に小学校低学年層での増加が目立ち、日中の見守りが欠かせない状況なのに食事を減らすしかない、といった切実な声も報じられています。NPO法人キーデザインが今年4月から5月にかけて実施した調査では、子どもの不登校・行き渋りを経験した母親の5人に1人が「離職を余儀なくされた」と回答しました。
介護休業制度は、高齢の親のための制度と思われがちですが、法律上は子どもや孫も対象に含まれています。厚生労働省と文部科学省は昨年11月、「不登校の状態であっても、要件を満たせば介護休業の対象になり得る」との見解を示し、制度の周知に乗り出しました。
利用のポイントは、子どもが同法の定める「常時介護を必要とする状態」に該当するかどうかです。「意思の伝達ができる」「物を壊すなどの行動があるか」「危険回避できないことがあるか」といった全12項目の評価基準があり、精神面での状態により日常的なケアが必要と、勤務先に判断されれば対象となる場合があります。
● 通算93日まで、3回に分けて。診断書はなくても構いません
対象家族1人につき通算93日まで休業が可能で、最大3回に分けて取得できます。医師の診断書はなくても構いません。昨年4月の法改正により、介護離職を防ぐための体制整備や個別周知などが企業の義務となりました。まずは勤務先の担当部署へ相談してみることをお勧めします。
記事では二つの事例が紹介されていました。一つは、長男が小学2年生の時に不登校となり錯乱状態が続くなか、親自身もうつ状態寸前まで追い詰められ、一度は退職を申し出たものの、会社側から介護休業の利用を提案され、社の独自制度と合わせて約1年間の休業を取得できたケース。もう一つは、勤務先の介護休業規定の改定で取得条件に「常時見守りが必要」と明記されたことに気づき、職場に相談して最長の93日間を取得できたケースです。
申請書類の作成に手間がかかる点も大きな課題でした。そこで、不登校ジャーナリストの石井しこう氏をはじめ当事者支援団体が共同で開発し、先月リリースされたのが、LINEアカウント「不登校のための介護休業活用ツール」です。スマートフォンの画面上で必要事項を選択・記入するだけで、勤務先に提出する申請書が簡単に作成できます。「就業規則になくても使えるのか」「アルバイトでも対象になるのか」といった疑問を解消する解説機能も備えているとのことです。
制度は、知られてはじめて力になります。お子さんのことでお困りのことがありましたら、どうか一人で抱え込まずに、身近な相談先やお近くの窓口を頼ってください。私も、必要な支援が必要な方に届くよう努めてまいります。
(出典:公明新聞)
兵庫県議会議員 神戸市北区 大塚公彦
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