2026/9/12
こんにちは、神戸市北区選出の兵庫県議会議員、大塚公彦です。
今月13日に投開票される沖縄県知事選をめぐり、候補者に関する誤情報や中傷がSNS上で拡散しているとの報道がありました。政治に携わる一人として、また一人の有権者として、看過できない問題だと感じています。北区の皆さまにとっても、来年の統一地方選を控えて決して他人事ではないテーマです。
● 数万回再生された誤情報
沖縄県知事選には、元宜野湾市長の古謝玄太氏と、現職の玉城デニー氏ら新人5人と3選をめざす現職の計6人が立候補しています。
記事によれば、告示後にはX(旧ツイッター)にこうした主張が投稿され、38万回以上再生された動画もあったといいます。「米軍基地をなくせ」と叫び、中国を利しているという内容の動画も拡散していますが、玉城氏が米軍普天間基地の全面撤去は求めていない、と事実と異なる点が指摘されています。
また、人工知能(AI)で生成されたとみられる画像を使い、誤情報を拡散しているケースもあります。辺野古移設を決めたのは鳩山由紀夫内閣の時の発言をめぐって、県外移設を模索した当時の首相の発言を示す画像とされるものが差し替えられているなど、映像や画像がゆがめられて民意が左右される危険も高まっています。
● 「反論しきれない」現場の声
玉城氏の陣営幹部は「投稿数が多すぎて対処するのは難しい。反論に関連する投稿数を米ツイートウォーターのツールで分析している」と苦慮を語っています。
一方、古謝氏の陣営でも、古謝氏の顔写真をXで投稿した際に「国益にかなわない」などの文言が重ねられた画像が広がり、批判投稿ではない誤情報も広がりました。告示日の8月27日から9月10日正午までで412万件あまり。SNS上の誤情報や中傷が問題になった昨年の宮城県知事選に比べ、同期間で6倍となりました。
古謝氏側は、陣営側の要請に応じて削除し謝罪したが、Xでは「偽ポスター」と誤認されている、として注意喚起がされています。どちらの陣営も、事実と異なる情報の広がりに苦しんでいるという構図です。
● 来年3月、SNS規制が施行
こうした事態を受け、法整備も進んでいます。今年7月に公職選挙法と情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)が改正され、来年3月に施行されます。統一地方選から適用される見通しです。
改正では、ネットの利用者に対し、事実をゆがめて公にして選挙の公正を害することがないようにするよう求め、SNS事業者には偽情報の拡散を防ぐ対策を義務付け、状況を年1回公表させるよう定めました。
もっとも、大阪経済大の秦正樹准教授(政治心理学)は「法規制の実効性の担保は難しい。多くの投稿があり、削除の線引きも簡単ではない」と話します。そのうえで、デマなどの問題もはらんでいるが、有権者自身が情報収集をSNSだけに頼らないことを意識するほうが重要だ、と強調しています。
選挙は、有権者が納得して一票を投じられてこそ意味を持ちます。どの立場を支持するかにかかわらず、事実に基づいて判断できる環境を守ることは、政治に関わる全員の責任です。私自身も、正確な情報をお伝えする努力を重ねてまいります。
(出典:日経新聞)
兵庫県議会議員 神戸市北区 大塚公彦
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