2026/8/30
こんにちは、神戸市北区選出の兵庫県議会議員、大塚公彦です。
高齢化が進む一方で、子育て世帯が孤立しやすくなっている——北区でもよく伺うお話です。この二つの課題を同じ場所で受け止めている取り組みが紹介されていましたので、ご紹介します。
● 壁一枚を隔てた「ちょうどよい距離」
東京都武蔵野市では、地域に根差した福祉サービスを提供する団体を支援する「テンミリオンハウス事業」を行っています。その施設の一つが「花時計」です。
花時計は原則、月曜日から金曜日に開所され、児童から乳幼児を持つ親子、高齢者まで幅広く親しまれている無料の施設です。子どもたちのための遊び場「るーぷる」があり、多様な人との関わりを育む工夫が随所に凝らされています。
希望者には有料で昼食も提供しています。食事のスペースは親子と高齢者で分かれていますが、壁1枚を隔てた隣同士にあり、いつでも行き来できます。あえて適度な距離を保つことで、お互いに気兼ねなく過ごせるよう配慮されているのです。
このため、高齢の女性たちが子どもの部屋を訪れ、「かわいいわね」と手を振るなど、温かな交流も生まれています。児童向けの箏曲や茶道の講座、世代に関係なく楽しめるイベント「花時計であそぼ」も開かれています。
● 「聴く姿勢」が育つ場所
今月18日午後には、毎週火曜日に開かれている手芸講座が行われました。乳幼児とそのお母さんたちはかぎ針編みに挑戦し、高齢者はベストや靴下など、それぞれが作りたい作品づくりに手を動かしていました。参加していた80代の女性は「にこにこしてくれる子どもたちの笑顔に元気をもらえて幸せを感じる」と話していたそうです。
立正大学・実践女子大学非常勤講師の増田修治氏は、高齢者と関わることが子どもの「聴く姿勢」を育むよい機会になると指摘しています。おじいさん、おばあさんとの会話はゆったりしたスピードで進むため、自然と相手に意識を集中でき、寄り添った聴き方や話し方が身に付く。それが自分の自信にもつながる、という説明です。
久守江美子施設長は、かつては世代を超えて触れ合う光景が日常にあったとした上で、「今はこうした機会はかなり少ないので、お互いにとって、良い刺激になっています」と話しています。
● 北区で考えたいこと
北区には、地域の集会所や児童館、老人クラブの活動など、すでに世代ごとの居場所があります。それらをどう「行き来できる」形に近づけていくか。花時計の実践は、大がかりな新設ではなく、壁の位置と運営の工夫で交流が生まれることを教えてくれます。高齢の方にとっては生きがいに、お子さんにとっては学びに。同じ場所が両方の役に立つのなら、これほど心強いことはありません。
地域でこうした場を支えてくださっている皆さまに敬意を表しつつ、北区でも生かせる形を一緒に考えてまいりたいと思います。
(出典:公明新聞)
【参考リンク】武蔵野市「テンミリオンハウス事業」 https://www.city.musashino.lg.jp/shisetsu_annai/hoken_fukushi/tenmillionhouse/1000536.html
兵庫県議会議員 神戸市北区 大塚公彦
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